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#2 鉄緑会式ノート術

鉄緑会では,ノートをとるときに漫然と書くのではなく,「自分にとって最良の参考書」を「自分の頭で考えて」作っていく方法を指導しています。以下では,便宜的にこれを鉄緑会式ノート術と呼ばせていただきます。

ノートを書くときのポイント

どうすれば自分にとっての最良の参考書を作ることができるのでしょうか。
ポイントはたった2つです。

  1. 情報の繋がりを把握して分類しながら書くこと

  2. その瞬間の空気感を保存すること

鉄緑会式ノート術で得られること

  1. 書くときは常にその場で理解して本質を見抜くことが習慣化されます。板書をそのまま美しく書き写すことが重要なわけではまったくなく,その場で理解してポイントを抽出しながら「参考書」を構築していくのです。

  2. 読みかえすときは優先的に見るべき箇所が明確で効率的に復習できます。
    書いたときの記憶が鮮明によみがえり,内容が記憶に深く刺さります。

実際のノートの使用例

$${3}$$以上$${9999}$$以下の奇数$${a}$$で,$${a^2-a}$$が$${10000}$$で割り切れるものをすべて求めよ。

東京大学 2005年前期入試より
板書ノートの一例

① 復習をするときにこのコメントを見ると,記憶が鮮明に蘇ります。
② 重要な情報は色や枠囲みで目立たせて後から視認しやすくしています。
③ ドットを利用して,授業中も速やかにメモ欄を分割しています。
④ ドットを利用して,習慣的にインデントをつけて書いています。

板書ノートの一例

上手にノートをとる人は,
講義内容を構造的に理解し
・自分にとって重要な,優先的に復習すべき内容を見極める

ところまでを授業中に済ませています。その瞬間の理解度と,後に復習するときの効率性の両方を高めているわけです。

こういったことを意識している人としていない人では,僅か1回の授業ですら一定の差がつきます。ましてや,それが毎週積み重なり,中学・高校の6年間…などとなると,その差は想像を絶する違いとなって顕れてくることでしょう。

このノートが,皆さんの中で「授業を受ける」ということの意味を見直すきっかけになれば幸いです😊

最後までお読みくださり,ありがとうございました! 書いて欲しい記事などあれば,是非リクエストをお寄せください。