ScanSnap iX100を修理した
壊れたブラックモデルのiX100はスノーホワイトモデルに買い換えた。
壊れたブラックモデルはダメ元で自分で修理することにした。
分解
破損したプラスチック部品はスキャナー内部から外れて出てきている。
修理が必要なのはこのプラスチック部品だけだが、修理の後はこの部品をローラーシャフトの端に取り付け、イメージセンサーの奥側の上蓋にセットする。この作業を行うには本体を分解してイメージセンサーを一度取り外し、上蓋を開放する必要がある。
分解手順
分解をして修理した部品を取り付けた後、組立の際に困らないよう写真を撮りながら分解を進めた。分解手順を以下に整理した。
1.本体裏蓋の中央付近にある1cm角の黒いプラスチック製シールを剥がすと、ネジの頭が現れる。分解に必要なネジはこの1本のみ。
2.裏蓋を外す。小さめのマイナスドライバーで前面と背面のつめを外していく。(つめの数は前面3つ、背面4つ)
3.左側の蓋を外す。周囲のつめを外していく。(つめの数は不明)
4.右側の蓋も同様に外すと、蓋内部のコネクタも外れた。(組立時にこのコネクタの接続に苦労する)
5.上蓋を外す。上蓋は左右のボス(写真赤丸部)を本体の穴に差し込んであるだけなので、本体の板を外側に広げて穴からボスを外す。本体左側の板の方が剛性が弱く広げやすいので、左側を外すと外しやすい。
6.上蓋のボスが外れた時、本体と上蓋はフレキシブルケーブルで繋がっているので注意すること。
7.上蓋からイメージセンサーを外す。上蓋の左右端のつめを外側に広げると外れる。作業時はフレキシブルケーブルに注意。
8.イメージセンサーが上蓋から外れ、ローラー取り付け部が開放される。(写真の赤い枠部分が対象のローラーユニット)
修理
破損部品の修復
破損したプラスチック部品を接着剤で修復して丸1日乾燥させたが、100均の接着剤のためか十分な強度で接着できなかった。
破損部品の製作
接着では本来の強度が確保できないので、結束バンドを加工して部品を製作した。
結束バンドの頭部の穴は加工せずにシャフトがピッタリ収まった。
部品先端のフック部は、結束バンドをハンダゴテの熱で溶かして大まかな形を作り紙ヤスリで整えた。結束バンドは柔らかくて加工しやすい。熱で溶かした後は固まると硬くなるので強度の観点から都合がいい。
これでローラーユニットの部品は揃った。
取り付けと調整
上蓋にローラーユニットを取り付けた。次に、上蓋にイメージセンサーを取り付けようとした時に、結束バンドの頭が干渉した。結束バンドの頭の厚みを半分程度にカットして取り付け直すと、イメージセンサーと干渉しなくなった。
組立
組み立ては分解手順を逆にたどる。基本的につめを嵌めて行く作業となるので分解よりも簡単だが、一点だけ苦労する箇所があった。
右側の蓋の内側にあるコネクタを接続してから、蓋を取り付ける必要がある。
蓋が外れた状態でコネクタを接続しようとしても、ケーブルコネクタが蓋内側にある基板コネクタに届かない。本体に固定してあるケーブルを本体収納部から外す必要がある。裏蓋を取り付けた後、ケーブルを本体収納部に戻して置くこと。
動作確認
起動確認後、スキャンも問題なくできた。
使えるようになってしまった。
活用方法
iX100は修理ができて使えるようになった。
とりあえず、注文しているスノーホワイトが届くまでは使うとして、同じスキャナは2台も必要ない。
伴侶に活用してもらえれば嬉しいなぁ。昨年iPadAir5を買ってるので。
家庭内なら保守がやりやすい。使い方のサポートもできる。
スキャンした書類はファイルアプリでiPadAir本体で保存する。
iPadAirはストレージ容量が256GBあるので十分余裕があると思う。
自炊した本などはブックアプリやSideBooksアプリを活用してもいいだろう。
ScanSnapのiPadOS用アプリの最新版が出ていた。タイミングがいい。
従来の2つのアプリ(ScanSnap Connect ApplicationとScanSnap Cloud)が統合されていて使いやすそう。
スキャナ破損の原因?
分解しているときにスキャナからプラスチックの破片が出てきた。
分解した本体や蓋類の黒いプラスチック部品を隅々まで確認したが、破損しているような箇所は見つからなかった。この異物は外部からスキャナの中に入り込んだのだろう。スキャナの破損の原因は、イメージセンサー側の蓋を閉めたときにこの異物を挟み込んだ可能性が考えられる。分解しないと気が付かなかっただろう。
あとがき
iX100を9年間も使って、壊れたあとも楽しむことができた。
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