横浜F・マリノスの決算(2020年度)

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1.損益計算書推移(直近3年)

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"営業収益"の合計は、コロナの影響がありながら19年度とほぼ同額の58億64百万円。
"営業利益"は残念ながら△65百万円。
"当期純利益"はなんとか黒字の+4百万円。

"営業外収益"は、コロナ対策費としてJリーグから助成金がでたか。

2.貸借対照表推移(直近3年)

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"固定資産等"と"流動負債"が増加。
"利益剰余金"は4百万円改善して、△29百万円。


3.利益項目別チームランキング

(1)営業利益推移

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※横浜F・マリノスが青、Jリーグ平均が白、1番目のチームがチーム色
(以下、同じ。)

最終利益は黒字にしたが、営業利益は△65百万円で、3番目。
営業利益を計上したのはわずかに2チームのみ。
神戸のスケールがデカすぎて他チームが団子状態に(笑)。

(2)当期純利益推移

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最終利益はなんとか+4百万円の黒字で、4位。
黒字を計上したのはわずか4チーム。

4.営業収入内訳

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売上の合計でもある営業収益の内訳をみると、特殊なシーズのため昨年度とは大きく変わっている。
2019年に2番目に収入の多かった"入場料収入"の金額&割合が減少しているので、それ以外の収入の割合は増加するが、金額も増加している。

4.営業収益項目別チームランキング

(1)営業収益推移

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他のチームが軒並み売上を落としている中、前年並みの売上を計上し1番目!
次からは、営業収益の項目別の推移。

(2)スポンサー収入推移

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数少ない前年比増を記録したチームの中の1つで、4番目。
スポンサー募集活動の成果&2019年の優勝の影響等で+約5億。
浦和&名古屋との差は胸(メイン)スポンサー料の差か。
神戸の減少の幅が…

(3)入場料収入推移

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さすがに今年は全チーム軒並み減少なのは仕方ないが、2020年度最高入場者数である11月3日アントラーズ戦の約2万人とダイナミックプライシングの影響で1番目!
通常時の浦和との差がここまであったとは…

(4)Jリーグ配分金推移

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2番目。内訳は、均等配分金3.5億円+2019年の優勝の理念強化配分金5.5億円(2021年5億円、2022年5億円)+ACLサポート配分金数千万円他か。
川崎の理念強化配分金の恩恵が…

(5)アカデミー関連収入推移

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こちらも1番目!

(6)物販収入推移

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1チームだけ異次元な増加で断トツ1番目!前年比+約3億。
ユニフォームが前年比+約7千万円(4,500枚*@15,000円)。
前年度の状況を考えると、通常の物販が増加するとは考えづらいので、2019年優勝記念グッズで約3億円ぐらいかそれ以上か。
(20,000人*@15,000円)。

(7)その他収入推移

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11番目。

5.営業費用項目別チームランキング

(1)営業費用推移

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通常の費用の合計でもある営業費用の推移で、3番目。
次からは、営業費用の項目別の推移。

(2)チーム人件費推移

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年々選手も揃ってきているし、成績もいいのでチーム人件費も年々増加で、6番目。

(3)試合関連費推移

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6番目。日産スタジアムと三ッ沢競技場もうまく使いながらやっているので、J1平均並みの費用に抑えられている

(4)トップチーム運営経費

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3番目。

(5)アカデミー運営経費推移

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2番目。

(6)女子チーム運営経費※女子チーム運営経費は4チームしかないし、マリノスにもないのでスルー。

(7)物販関連費推移

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1番目。物販収入が増加しているので、原価でもある物販関連費も増加してる。
上げ幅は収入の方が大きい。

(8)販売費および一般管理費推移

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5番目。

6.貸借対照表項目別ランキング

(1)流動資産ランキング

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4番目。

(2)固定資産等ランキング

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7番目。今回の”固定資産等”の増加の主要因は2020年完全移籍加入のチアゴの移籍金か。

(3)資産の部ランキング

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5番目。

(4)流動負債ランキング

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3番目。今回の数値の中で唯一心配な項目。

(5)固定負債ランキング

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10番目。

(6)負債の部ランキング

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3番目。

(7)資本金ランキング

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12番目。

(8)資本剰余金等ランキング

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(9)利益剰余金ランキング

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9番目。あとちょっとで累積黒字へ。

(10)資本(純資産)の部ランキング

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10番目。

7.まとめ

ここ数年の横浜F・マリノスは経営成績が安定している。
2020年に黒字を計上できたことは、2019年優勝の影響が大きいが、もしコロナがなかったと考えると、各種収益&利益は過去最高(2005年以降で)のものになっていたのではないか。
以上。



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