マガジンのカバー画像

今はなきものたち

28
解体されてしまった建物など、今はもう見ることの出来ないものたち。 宇宙中のネットを探してもここにしかない写真もありますよ!
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

神戸市灘区の100年の歴史がある「畑原市場」の「つまみぐいさよならツアー」に参加した話

「畑原市場」が閉鎖されるらしい  それは1年前、ある商店街を散策していましたらそこでお店を営んでいらっしゃる方に声を掛けられまして、そこから付き合いが始まり1年経った頃ちょいと飲みに行くことになりまして、その飲み屋でたまたまお会いした方に「畑原市場がなくなる」というお話を聞きまして。  神戸市灘区、水道筋と呼ばれる地域にある「畑原市場」です。大正末期、神戸に水道管が通され、その上にあるから「水道筋」だそうです。  ネットで情報を集めましたら、「つまみぐいさよならツアー」と

赤坂銘食街の隣の令和九龍城砦こと赤坂ビルが解体されたと聞いて見に行った話

「令和九龍城砦」と呼ばれ……私が呼んでいる、恐らく増築を繰り返したであろう異様な存在感を放つ建物「赤坂ビル」が兵庫県明石市にありま……した。  赤坂ビルに近日解体という旨の貼り紙がされているという話を聞きましたのは2020年4月頃。見に行きたい……! しかし世間は新型コロナウイルスで緊急事態宣言の真っ最中。近所に住んでいるならまだしも、ちょいと遠いので……。 待ちました。緊急事態宣言が解除されました。  お久し振りの赤坂銘食街! ……なんか違和感ある。  この看板、以前は

昭和のスナックビル「赤坂銘食街」と増築感満載の令和九龍城砦こと「赤坂ビル」を散策する

昭和感溢れるスナックビルがあるという  兵庫県のJR土山駅のあたりは仕事で来る機会が何度かありまして、B級スポット好きとしては向こうに見える「赤坂銘食街」の看板が気になっていたんです。しかし仕事で来るときは人と一緒ですので見に行きたいとも言い出せず、いつか行こういつか行こうと思いながら何年が経過したのか分かりませんが、ある休日にようやく行ってみることにしました。  というわけで見えて来ました、赤坂銘食街。 「レーザーディスクカラオケ設置」の看板に早速心が躍ります。あのマイ

有料
300

兵庫県神戸市の「元町高架通商店街」通称モトコーの解体工事で戦後闇市の歴史を刻む柱が現れた話

モトコーの柱に闇市の歴史が刻まれていたと聞きまして  兵庫県神戸市のJR元町駅とJR神戸駅の間に「元町高架通商店街」、通称モトコーと呼ばれる商店街がございます。戦後にこのあたりで開かれた闇市が発祥で、その後は元町駅側の1番街から神戸駅側の7番街まで商店会が組織され、営業を続けられていました。  さて、2020年6月10日の神戸新聞に「解体進むモトコーの柱に闇市の記憶 華僑の屋号名が続々出現」という記事が載っていました。耐震工事のために高架下の建物を解体したら高架の柱に戦後の

有料
300

神戸市東灘区「セルバ」の前身、昭和の市場「森市場」を当時の写真で振り返る

※ 2023年5月23日 追記しました。記事の最下部をお読み下さい。 昭和初期の日本最大級の市場「森市場」 兵庫県神戸市東灘区森南町に「セルバ甲南山手」というショッピングセンターがございます。その中に「セルバ名店会」という商店会が入居しているのですが、その前身は「森市場」という市場でした。  森市場の開設は1932年(昭和7年)。神戸市小売市場連合会のサイトによりますと「当時としては日本最大級の市場だった。2000坪の敷地の東西二筋に100軒余りの店が並び、阪神間の市場トッ

有料
300