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Summary of "Which Hand" without gimmicks

タイトルの通り「ギミックを使わないウィッチ・ハンドのまとめ」で、関連レクチャーの紹介と個人的にやっている方法、あまり知られていない方法やコツをめとめています。

“Φ” と同じく、やり方を聞かれた際にどう答えるべきかを考えるのが面倒くさいって理由で出しています。

注意事項としては、これを読んでもできるようになるとは限らないってことが挙げられます。演者の技量や相手との相性にかなり依存しますし、向き不向きの要素が強く影響します。

ちなみに、価値の分かる人からすれば妥当か、良心的と感じる価格設定になっていますが、価値の分かる人は読む必要がありませんし、それを知らない人は読んでも価値に気が付かないという、ターゲット層が虚数空間にしか存在しない、誰得な投稿になっています。

(少なくとも自分の思考整理のためにはなったので自分得って感じですかね…)

とりあえず、その辺は気にせずに書き連ねます。

なお、新しい方法があったら書き加える予定です(覚えていたら)

基本プロット

ウィッチ・ハンド(Which Hand)は、複数の選択肢の中から正解を当てるプロットで、特にコインなどが左右どちらに握られているかを当てるのが一般的です。

今回はやや意味を拡大し、カードの手札から特定のカードがどこにあるかを当てる手法も簡単に解説しています。
(“Hand” にはカードの手札や持ち札や手札という意味もあります)

要は前回出したババ抜き必勝法の仕掛けがないバージョンについての話です。相手によって大きく成功率が変わるため「必勝」とは呼べませんが…

確実な方法

ギミックを使わずに確実に当てられる Which Hand については数種類しか方法がありません。

特に日本語の解説があるものとなると ”V2” くらいのはずです…

ただ、 “V2” はある種の論理パズルを利用した方法であるため、質問なしに相手を観察してスパッと当てるようなイメージのウィッチ・ハンドとは趣旨が異なります。その代わり、原理を理解し指示と台詞が適切であれば 100% 当たります。

サクラを使う方法もありますが、パフォーマーでもない限り実用性は非常に低いです。(非パフォーマーが実演をするのは、カフェや飲み会で目の前にいる人が対象になることが多く、サクラを使う余地がほとんど無いんじゃないかと)

ウィッチ・ハンドと呼ぶべきなのか微妙なところでは "Overlooked" なんてのもあります。

タイトルに "Which Hand? " となっていますが、まさに疑問符が付く感じですね。

まぁまぁ上手く行く方法

脈を読む方法が存在します。

“Encyclopedia of Stage Hypnosis” などにも方法が簡単に載っていますし、当note でも解説を出していますね( “Φ” でも解説があります)

できる人が結構限られている印象がありますが、コツを掴めば高い成功率を維持できるようになるので、気になる方はチャレンジしてみてください。

不確実な方法

今回のメインテーマですが、まず最初に成功率がギミックを使う方法よりも落ちると言っておきます。

ギミックやトリックであればほぼ 100% 成功しますが、どちらも使わない場合その成功率はかなり落ちます。熟練度と相性によるものの、下手すると直感や運に任せたほうがマシなレベルになることすらあります。

大事なことなので繰り返しますが、成功率は確実に 100%には届きません。

また、左右の手で行うウィッチ・ハンドは運に任せても50%で当たるため、正直な所、1回当てるだけで良いなら直感で選んだほうが良いとすら思っています。

ちなみに、Nefesh の "TWINS" を参考にした部分が結構あることも言っておきます( "TWINS" に情報がまとまっていたので)

観察によって当てる

観察によって当てる方法は個人差が大きく、目の前の人がそのタイプに当てはまるかどうかによって成功率が大きく変わります。

また、以前より「外観や行動は思考・情動を反映するとは限らない」と言っており、実際には全く反映しないとも言えません。

要は絶対的な、万人に共通する反応の指標がないため、思考や情動等の複雑なモノを読み取るのが困難を極めるのであって、今回のように読み取るものが特定の選択肢から1つだけと、情報が限られている場合は全く不可能という事はありません。

というより、それが完全に不可能だと仮定すると、マッスル・リーディングやパルス・リーディングが成立する要因が無くなります(どちらも訓練すると8〜9割当たるようになる)

隠された場所を当てるのは一見「読心術」の様にも見えますが、特定の物が何処にあるかを当てるには、反応の有無さえ分かれば良いため、それが何を意味しているかまで理解する必要は無く、思考を読み取るような本当の意味での「読心術」よりも遥かに簡単です。

難易度は遥かに簡単であるにも関わらず、相手からしたら「心を読んだように見える」現象なのはある意味でお得だと個人的に思っています。
トリックやギミックを使えば100%当たりますしね???

ババ抜きの場合:

前回はお互いに手に持った状態で行う方法を紹介しましたが、観察によって当てる場合、幾つかの事情により机に5枚のカードを並べる形式でやります。

外観で見るべきポイントは大きく3つあります。

1. 体幹
2. 四肢
3. 顔

全部っちゃ全部ですね…

ババ抜きの場合、相手はジョーカーを引いて欲しいと考えているので、人によっては分かりやすくそれが外観に表れることがあります。

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