【後編】拡張セット:7キャラクター紹介(トリックテイカーズ)
トリックテイカーズ制作者のヒロケンです。
2021年ゲームマーケット秋(11月20日・21日)発売予定のトリックテイカーズ「拡張セット」の新しいキャラクターの紹介をしていきます。
【前編】キャラのゲーム性「何を考えて基本セット8キャラを制作したのか?」はこちらから→
はじめに:非対称性ゲーム
トリックテイカーズのコンセプトは「非対称性の強い軽ゲー」です。
どのキャラクターを選択したのかによって、できること、勝利点の入り方、戦略、ゲームの見え方、プレイ感が変わることを目指して、ゲームをつくっていきました。
今回の「拡張セット」は、より非対称性が強くなっています。
「拡張セット」によって、「トリックテイカーズ」で私がやりたかったことは実現できたと思っています。
拡張セットを入れて「トリックテイカーズ」の完成です!
はじめから、全キャラクターを追加することは大変だと思いますので、
1キャラずつ追加して遊んで頂くことをおすすめいたします!
それでは、新しい7キャラについて、見ていきたいと思います。
【拡張1】サモナー(召喚術師)
■イラストが好き、TCG風なプレイがしたい
■TCG系トリックテイカー
トリックテイカーズのキャラクターのイラストは、個人的にとても気に入っています。もっとイラストが楽しめるキャラクターが欲しいと思いました。
そこで、出来上がったキャラクターが「サモナー(召喚術師)」です。
召喚獣(イラスト)を召喚することで、イラストを楽しむことができます。
マル(赤10)、グル(青10)、ネム(緑10)、オコ(怒っている_黒10)です。
(名前は目の形で判断してあげてくださいね)
赤青緑より黒の方がカード的に強いので、オコだけ角が生えています。
エルは白旗と同じの強さ(弱い)ですが、レアに勝利することができます。
ですので、エルはハーミットが出す白旗と同じ強さです。
ミリアはバーサーカーと同じです。
ですので、最強カードですが、数字の1に負けます。
召喚獣の6枚のカードの強さは、基本セットで存在しているカードと同じになります。ですので、新しい6枚が加わったとしても、トリックテイキングとしてのルールは複雑にはなりません。ご安心ください(^-^)/
サモナーの召喚獣は、バーサーカーと同じくらい強いキャラクターとなっています。ですので、勝利点よりも、王冠をねらっていくキャラクターとなります
バーサーカーと違うところは、5枚の手札を捨てることはありません。
5枚の手札と6枚の召喚獣を使えますので、実質、11枚の中から選んでプレイできるようなものです。
ゲーム性としては、TCG(トレーディングカードゲーム)風なプレイができるキャラとなっています。
サモナーは、コスト(MP=マジックポイント:緑キューブの木駒)を支払いながら、プレイしていきます。
サモナーのプレイ手順は次の通りです。
(1)召喚獣を後衛に召喚する→MP消費
(2)召喚獣の特殊能力を使用する→MP消費
(3)手札から1枚出す
(4)召喚獣を前衛に出す(手札から出したカードの上に召喚獣カードをのせる)→MP消費
※(1)召還(2)特殊能力の使用(4)召喚獣を前衛に出す、はしなくてもOK
(1)TCG(トレーディングカードゲーム)には専用のプレイマットがあったりしますが、サモナーにも召喚シートを用意しました(カードですが)。
この召喚シートの上に、召喚獣を召喚していきます。最大で2体まで召喚できます。
→召喚シートがあることで、他プレイヤーから見て、どの召喚獣が今、召喚されているのかがわかります。
(2)召喚獣の特殊能力といっても、以下の通り、簡単です。
■マル(赤10)、グル(青10)、ネム(緑10)が召喚されている場合、MPを消費して、手札1枚を捨てて、山札から1枚を取ることができます(カード交換)
■オコ(黒10)が召喚されている場合、MPを消費して、ポーカー交換ができます。
つまり、MPを消費して、カード交換ができます。
もっと特殊なことができてもよかったのですが、あまりに複雑にすると、インストが大変になるので、簡単にしました。
エルとミリアは、MPを消費しません。召還されているだけで、持続効果が常に発動します。
■エルが召喚されている場合、持続効果として、毎ターン終了時にMPを1回復します。
エルの召喚コストがMP4です。5トリックありますので、MP5回復できます。ですが、5トリック目のターン終了時にMPを1回復しても意味がありませんので、実質、MP4回復です。
例えば、1トリック目にエルを召喚しておきます。エルは白旗ですが、レアに勝利ができます。ですので、他プレイヤーがレアを出しにくくなります。
■ミリアが召喚されている場合、持続効果として、10は1に負けない効果を得ます。
ミリアが召喚されている間に、オコ(黒10)を召喚してプレイすると、黒1に負けない黒10を出していることになります。強い!
ですが、ミリア自身は、1に負けることに注意してください。
1トリック目から、ミリアを召喚していくことで、最初から強気で攻めていくことができます。
逆に、1トリック目にエルを召喚しておけば、3トリック目にはミリアを召喚できるので、後半から勝ちに陣形が完成します(ただし、召喚獣を前衛に出せるかどうかは、手札しだい)。
(3)手札を出した後
(4)召喚獣を前衛に出すにもMPを消費します。
マル(赤10)を後衛に召喚して(MP1)、前衛に出す(MP1)には、合計でMP2を消費します。
ただし、出した手札と色が一緒であれば、前衛に出すMPは0となります。
例えば、手札から「赤5」を出したならば、「マル(赤10)」と同じ色になりますので、前衛に出すMPは0となります。
手札に赤青緑黒をもっていたら、マル(赤10)、グル(青10)、ネム(緑10)、オコ(黒10)を場に出しやすくなります。
■初期MPは5です。
■トリックに勝利すると、MPは1回復します。
私はサモナーのことを、コントロールバーサーカーと呼んでいます。
バーサーカー並みの強い手札だけど、脳筋ではなく、手札や召喚獣をうまくコントロールしながらのプレイを求められるからです。
テストプレイでは、私は1番選択したキャラでした。普通に強い。
ですが、2勝でも40点です。
バーサーカーと同じで、王冠を獲得できないと、厳しいキャラクターとなっています。
【拡張2】アルケミスト(錬金術師)
■自分だけの箱庭(魔法陣)を完成させよう!ソロプレイが好き!
■箱庭系トリックテイカー
アルケミストは、魔法陣を完成させていくことで、他プレイヤーに邪魔されずに、王冠や黒王冠を錬成(獲得)できる可能性のあるキャラタクーとなっています。
コレクターと似て、ソロ要素が強いキャラクターで、ポーカーの役をそろえるところも、コレクターと似ています。
ですが、プレイ感は、コレクターと全く異なります!
アルケミストは、パズル感覚に近い体験ができるキャラクターです。
まず、アルケミストは専用デッキを持っています。「赤12345」「青12345」「緑12345」の計15枚のデッキです。
スートのデザインは
「フラスコ」「六芒星」「羊の毛(実験のモクモクとも)」
手札は6枚で、毎トリックは3枚のカードを組みわせてプレイします。3枚の数字をたした数字が、出した数字になります。
例えば、1+2+3ならば「6」です。
3+3+4ならば「10」です。バーサーカと同じで「1に負けます」
3+5+5ならば「13」ですが、「3」扱いになります。
手札を出した後は、3枚ドローして、手札を6枚にします。
毎トリックに手札3枚を使って、5トリック行いますのです、15枚全てを使用することになります。ですので、使ったカードをカウンティングしていれば、最後に何カードが残るかわかります。カウンティングが苦手な私はできないですが(^_^;)
アルケミストは「法則(ルール)大好きっ子」ですので、100%マストフォロー扱いになります。
手札にリードカラーがあれば、必ず1枚はリード色を出さなければいけませんが、リードカラーがなかったとしても、必ずリードカラーをフォローしたとみなされます。
ですので、リードが赤(or青or緑)の場で、他プレイヤーが黒を出すと、必ず負けてしまいます。アルケミストの出したカードがリード色になってしまうからです。
逆にリードが黒だった場合は、アルケミストが出したカードも黒になります。数字をコントロールしやすいので、トリックに勝ちやすくなります。
自身がリードプレイヤーの時は、出したカードの中から好きな色をリードに指定できます。もし「赤青緑」の3色を出したならば、黒をリードカラーとして指定もできます。
アルケミスト(錬金術師)の得点方法と王冠錬成の方法は、まず「エレメント」を獲得するところからはじまります。
(八角形の木駒)
「エレメント」の獲得方法は、手札からポーカーの役をつくって獲得するか、トリックに勝利することで獲得できます。
(1)スリーカード:3枚が同じ数字_1個獲得
(2)フラッシュ:3枚が同じ色___1個獲得
(3)ストレート:3枚の数字が連番_1個獲得
重複OKなので、ストレートフラッシュ「赤1赤2赤3」なら2個獲得できます
(4)リードと同じ数字を出す
リードが3ならば、5+5+3=13で、同じ数字を出したことになります。
リードが5で、5+5+5で=15ならば、スリーカードも成立しているので、2個獲得できます。
リードが赤6で、赤1赤2赤3ならば、3個獲得できます
(5)トリックに勝利
ちなみに、(4)リードと同じ数字を出すと、確実に負けてしまうので注意です(カードの強さが同じだった場合は先出し勝利のため)
「エレメント」を獲得したら、即座に魔法陣に配置します。
魔法陣にどのようにエレメントを配置したのかによって、王冠を獲得したり、勝利点を獲得したりします。
(魔法陣のイラストはキャラのイラストを担当して頂いたNinaさんに描いて頂きました。アルケミストは羊ですが、よくみると、魔法陣も羊のモチーフが!)
基本的な狙いは次の2つです。
【写真:左】周りにエレメントを6つ配置して、王冠や黒王冠の獲得
【写真:右】縦にエレメントを5つ配置して80点を獲得
王冠の錬成には黒王冠を消費します。
すでに持っている黒王冠か、このラウンドで獲得する黒王冠を使用できます。
3ラウンド目までに、王冠と黒王冠を1個ずつ持っていると、他のプレイヤーに邪魔されずに(トリック勝利数に左右されずに)、黒王冠を消費して王冠を錬成して、王冠2個勝利を狙うことができます。強い!(ただし、次に紹介するファントムシーフに王冠を盗まれなければ、の話になりますが)
黒王冠の錬成には、勝利点を使用します。
このラウンドで黒王冠を獲得しつつ、さらに黒王冠の錬成に成功すれば、1回のラウンドで2個の黒王冠の獲得ができるかもしれません。強い!
エレメントは獲得したら、即座に魔法陣に配置しなければなりません。ですので、1トリック目から「縦5個配置の80点」か「周り6個配置の王冠」のどちらをねらうのかを決める必要があります。
『アズール』のように、1度配置すると場所を変更できない「巻き戻し不可」のメカニクスが、個人的には好きですので、それを取り入れました。
アルケミスト(錬金術師)は
「15枚のカードを全て使うこと」
「3枚のカードを組み合わせて出すこと」
「エレメント獲得条件を満たそうとすること」
「魔法陣にエレメントを配置すること」
これらのプレイ感が、パズル感覚なところがあり、他のキャラクターとはまた違った体験ができると思います。
ちなみに、コレクターにとって、アルケミストはとても相性のいいキャラとなります。
アルケミストのカードをコレクション予約することで、フォーカードやストレートフラッシュがねらいやすくなりますし、トリックに勝利した時には、アルケミストが出したスリーカードやストレートフレッシュをそのまま自分のコレクションできるからです。
キャラクター選択フェイズで、誰かがアルケミストを選んだのならば、コレクターを選んで、高得点を目指すのも手です。
【拡張3】ファントムシーフ(怪盗)
■他プレイヤーの邪魔をしたい(インタラクションが好き)
■怪盗系トリックテイカー
アルケミストが内にこもって、自分の箱庭(魔法陣)をモクモクと完成させている中(ソロプレイ感が強い)...
ファントムシーフは、逆に、他のプレイヤーとワイワイやりながら、プレイすることになります!
ファントムシーフは、他のプレイヤーに「予告状」を渡して、すでに持っている王冠や、このラウンドで獲得するはずの王冠を盗むことができます。
また、他のプレイヤーに「招待状」を渡して、パートナーになってもらうことができます。パートナーとは、毎ターン手札1枚を交換することができます。
パートナーとこそこそと、手札交換するのが、ちょっと楽しいです。
(あるいは、パートナーを裏切って、パートナーから王冠を盗むこともできます=狼の一面)
トリックをはじめる前の準備の時に、「王冠を盗む」「黒王冠を盗む」「30点を盗む」の3枚の予告状と、1枚の招待状を、他のプレイヤーに渡します。
つまり、3人には王冠や勝利点を盗む予告状を出し、1人には招待状を出してパートナーになってもらいます。
盗みが成功する条件は、ファントムシーフのトリック勝利数と、各プレイヤーごとのトリック勝利数の差によって決まります。
例えば、「トリック勝利数の差を0」にファントムシーフが設定していた場合、ファントムシーフの勝利数が1なら、同じ勝利数が1のプレイヤーは王冠などが盗まれてしまいます。
条件は「差0」と「差±1」の2つがあります。はじめに、どちらかを選択していますが、ファントムシーフがトリックに勝利した時に、条件を変更することができます。
トリックに勝利した時に、他のプレイヤーから盗むことをやめて、盗む対象をパートナーに変更することもできます。
この時、チップを裏返しにします。
チップを裏返す行為と、パートナーを裏切る行為を、重ねたいために、チップを採用することにしました。
チップの材料はABS(プラスチック)ですが、鉄プレートが入っていますので、重さは感じられます。
通常、王冠や黒王冠を持っていることは、他プレイヤーより有利に立っています。
ですが、ファントムシーフの登場で、王冠や黒王冠を持っていることが、不安材料にもなりました。王冠や黒王冠でリーチをかけているプレイヤーは、ファントムシーフに狙われやすくなります。
ファントムシーフは、うまくいけば、王冠と黒王冠を同時に盗むことができるかもしれませんし、さらには、自分で王冠や黒王冠を獲得することができるかもしれません!強い!
ですが、ファントムシーフのキャラ優先度は「5C」で、全15キャラの中で最下位ですので注意が必要です。
それはともかく、気が抜けないキャラクターが増えたことには間違いありません!
ぜひ、ファントムシーフをご体験してください!
【拡張4】タイムトラベラー
■場をコントロールしたい!
■時間操作系トリックテイカー
「タイムトラベラー」は、誰が王冠(黒王冠)を獲得するのかを予想し、その通りになるように、時間を操作して、場をコントロールするキャラクターです。
王冠には1人を予想、黒王冠には2人を予想します。
秘密裏に予想するので、
「予想カード」の下に「名前カード(2人用カードの裏面)」を入れておきます。
「予想して、当てる」という勝利点獲得方法は、ギャンブラーと似ていますが、プレイ感は全く異なります。
時間操作(タイムトラベル)の方法は、2つあります。
「巻き戻し」と「過去改変」です。
「過去改変」は、自身がトリックに勝利した時に、そのトリックをなかったことにすることができます。
まず、通常のトリック勝利時と同じように、場で使用されたカードすべてを回収します。通常であれば、自分の手前に重ねておいて、次のトリックに進みますが、、、「過去改変」を使用すると、回収したカードすべてを手札に入れます。
次に、手札から好きなカードを選んで(場で使用されなかった手札を含む)、他プレイヤーに渡します。最後にリードプレイヤーを指名して、このトリックをやり直します。
■1回のトリックを終えたのに、そのトリックをなかったことにします。
■みんなの手札1枚を変更させます。
■リードプレイヤーを変更します。
→「過去改変」の完了です。
このようにして、「タイムトラベラー」は、他プレイヤーの手札に影響を与えて、自分が望む未来(Aさんが王冠を獲得、BさんとCさんが黒王冠を獲得)を実現させるために、他プレイヤーのトリックの勝利数をコントロールしようとします。
自身としては、0勝で黒王冠をねらいやすいキャラとなっています。
トリックで勝利してしまったとしても、それをなかったことにできるからです。ただし、キャラ優先度が4Cと低いため、0勝でも黒王冠を獲得できないこともあります。そのために、黒王冠をねらっているプレイヤーに強いカードを渡して、1勝させようとするのも手です。
あるいは、自身がトリックに勝利して、王冠をねらっていくという方法もあります。
例えば、場で使用されたカードが、黒のカードばかりで、自分がレアで勝利したとすれば、場で使われたレアや黒のカードばかりを手札にして、もともと持っていた弱い手札を、他プレイヤーに渡すことで、いっきに手札を強くして、トリックに勝ちやすいキャラにすることができます。
手札にレアを持っていたとすれば、この戦法をねらって、自分を王冠獲得者に予想するのも、いいかもしれません。
もう1つの時間操作(タイムトラベル)、
「巻き戻し」は、自分の「ターン時」に使用することができます。
例えば、Aさんがカード(手札)を場に出す、Bさんがカード(手札)を場に出す、自分の番がきた時に「巻き戻し」を使用します。すると、AさんとBさんは出したカードは手札に戻ります(AさんとBさんの手札情報がちょっとバレる)。次に、2枚カードを引いて、手札2枚を捨てます。そして、リードプレイヤーを指名します。
ということで、「巻き戻し」の効果は、
■他プレイヤーの手札情報の入手
■2枚のカード交換
■リードプレイヤーの変更
です。
リードプレイヤーの指名は、通常は、自分の手番が最後になるように、左隣を指名するのが定石です。ですが、自分の王冠予想を考えて、トリックに勝たせなくないプレイヤーを指名する、というのも手かもしれません。
「過去改変」と「巻き戻し」は、合計で2回まで使用することができます。
「過去改変」はトリックに勝利しないと使用できません。トリックに勝てそうになければ、「巻き戻し」を2回使って、手札交換とリードプレイヤー指名を利用するのもいいかもしれません。
この時間操作(タイムトラベル)は、ゲームとして、意外なおもしろさがあります。
それは、「巻き戻し」や「過去改変」は、爪痕(つめあと)を残しながら、時間を戻すところにあります。
時間を戻すといっても、そのトリック中に起こったことを、律儀に全部もどしていたら、めんどくさいゲームになってしまいます。
ですので、そのトリック中に起こった、何かの獲得や、何かの消費や、手札交換などは、そのまま残ります(=爪痕)。
必要最低限しか、戻りません。
例えば、このトリック中に、アルケミストがエレメントを獲得していた場合、そのエレメントは獲得したまま、時間だけが戻ります。
ですので、エレメントを2回獲得できることになります。アルケミストプレイヤーにとって「巻き戻し」や「過去改変」はうれしい誤算なのです。
一方、サモナーはMPを消費して召喚獣を前衛に出していた状態で、「巻き戻し」が起こった場合、MPを消費したまま、召喚獣は後衛に戻されます。
サモナーにとっては、悲惨です。
などなど、タイムトラベラーとのキャラクターの相性の良し悪しが生まれました。
キャラクター選択フェイズで、誰かがタイムトラベラーを選んだのならば、アルケミストを選んで、王冠や黒王冠の錬成をねらうのも手です。
テストプレイをした時には、、、タイムトラベラーの存在に慣れてくると、「今回(今回のラウンド)、タイムトラベラーいないのかー」とか「時間を巻き戻してくれー」という声が、ゲーム中に出てきて、楽しかったです(^^)/
「巻き戻し」と「過去改変」は、少しルールが複雑なので、タイムトラベル補助カードをつくりました。ご活用ください。
【拡張5】ストラテジスト(軍師)
■他者にいじわるしたい、戦略を考えたい
■戦略家トリックテイカー
ストラテジストとは、日本語では、軍師、戦略家と訳します。
諸葛孔明のような軍師をイメージして、制作したキャラクターです。ですので、ちょっと中国風なのです。
ストラテジストは、トリックをはじめる前(準備)に罠を仕掛けます。
5枚の罠カードを自分の好きな順番に重ねて、
テーブルの中央におきます。
この罠カードは、毎トリックのはじめに発動します。
例えば、「マストフォローできないと失点する」という罠カードであれば、ストテジストを除く、全プレイヤーは、マストフォローできないと、10点を失点します(テーブル中央に置く)。
この罠カードは合計で5回発動するので、みんなの失点(勝利点)が、テーブル中央に少しずつプールされていきます。
ここで、タイムトラベラーが「巻き戻し」や「過去改変」を行うと、他プレイヤーは2重に失点することになります。
そして、ストラテジストが、トリックに勝利した時に、プールされた勝利点を全て獲得することができます。
これが気持ちいいのです!
ですので、たくさんプールされている状況、4か5トリック目に勝利できるようにねらっていくキャラとなっています。
また、ストラテジストは...
(キングがレアを確定で手札にできるように)
ストラテジストは「黒7」を確定で手札にできます。
さらに、
5トリック中に1回だけ、マストフォローを無視してカードを出すことができます。
「黒7」や「マストフォロー無視」を利用して、1勝をねらってください。
最後に、ストラテジストのどこが戦略家なのか?
それは...
ラウンドを超えた戦略を立てることができるからです。
ストラテジストは、0勝ならば「レア」を、1勝ならば「黒7」を、次のラウンドに持ち越すことができます。
これによって、例えば、1ラウンドで王冠を獲得していたならば、2ラウンド目にストラテジストを選択して、レアか黒7を獲得して、3ラウンド目に、再び王冠をねらう、といったラウンドを超えた戦略を考えることができるようになりました。
【拡張6】忍者
■シンプルなキャラを使いたい!
■2勝で黒王冠を獲得できる
■分身系トリックテイカー
忍者は「分身の術」として、毎ターン、手札から2枚のカードをプレイできます。手札は1つですが、1人2役をやっているようなイメージです。
2枚目は裏向きに出します。
2枚目を出すと、手札が1枚少なくなってしまうため、山札から1枚をとります。
全員が手札1枚を出し終わった後に、忍者は裏向きに出したカードを表にします(表にせずに捨て札にしてもOK)。
2枚目を黒のカードで出せると、強いです。
他のプレイヤーからすると、とてもやりにくいキャラです
最後まで、忍者の裏向きのカードがわからないからです。
忍者の特徴はもう1つあります。
忍者は、2勝で黒王冠を獲得できます。
ただし、0勝では、黒王冠を獲得できません。
ですので、
2勝をねらっていくキャラクターです。
2勝で黒王冠を獲得できるということは、配られた手札が強かったとしても、黒王冠をねらうチャンスがある、ということです。
また、忍者が2勝することで、他のプレイヤーはトリックに勝ちにくくなります。そのため、他プレイヤーの王冠獲得を阻止しやすくなります(他プレイヤーのトリック勝利数の単独1位を阻止)。
ちなみに…
タイムトラベラーとは相性は、あまりよくありません。
忍者は、裏向きの2枚目に、黒カードなどの強いカードを忍ばせることが多いのですが、タイムトラベラーの「巻き戻し」が起こってしまうと、裏向きの2枚目は捨て札になってしまうからです。ご注意ください。
【拡張7】サムライ
■シンプルなキャラを使いたい!
■断捨離系トリックテイカー
サムライは、赤のカードを極めたキャラクターです。
サムライが出した赤のカードのみ、黒のカード(切り札)と、同等の強さを持ちます。
ですので、サムライが赤のカードでリードできると、トリックに勝ちやすくなります。
ただし、場に白旗が出ていると、赤のカードが強くなる効果が無効化されてしまいます。
白旗が苦手、というお茶目なところがあるのです。
また、トリック勝利時には、他プレイヤーが使用した赤カードを1枚、手札にすることができます。
うまいこと、赤カードをやりくりしてください。
赤のカードは黒のカードと同等の強さを持つのですが...
サムライは、黒のカードを手札にできません(サムライ自身が黒を使わないと宣言しているのだ)
最後に...
サムライは、他のキャラよりも得点が高く設定されております。
また、4勝すると「ゲームに勝利」できます。
.......................................
忍者とサムライは、トリックテイカーズの英語版をつくりたいと考えた時に、日本っぽいキャラクターを入れたいと思い制作したキャラです。
忍者のネコと、サムライのイヌです。
ゲーム性は、基本の5キャラクター(キング、ギャンブラー、レジスタンス、ハーミット、バーサーカー)と似たシンプルなキャラとなっています。
そのため、すぐにキャラクターを追加して遊ぶことができると思います。
長くなりましたが、7キャラクターの紹介は以上となります。
さいごに、ゲームスタイルの選択について説明をして、終わりにしたいと思います。
.......................................
さいごに「ゲームスタイルの選択」
ゲームをはじめる前に、「3つのゲームスタイル」から選択して、遊んでください。
(1)オールスター
(2)ドラフト
(3)シャッフル
(1)「オールスター」は、毎ラウンド、全てのキャラの中から選択できる、ゲームスタイルです。
10キャラを使用するなら、毎ラウンド、10キャラの中から選択します。
15キャラを使用するなら、毎ラウンド、15キャラの中から選択します。
この手札の時に、このキャラを選びたい!
ですよね!
ですので、まずは「オールスター」で遊ぶことをおすすめします。
キャラごとのアイテムを小皿で分けておいて、キャラクター選択時には、キャラカードだけを並べておくと、スムーズにゲームを進行できます。
キャラごとの特性を理解したら、次の「ドラフト式」で遊ぶことをおすすめします!
(2)「ドラフト」は...
はじめに、各プレイヤーは3キャラずつ選択し、1ラウンドに1キャラずつ使用して、遊ぶゲームスタイルです。
5人プレイで15キャラを使用する場合は、15枚のキャラカードを表向きで置き、次の手順でキャラを選択していきます。
「1番手→2番手→3番手→4番手→5番手」
↓
「5→4→3→2→1」
↓
「1→2→3→4→5」
どの3キャラを使って、3ラウンドをプレイしていくか、といった大局的視点で楽しむことができます。
3キャラクターを選んでいる段階から、「取られたー」「残ってたー」と、ワイワイできます!
(3)「シャッフル」は...
毎ラウンド、限定されたキャラの中から選択することになります。選択できるキャラクターは、「プレイヤー人数+1キャラ」です。5人プレイなら、毎ラウンド、6キャラクターの中から選択します。
どのキャラクターが出てくるのか、シャッフルされて決まりますので、選びたいキャラがそもそも、出てないことがあります。プレイが難しくなるため、上級者向けとなります。
.......................................
長くなりましたが、以上で、この記事を終わりにしたいと思います。
キャラクターの特性を把握できるまで、大変かもしれませんが、どうぞ、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
トリックテイカーズ制作者 ヒロケンより
2021年9月12日現在
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?