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IESE Business School 2年生の選択授業紹介(5学期編)

先週金曜日に最後の課題提出が終わり、学校の成績関連という観点では全ての授業が終わりました。MBA最後の授業というのが5月15日に予定されており、これは私が属するセクションで最も人気のあった教授がセクション向けにやってくれる授業なので、本当の意味で最後の授業はこちらです。ただ、まずはプレッシャーがかかる成績が関わる全ての授業と課題が終わった事に今はホッとしています。

以前、こちらの記事で2年生の選択授業(4学期分)に関して記述しましたが、今回は5学期分の授業を紹介したいと思います。前回紹介した4学期分の選択授業はこちらから。

5学期は下記の6つを取りました。5クレジットで良いところを7クレジットも取ってしまったのですが、非常に良い経験となりました。

■African Experience         個人的な評価 ★★★★★ 星5つ
■EXECUTE! Implementing Strategic and Organizational Change
                  個人的な評価 ★★★★★ 星5つ■Power and Influence in Organizations
                    個人的な評価 ★★★★★ 星5つ
■Machine Learning          個人的な評価 ★★★★☆ 星4つ
■Sports Business Management    個人的な評価 ★★★★☆ 星4つ
■Venture Capital & Private Equity   個人的な評価 ★★★☆☆ 星3つ


African Experience

個人的な評価 ★★★★★ 星5つ

こちらに関して、1週目のレクチャーシリーズについては、たくさん記事を書いていたので、記事を見てもらうのが良いと思います。

2週目はブラジルモジュール二週目と同様にコンサルプロジェクト。会社は事前に情報を渡され希望を伝えることができるので、周りの多くの人は希望通りの会社でコンサルプロジェクトができていました。私が担当したプロジェクトはNDMを結んでいるために詳細をお伝え出来なくて残念ですが、とあるブランドの拡大戦略を検討、最終的に会社のCEO含めた幹部に提案、非常に刺激的で面白い経験となりました。


EXECUTE! Implementing Strategic and Organizational Change

個人的な評価 ★★★★★ 星5つ

非常に満足度の高かったクラス。MBAで学んだ色々なことを結局、どう実践していくかというところを学ぶ非常に良い機会になります。5学期に学んで、そのまま社会人で活用していくという観点でも、5学期に用意されていてうれしいコース。

最初は組織論的なところから入るので、組織をどう作っているかという事から入って、実際に組織をどう動かすか、というところで理論と実践例を含めたアプローチを学ぶことができます。また、この例も非常に伝統的な会社の例を学ぶことができるため、自分が元の会社に戻ったときに使えそうな実践例を学ぶことができました。

また、加えて良かった事としては、課題でFirst 90 daysという会社に入って最初の90日間でどのように変化を与える事ができるか、という事を計画するチャンスがあります。これを実際に2名の方にインタビューして見地を深め、またチームメートと合わせて合計10名の方のインタビューから共通項を探っていき、自分の90日プランに反映します。チームメートの国籍はバラバラでも、意外と共通項があり、使えるアイデアが出てくるのは面白いです。

教授のMassimoは若く、非常に熱をもって授業をしてくれるので、5学期のお気に入りの授業になりました。


Power and Influence in Organizations

個人的な評価 ★★★★★ 星5つ

5学期で一番良かったクラスです。

何よりもまず、教授のSebastian Brionのこの授業に対するコミットメントが非常に高く、非常に詳細な自己分析ができます。実は最終的には上で紹介したExecuteというコースに近い内容となってくるのですが、最初のアプローチは全くと言っていいほど違っていて、自分の内面から自分自身のPowerを知るというスタンスから始まります。贅沢にも最初の授業をフルで使ってこの分析アンケートの回答をやるのですが、その後、必要な時にこの結果を教授が提供してくれるので、授業のケースに合わせて自分の立ち位置が分かる、というような感じです。

最初は自分自身のPowerなのですが、後にPositional Power、Relational Power(Networking)という風に進んでいって、最終的には組織でこれらのPowerを発揮する方法という風に推移していき、最終的に組織をどう動かしていくか、という観点になっていくので、アプローチは違うもののExecuteにかなり近づいていきます。

自分はRelational Powerを全く使って来ていないことが痛いほど今回良く分かり、実践していきたいと思いました。なお、課題では複数の人にインタビューをする機会があり、そこで理解が深まります。

IESEで学ぼうとされている方には文句なくオススメします。


Machine Learning

個人的な評価 ★★★★☆ 星4つ

4学期に取ったData Scienceとはかなり重複があり、最初の半分以上はData ScienceでRデコーディングした内容と近いものをPythonでやる、という感じに感じました。すなわち、Machine Learningと言いながら、最初の半分は統計処理です。

後半からはMachine Learningっぽい要素が少しずつ入ってくるのですが、本当の意味でMachine Learningなのは実は最後の2回でNeural networkとDeep Learningをこの2回でやります。

個人的にはMachine Learningの名前を冠するなら、半分くらいはこの最後の2回でやる事を応用して、もっとどんな事例で適用できるかという事を深堀してほしかったです。とはいえ、Pythonを始めて使うという人にはちょうどいい感じで学べるのかもしれません。

課題は毎週のように出て、ちゃんとやると数時間はかかるので重めですが、習った事を使ってみるという観点では非常に理にかなった形式ではあります。

教授のMiguelがちょっと理系っぽい理論系の静かな教授なので、会う合わないは人によってありそうです。私は理系の大学から進んできているので、特に違和感はありませんでしたが。


Sports Business Management

個人的な評価 ★★★★☆ 星4つ

スポーツ好きの方がスポーツビジネスについて学ぶというコンセプトが非常にわかりやすいコース。毎回、最初にケースをやった後、そのケースに関連するゲストスピーカーがレクチャーをやり、その後時間があれば教授がレクチャーをする、といった感じで授業が進行します。

他のクラスと比べたらやっぱり趣味的な要素が強く、割とまったり進みます。課題も最終課題のみという感じなので、ワークロードは非常に軽め。参加している学生もスポーツビジネスに興味がある人たちが集まっています。

途中でFC EspanolのVPである教授のCarlosのつながりでFC Espanolのスタジアム見学があるので、もしスタジアムを見てみたい人はこの授業を取るといい経験になると思います。カンプノウとはまた違う、機能美の塊のスタジアムを堪能する事ができます。(日本で言う、パナソニックスタジアム吹田という感じのスタジアムです。)


Venture Capital & Private Equity

個人的な評価 ★★★☆☆ 星3つ

一二を争う人気クラスだったため、Biddingで1位にして受けた授業だったのですが、内容としては私としてはいまいちでした。4学期に受けたVENCAPの方が圧倒的に役に立ったと思います。

原因は多分、私がエンジニア出身でファイナンスバックグラウンドを持っていなかったことに起因します。体系的に学べるようなクラス構成になっておらず、前提知識として求められるものが高かったため、かなり消化不良を起こしてしまいました。

ゲストスピーカーが毎週のように来て話してくれるので、VC/PEの経験者から語られる話自体は面白かったです。

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