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データで見る日本の構造

 いよいよ、法学部の学生もデータサイエンスを学ぶ時代となりました。これまでのような多数説や有力説などではなく、数値で検討することになるのでしょうか。

 いち早くビックデータのビックウェーブにのるために、まずはデータでみる日本のかたちについて見ていきたいと思います。

1 職業教育の軽視

 日本の大学で、経済学、商学、法学などを学んでいる学生たちの数は、確かに多いです。

文科系の中でもっとも学生数が多いのは法学部と経済学部であるが、卒業後に法律や経済の専門家になる人は少なく、いわば会社員養成学部となっている。しかも学ぶ科目は企業での実務の遂行に役立つものは少ないのが現実である(62頁)。

 「すぐに役に立つ知識は、すぐに役に立たなくなる」という声も聞きますが、少なくともビジネスの基礎として実践的にデータを扱えるようになる必要があるでしょう。

2 殺人発生率が10万人あたり0.2人

 「最近、日本も凶悪犯が増えているなあ」、「今の若いやつは切れやすいからなあ」、といった意見を耳にすることがあるのですが、こんな時にも冷静にデータを見つめて考える必要があります。

日本は標本国177か国のうち、171位という最下位に近い低殺人発生率の0.2人である。(149頁)

 つまり「ちょっと待ってね、今スマホで調べるから・・・あっ全然、凶悪犯は増えていなくて、むしろ高齢者の方が切れやすく、犯罪率も高いやん」と、カウンターパンチを食らう可能性があります。

 スマホの普及により、「おれの経験では・・・」というのが通じにくくなっており、常にデータに基づいて物事を考え、判断していくことが求められていくのでしょうね。

では、今日はこの辺で、また。


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