ナッペ

特に書きたいことも無いので。今日はぼんやりナッペの話でもするかなあと思う。

只今、冬のナッペ祭りを開催中である。その日の仕事によって違うけれども、ナッペしまくる日は連続で結構な台数を塗っている。

パレットナイフを片手に、回転台をくるくるさせてクリームを塗るナッペ。これができたら何となくパティシエって感じ!だけれども、実際はまぁ、よくやることだからできなきゃだろうけど、それだけできりゃいいってものでもない(当たり前)。

何年もずーっと塗ってきて(おそらく総数は数千台にはなるだろう)思うのは、ナッペって「人が思うより簡単で、人が思うより難しいものだ」ということだろうか。


私も含め、今まで全くやったことの無い人がナッペをできるようになる過程を何回も見てきたけれども。

おそらく「それなりに全体的に塗る」こと自体は、そこまで難しくなくて。大抵の人はある程度練習する機会さえあればできると思う。だから「やったことのない人が想像するよりは難しくない」と思う。

でも、例えばすごく綺麗に穴なく塗るとか。上の面を本当〜に平らにするとか。

もっと綺麗に、とにかく綺麗にを目指すと、やっぱり難しいものなんじゃないかなぁと思う。

地が見えないとか商品として普通に出せるとか、もちろんその辺はクリアするとしても。「よっしゃ!これはかなり綺麗に塗れたー!」って思えるのって、未だに10台に1台も無い。100台に1台くらいならある…かなぁ…?

やればやるほど自分の目も肥えてくるし、全然やってこなかった人が見るよりもちょっとしたことに気付きやすい。こういうのは終わりがないというか、どんどん上が見えてくるものなのかも。

仕事なので、当然スピードも重要になってきて。どうしても、「物凄く綺麗に塗る!」よりは、「それなりの綺麗さのものを沢山仕上げる!」に特化してしまう。

そういう意味では、「本当に綺麗に塗る練習」はしていないとも言えるのかもしれない。もちろん塗る時は毎回綺麗さを心がけているし、未だに「こうしたらいいかも!」って気付きはあるけれど。時間を気にせず塗り続けた人の方が、実は綺麗に塗るのは得意なのかもしれないな。

(ちなみに、仕事におけるナッペ速度目安は、1台1分と言われていたりなんかする。私も毎回1分か?と言われるとわからないけど、まぁ、やっていたら段々、1、2分にはなってくるのだろうなとは思う。ただ、その速度で塗ってて超絶綺麗を両立させている人ってどのくらいいるのだろう…。努力はもちろんだけど、持って生まれたものも必要な気がしないこともない)


うーん。ぼんやり書いてたら1000字を超えたのでこの辺で。

ちなみにナッペと言えば私は、普通のホールケーキのナッペよりは、ドーム形のナッペの方が好きだったりする。回転台をぐるんぐるんさせながらパレットナイフを傾けていくのが何となく陶芸っぽいというか、楽しいのだよな。



ではまた明日。