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THE SECOND 2024 最高でした

普段は21時半には寝てしまうけど、昨日は絶対リアタイしたくて4時間10分見届けました。

昨日のグランプリファイナルを見て、やっぱりザセカンドって素晴らしい大会だなとめちゃくちゃ感動した。感情がとにかく揺さぶられまくった。

今回も思いつくままに感想を垂れ流していきます。

第1試合 ハンジロウ対金属バット

ハンジロウは「元嫁カフェ」っていう設定がめっちゃいいなあ。あのキャリアでコンカフェに目をつけて、そこから元嫁カフェでネタを展開していく新しさが良いし、2人の演技力もあってすごく見やすくて面白かった。もっと点数伸びてもいいかなと思ったけど、トップバッターでの緊張感が少しあったのかな。

対して金属バットは「大阪交通安全カルタ」を発表するという斬新な設定。
あいうえお作文自体は、他の芸人さんもやってるかもしれないけど、出てくるワードがコテコテの関西弁+物騒かつ破壊力の強いワードばっかりで、一撃一撃の攻撃力がすごく高かった。
このコンプラが厳しい時代にきわどいワードもたくさんあったけど、不思議と全く嫌な気持ちにはならないというか、全部笑えるのがすごい。

金属バットってあの風貌を活かしつつ意外性もある漫才するからいいねんなあ。
前に誰かも言うてた気がするけど、武士や侍みたいというか、どこからかふらっと現れていざ戦ったらめっちゃ強くて、またふらっとどっか行ってしまう、みたいなかっこよさがあるねえ。

結局金属バットの勝利。ここで、ハンジロウがあとでやるつもりやった、手で「縫い目」とか「東急ハンズ」をやってて、負けた後も爪痕残してたなあ。

第2試合 ラフ次元対ガクテンソク

ラフ次元のネタ面白かったんだけどな。
会場のお客さん達にはあまりはまってなかったのなんでなんやろう。先に単語を出して、それが実は別の意味で、っていう裏切り続ける漫才でかなり高度だったし、実際私は妹から「ラフ次元めっちゃ面白いな!」ってわざわざ連絡来たくらいだから、面白いと思う人も多いはずなのに。
その前の金属バットのネタがインパクトも含めて凄すぎたから、それに比べて少し物足りなく見えてしまったって感じなんやろか。

去年のノックアウトステージでやってた梅村さんのお金持ちをイジリ続けるネタがすごく好きだったから、来年以降またファイナルで見られたら嬉しいな。

ガクテンソクは初めて見たネタだったけど面白かった!よじょうさんが国分寺に住んでる、っていうので丸ごと1本漫才にしてたのすごかったなあ。なんか漫才のために無理やり生み出した強引な設定とかじゃなくて、自分たちの現状をそのまま漫才にして爆笑を取るのってかっこいいよねえ。

昔から間違いなく漫才が上手かったガクテンソクが、こんなに面白くなったのってどうしてなんだろ。昔はもっと奥田さんが怖かったというか、少しピリピリしてるようや雰囲気やったのと、漫才の中で圧倒的に奥田さんのツッコミが前に出てきてた印象だったけど、今回見たら漫才として2人のバランスがすごく良くなってて、その辺が勝因になったのかなあ。

結果はガクテンソクの勝利。

第3試合 ななまがり対タモンズ

ななまがりはすごく期待してたし、相変わらずキモくて面白いパワーワード満載で面白かったんだけどな。ななまがりには必ず審査員に1点をつける人がいる、っていう事から考えると好みが分かれやすいというか、少しエグ味が強かったのかな。ハニートラップで変な女性が誘惑してくる、っていう設定がちょっと人を選びすぎたかな。今年のノックアウトステージでやってたCMまたぎやりたい、のネタがめちゃくちゃ面白かったから来年以降これもファイナルで見たいなあ。

タモンズも仮面ライダーの変身ベルトというかなり攻めたネタというか人を選ぶネタだったけど、ななまがりと結果1点差で勝った事を考えると、特撮好きが審査員に多かったのかな。審査する上で好みかどうかっていうのは絶対影響するだろうし。去年三四郎がお笑いファンをがっつり刺しにくるネタをやって初戦を突破してた事を考えても、刺さる人に刺さるネタをやって確実に刺すっていうのは戦法としてめっちゃありよね。

大波さんのツッコミは聞きやすいし、安部さんの高い声は特徴的で耳に残るし、安部さんがおもちゃにされて暴れてるだけで面白い、みたいになるのがすごかったな。

結果、タモンズの勝利。

第4試合 タイムマシーン3号対ザ・パンチ

タイムマシーン3号は全く悪くなかった。というか2人の雰囲気は風格すら感じるのに中身はひたすらポップというタイムマシーンにしかできない漫才ですごく面白かった。私はあのネタ初見だったけど、思ったより点数が伸びなかったのは、もしかしたら昔からやってるネタで、あのネタ見た事ある、って人が審査員に結構いたのかな。昔のネタやるのは全く悪くないけど、初めて見て面白かったらそっちのネタの方に高く点数を付ける、っていうのはある気がする。

ザ・パンチはそもそも久しぶりに2人の姿を見た人が多かった上に、「今こんなに面白い漫才やってるの!?」っていう衝撃が凄かったのかな。唯一無二の浜崎さんのキャラクターに対する、松尾さんのすごく特徴的かつ的確なツッコミ。そして物凄い漫才のテンポ感。昔から知ってるお笑いファンなら尚更凄まじい衝撃をくらったと思う。

私はM-1で2人が緊張しすぎて全然力を出しきれなかった、を当時目の当たりにしたから、今回16年ぶりの賞レース決勝でめちゃくちゃ楽しそうにイキイキと漫才してるのを見ただけで嬉しかった。

結果、ザ・パンチの勝利。
大吉先生が「タイムマシーン3号が負けたのはもう人気者である証」的な事言うてたけど、本当にそうだと思う。今まで報われなかった人達へのセカンドチャンス、が大会の大きなテーマだから、すでに知名度や人気がある人達はこのセカンドでは不利、っていうのは絶対ある。

準決勝第1試合 ガクテンソク対金属バット

4人が並んでた時に髪型のバリエーションがエグいって話題にされてたけど、2組ともセンターマイクを前にして立った時のコントラストが美しいというか本当にバランスがいいよねえ。
よじょうさんと奥田さん、そして小林さんと友保さん。金属バットはパンクバンドみたいな強すぎる個性も感じるけど、ガクテンソクの2人のスーツ姿ってザ・漫才師っていう感じで惚れ惚れする。

2本目も2組ともすごく面白かったけど、金属バットは初戦でやったネタの方がより面白かったから、そんなに点数が伸びなかったのかなっていう印象。

最初のギャロップのネタを見た時にもあら?と思ったんだけど、「同じ言葉やくだりを何回も登場させる」というのが思ったよりお客さん達の反応が良くなくて、今日の審査員はそんなにお好みじゃないのかしらという印象だったな。

ネタの中にさりげなく友保さんがハンジロウさんがやってた「縫い目」を入れ込んでたのがしびれた。去年のノックアウトステージの初戦のエキシビジョン的なネタで、対戦相手だったけど欠場した東京ダイナマイトのM-1でのネタを完コピして披露したりとか、実はあの感じでめっちゃ粋な事するから金属バットって好きやねんなあ。

ガクテンソクは初戦と全く遜色ないくらい2本目も面白かった。ねずみ講をあんなに堂々とネタにしてイジるの、清々しさすら感じたな。「タウリン1000mg配合か!」っていうツッコミワード、めっちゃいい。1本目に続いて、ガクテンソクのネタは偉人が出てきたり約分とか出てきたりして、奥田さんの人としての賢さみたいなのが垣間見えるけど、押し付けがましくないから鼻に付く感じもないし、全部の言葉がスッと入ってくる。

結果、ガクテンソクの勝利。3点2点1点の人数の割合が発表された時点で負けた負けたとやいやい言い続けてた金属バットが最後までらしさを貫いてて本当よかった。

準決勝第2試合 タモンズ対ザ・パンチ

正直、ネタの強さとかはそんなに2組差がなかったような気もするけど、第1試合の時点で会場の雰囲気がザ・パンチの味方になってたというか、もう今日でみんな2人の事がすごく好きだし、ザ・パンチ頑張れ!っていう気持ちが追い風になってる感じがあった。でその勢いそのままにザ・パンチが勝ったのかなという印象。

審査員のコメントで、タモンズファンらしき女性が涙ぐんでたのが、このザセカンドでしか絶対見られなかった場面。ザパンチに対して悔しいけど面白いって言ってたのも含めて正直かつ誠実だなって思った。

決勝 ザ・パンチ対ガクテンソク

ザ・パンチのネタ、私はすごく面白かったから本当に優勝あるかもって思ったんだけどな。あんなに最終的に点差が開くとは思わなかった。
築地お刺身舟盛ーずをゴリ押すスタイル、いいよねえ。で、途中満を持しての松尾さんの「砂漠でラクダに逃げられて〜」は懐かしさとか久々に聴けた嬉しさとかで、訳わかんないけど感動してちょっと泣いちゃった。
あの瞬間、M-1で結果出せなかった16年前のリベンジを完全に果たしきってたし、めちゃくちゃ嬉しかった。お笑いファンとして、あの場面はたぶんずっと忘れられないと思う。

ガクテンソクは、3本目も全く勢いが衰える事なく、むしろどんどん加速していった感じさえある。決勝のネタを見て感じたのが、よじょうさんの進化。魔王の歌とか最後のお経とか完璧で、ああ2人にしかできない漫才が今まさに完成してる、というなんか美しささえ感じた。漫才の冒頭に1つの童謡にいくつかの童謡を入れ込む、というの自体は他でも見た事あるかもしれないけど、それを簡潔に奥田さんが「上半期」とタイトル付けたのを見て、ああガクテンソク優勝なのかなという実感があった。

あんなに質の高いネタを3本も、しかもほぼミスなく完璧にやり切ったガクテンソクがとにかくエグすぎる。
優勝はできなかったものの、16年越しのリベンジを果たしたザ・パンチも合わせて、本当にすごい物を見たなという感動で胸がいっぱい。

あと、最後に。松ちゃんが活動休止してどうなるのかなと思ってたけど、代わりの見届け人として有田さんと華大さんを選んだ方(プロデューサーの日置さんなのかな)が本当に素晴らしすぎる。有田さんも華大さんも出てる芸人さん達へのコメントがリスペクトが込められてて、かつ全部に愛が溢れてて本当によかったなあ。
有田さんの応援してたコンビって結局誰だったんだろな。

あの場で最後に「ガクテンソクには漫才師としての凄み、ザ・パンチにはお笑い芸人としての凄みを見せてもらった」と言える有田さん、本当にすごかった。震えた。

大吉先生が特にM-1の時と全然表情が違って、終始穏やかな感じでニコニコしてたのが印象的だった。審査しなくてもいいっていうだけであんなに表情が変わるんやなあ。隣に華丸さんがいたのも大きかったかな。 

去年に引き続いて、東野さんの司会っぷりも本当にいいし、宮司さんのハキハキと聞きやすい進行もすごくいい。

大会を通じて何度もイエモンのバラ色の日々が流れてて、イエモンの曲と共に芸人さん達が戦ってる感じ、かっこよかったなあ。

しいて言うなら、Xのコメントは紹介しなくてもいいし、決勝戦の先攻の点数発表の後のCMは入れなくていいし、見届け人の方々へのコメントを少し減らしたりして、4時間以内におさめてほしいっていうのは思ったかな。

過剰な演出はほぼなくて、ただ出場者の漫才を楽しんでほしいという番組側の想いも伝わって、今年も最高の大会でした。

今年はザセカンドがずっとXのトレンド1位で
去年よりもさらに注目度が上がってて盛り上がってたのがすごく嬉しかったです。

友保さんや松尾さんが「芸人のザセカンド見てる率が異常に高い」と何かで言ってたけど、芸歴問わず芸人みんながザセカンド夢中になったり楽しんでる感じがすごくいいな。

マシンガンズの滝沢さんが、去年自分達が脚光を浴びるきっかけを与えてもらった事への恩返しなのか、ザセカンドを盛り上げようと「キャンペーンボーイ」としてグランプリファイナルの1週間前くらいから決勝進出者とのインスタライブやったりしてたの、胸熱でした。

あと、M-1がやっぱり注目されがちだけど、キングオブコントとかもここ数年本当に面白いし、ザセカンドも今年は去年よりもさらに面白かったし、お笑いファンとして毎年すごく楽しませてもらってありがとうございますの気持ちでいっぱい。お笑い好きでよかったとしみじみ噛み締めています。

まだしばらくはザセカンドの余韻から醒めそうにないですが、ガクテンソクはもちろん、ザ・パンチや他のファイナリストみんながますますTVで活躍する機会が増えるといいなと思います。

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