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【映画感想】「一番良い」とは何ぞや?悩みながらも人生最大スコアの映画を決定の巻。

 2011年9月19日にアップしたやつ。

 先日、大学時代の友人と楽しく酔っ払っていたところ、このブログを読んでくれている某君が酔眼で私に言いました。
 曰く、「私のブログは映画をレビューしているようでレビューになっていない。それは、スコアが無いからだ。それでは参考にならない。」とのこと。
 「でも点数をつけるのは難しいよ。その日の気分とか体調でも映画の感想なんて変わってくるよ。」と反駁したところ、「そんなことは解っている。でも、やるんだよ!」とのお言葉。最後の「でも、やるんだよ!」の辺りに日本のビジネスマンの力強さを垣間見つつ、酔っ払いの言ってることとは言え、うーんごもっともだよ、と首肯出来たので、スコアをつけようそうしよう、と思い至ったのです。
 私が極私的な思いでやってるブログなので、極私的なスコアを極私的な基準でつけよう。だがその基準はいかに定めるべきか。よし、私の中での「これが一番だろ」と言う映画を決めて、それに対してどのくらいの良さだったか、と言うことにしよう。Aと言う映画が人生一番だとしたら、A比何%。これだろ。
 ですが、その「A」を何にするかと言う段階になって、私の思考は止まってしまいました。
 記憶が鮮明な映画が上位に来るという現象にはまりはしないか。そもそも何をもって一番とするのか。脚本か。役者の演技か。監督か。映像美か。泣ける映画なのか。好きな映画なのか。笑った映画なのか。
 最終的にこうなりました。

 「他の人にけなされたら全力で反論する映画」

 自分でも「あーこれはちょっとな」って思ってたら反論しないと思うのです。
 と言う訳で、現時点極私的最高峰映画はこちらです! どどん!

 犯罪映画に不可欠な男の妄執。大河ものに不可欠な家族の物語。ギャング映画に不可欠な冷血と情熱のコントラスト。
 シチリアの茶褐色の風景の哀切、ニューヨークのモノクロの煉瓦の端正。
 マーロン・ブランドの不遜と愛情。ロバート・デ・ニーロの怜悧と狂気。アル・パチーノの繊細と残酷。
 この映画のどこに文句のつけどころがあるのか、自分には解りません。

 と言う訳で、今後、ゴッドファーザーPart1およびPart2を基準に、これよりどんだけ良かったか、と言う考え方のもと、100点満点でスコアをつけていきたいと思いますよ。巧く行くといいんだけど。

 Part3まで入れると「全力で反論する」ことが出来なくなってしまうのが唯一の泣き所かもしれない。頑張って作ったであろう関係者各位には申し訳ないけど、蛇足だよね?この映画。
 あーでも「百年の孤独」的家族の年代記として必要だったんだろうか。
 ソフィア・コッポラじゃない方が良かったのだけは断言できるけど。
 個人的にはアル・パチーノとロバート・デュバルの関係が破綻して、血で血を洗う内部抗争になれば良いなあと思っていたので、ちょっとガッカリでした。

 ソフィア・コッポラは、役者としてはよく解らんけれども、監督としては嫌いじゃないです。ハリウッドの人なのにハリウッドっぽくない感性で、良い映画撮りますよね。映像の感じとかはガス・ヴァン・サントと少し似てるなと思います。この映画も、ちょっと曖昧な、余白のある雰囲気が良いなあ。2000年代にハリウッドが撮った日本の出てくる映画、キル・ビルとかBABELとかに比べても、東京と言うアジアの都市のギラギラ感が綺麗に描かれていて、好きです。あと主演のビル・マーレイが素敵です。

 そのビル・マーレイ、くたびれ感が何とも言えず魅力的だと思います。「ロスト・イン・トランスレーション」でもそうなんだけど、妙なフェロモン出してるオッサンと言うすごく迷惑な人種が世の中には一定の数いて、そう言うオッサンにほとほと弱い女の子と言うのは彼らを上回るくらいいて、そしてそう言うオッサンと言うのは大概ちょっとルーズでロマンチストで、女の子の心に微妙なひっかき傷を作って行くんだよ!困るんだよセクシーなオッサンって奴はよう!って言う、そう言う映画。


 あ、上記みたいに関連映画扱いのものは、スコアはつけていかない方向で。おまけで書いてるので、記憶が不鮮明な部分もあるものですから。よろしくお願いします。ゴッド





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