贄。
平成最後の夏が終わり、秋が来て、秋が終わり、冬が訪れようとする頃。
街には進化したあらゆるハイテクノロジーが溢れている。
携帯電話は顔を認識し、機械と会話をすることも珍しくない。
クリスマスに向けて煌びやかさを増す街では、行き交う人の顔もどこか輝くようだ。
浜田洋平はわかりやすくイベントごとにいちいち様相を変える、そんな街に嫌気がさしていた。
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