見出し画像

浮世の憂さを歌って踊って忘れたい!そんなミュージカル映画などを幾つか、それと週末のアーセナル。

 2011年11月6日にアップしたやつ。

 …って張り切って書いてたら、何か前の画面に戻っちゃって、折角の文面が消えました。余計なショートカットキーを押してしまったようです。凹みます。
 でもめげずにもう1回書きます。

 週末のアーセナル、は0-3でWBAに勝ちました。やったね! って言うそれだけです。
 時間も経ったしこれでいいっすよね。
 本当はもっと熱く書いてたんですけど、面倒くさくなりました。

本サイトスコア=64点/100点

 前回のエントリーで軽く話題を振ってた映画を漸く観たので(そして結構面白かったので)、ご紹介をば。
 と言うかですね、基本的にみんな、ミュージカルが好きだと思うんですよ。だって歌って踊って楽しいし、キラキラしてて綺麗だし。しかもこの映画の場合、出てくる女優は素晴らしく美しくて、ダンスだって歌だって本場のミュージカルが元ネタなので、ミュージカルとしての質が低いわけはないんです。なので私がこの映画を面白がるのはある意味生物学的に必定だと思います。面白かったお!
 原作「8 1/2」が、フェデリコ・フェリーニ監督が自身をカリカチュアライズしたために、どこか戯画的な浮世離れした空気を持つ作品だったのに対して、本作「NINE」は、原作よりもかなり質量を伴った、リアルな印象を受けました。とは言ってもミュージカルなんで、いきなり歌ったり踊ったりし出すわけで、そこは全然リアルじゃないんですけど。
 主人公のプロフィールや、妻との馴初めなど、物語の導入上どうしても説明的にならざるを得ない部分をちゃんと描いていますし、原作では人物描写がつるっとしていて、何を考えているのか共感のよすがさえ無い、って感じなんですけれども、リメイクは嫉妬や苦悩の感情をちゃんと描いていて、血の通った人物像になっています。それが私の感じた原作との差異を生んだ最大の理由ではないかと思います。
 物語の組み立てとしては本作のほうが解りやすく、ご丁寧にオチもちゃんとついてる親切設計です。
 とっつきやすさは断然「NINE」が上だと思います。
 ただ、そうやって人物に陰影を持たせてしまったがために、多情多恨な男の物語にはつきものの、演歌っぽさと言うか、浪花節っぽさと言うか、洗練されてない部分が出て来てしまったのを残念に思います。なので原作よりスコアは気持ち低め。いや、面白かったですけどね!
 また、ロブ・マーシャルは女優さんを美しく撮ることにかけては本当にすんばらしいと思います。ケイト・ハドソンの小悪魔ちゃんっぷり、ペネロペ・クルスの蠱惑的な肢体、そしてニコール・キッドマンの画面からこぼれてくるような美しさ… 挙げてけばきりは無いんですが、1曲終わるごとに「ブラボー!」と帽子を投げてしまいたくなるほどに皆美しい。これを観るためだけでも時間を割く価値はあると思います。「シカゴ」と違って出てくる女優が多いので、絵的にもバラエティに富んでてますし。
 
 なんか疲れちゃったり凹んじゃったりしたときに、観たらキラキラした気持ちになれるんじゃないかな!と思います!
 個人的にいちばんのオススメはケイト・ハドソンの歌とダンス、「シネマ・イタリアーノ」です。ファッショナブルな感じがまたたまらんです!しかしこのケイト・ハドソンやたらと顎が立派だな…。

 そんなロブ・マーシャル監督の作品、他にもいくつか観たのでご紹介しておきます。

 ミュージカルとしての濃度はこっちの方が上なんじゃないかと思います。曲数が多いですし、同じ役者が何曲も歌って踊るので、登場人物紹介コーナーになってた感のある「NINE」よりも見ごたえがありました。出てくる人たちが大体クズ過ぎて逆に爽快な気分になります。1930年代のシカゴ、「アンタッチャブル」でエリオット・ネスがあんなに頑張ってる傍らで、こう言う奴らが欲望のままに生きていたのだなと思うと、やっぱり人間はやりたいことをやって生きてくべきなのだなと思いました。

これもロブ・マーシャルだって知らなかったんでびっくりしました。無理に侘寂を表現しようとせず、芸者が歌って踊りまくる一大ゲイシャミュージカルにしとけばよかったのになあ、くらいの感想。あとチャン・ツィイーもコン・リーも綺麗です。

 この映画、セットとか時代設定に関する目の付けどころは本当に素晴らしいと思うんだけど、肝心の物語とミュージカルが残念過ぎると思うのは私の気の所為なのかな…。でも、こうして「NINE」で再びミュージカルに出てるし、「オーストラリア」でこの映画を撮った監督とまた一緒に仕事してるし、ニコール・キッドマン的にはOKな仕事だったと言うことだろうか…。

 カトリーヌ・ドヌーヴのたどたどしいダンスだけでも一見の価値がある映画ですよ!!!! ベルリン映画祭の主演女優賞を8人全員が獲った、と言うニュースがきっかけで観たのですが。もうだいぶ前に観たんで忘れちゃいましたね。しかし、エマニュエル・ベアールの一言だけが今でも心に残っています。「フェロモンは学ぶものじゃないわ。あるか、無いかよ」。あんたが言うと胸に突き刺さるわ…。フランソワ・オゾンの映画は、「スイミング・プール」とかもそうですが、女性が非常に非情かつ怖く描かれておりますね。女心をよくわかってるなーと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?