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【今日の臨床】臀部の痛みを訴える40代女性。

※写真は施術中のイメージ写真で、本文とは関係ありません。


3日前から左臀部に痛みが出ているとのこと。

強い痛みではないが、歩行時に痛む。

両足の硬さのある部分を調べたところ、左足の踵と左足環指MPが硬くなっていた。

対応する部位は、左股関節になります。

仰臥位になってもらい、左股関節(鼠蹊部)を確認すると、硬さと圧痛あり。

ASISが大腿四頭筋の緊張で下がって、左の骨盤が前傾している状態。

臀部に痛みが出る場合、この大腿四頭筋の緊張からASISが下方へ引っ張られ、骨盤が前傾することで痛みが発生するパターンがあります。

この女性は、正にそのパターンでした。

変な態勢で踏ん張って緊張したのかなと思ったが、確認すると特に変わったことはないとのこと。

緊張も左股関節から左大腿四頭筋に掛けて出ているが、左下腿にはあまり緊張が出ていない。

やはり踏ん張った際になった訳ではなさそう。

なぜなら、踏ん張って張りが出たのであれば、左下腿にも緊張が出ているはずだからです。

そうすると、左股関節に何かが起きたと考えられる。

それを確認するために、左股関節の癖を確認すると、左股関節が内転する癖が出ていた。

本人に自覚が無く、左股関節がそうなるとしたら、寝ている間に何かあったと考えるのが妥当かなと思った。

恐らく、気温がかなり下がった日だったので、寒くて左脚を内に巻き込むように寝ていたのだろう。

左股関節の緊張を緩めるために、左股関節の癖に合わせて調整。

左股関節の緊張が緩み、ASISも左右で高さが揃い、左臀部に出ていた緊張も緩みました。

臀部の痛みが出ている場合、股関節(鼠蹊部)と大腿四頭筋の硬さとASISの位置を確認しましょう。

必ずこのパターンになるとは限りませんが、割とあるパターンなので覚えておきましょう。

原因の見極めが何よりも大事です。

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