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#5【雑記・インスタのDM】

 「インスタ交換しようよ!」と言われたことは誰しもが一度はあることだろう。そのこと自体嬉しいといえば嬉しいのだが、同時に何とも言えない複雑な気分にも同時になるのは私だけだろうか?この記事が同じ気持ちを抱える人にとって何かの手助けとなれば幸いである。

「インスタ交換しよう!」とは

  まず始めに、「インスタ交換しようよ!」の行間について探っていこう。大方の場合、「貴方のことをもっと知りたいです、ぜひ仲良くなりましょう!」であろうと思われる。これは何とも嬉しいことである、自分に興味を持ってくれているのだ。少々言いすぎかもしれないが「あなたは魅力的です!」と言われていると考えてもいいかもしれない。そして、心に留めておいて欲しいのがこれが全ての始まりでもあることである。
 しかし一人や二人は心当たりはいるだろう、「交換しましょう」と言ってきた割にはストーリーを見るだけで、DMはおろか自分の投稿にイイねもしない人。更に酷いときにはストーリーの既読もつかない、DMしても反応しない人。不思議に思ったことは無いだろうか。

彼らは何のために私をフォローしているのか?そしてなぜこの事実に憤りを覚えるのか?


 理由は二つある。
 まず第一に考えられるのが先ほどの「仲良くしましょう」という行間と行動が矛盾していることだ。聞こえのいいことを言った割にはやっていることが矛盾しているように感じる。イイねをしてくれる人が増えたと心の奥底で喜んだ割には実際は違った。期待を損なわれた。スッキリしないのも無理はないだろう。同じ論理でもっと明らかにできる行動がある。頻りに自分のストーリーを誰が見たか確認する行為は”自分の感情(嗜好)を他人と分かち合った(共有した)”という疑似体験のある種の虚構の事実にすがりたいからに他ならない(本当に見た人と共有できているかは甚だ疑問ではあるが)。話を戻して、期待を損なわれたので憤ったのだ、至極当然のことであり、これが一つ目の答えである。
 次に、前述したケースには含まれていなかったのだが「DMをメッセージアプリ代わりに使う」というものがある。最初の「インスタ交換しようよ!」の行間に「連絡先交換しようよ!」を抱合したケースであるが、交換した時点でそのような意思が含まれているかは分からないのが正直なところだ。しかし全くもってこれは効率がいい。その人の私生活が覗けると同時にメッセージアプリの役割も果たす。ますます仲良くなることが期待できる。素晴らしい。
 しかし考えてみてほしい。なぜインスタなのだろう?LINEではダメなのだろうか?Whatsappなど他にもある。
 実はこれには幾つかパターンがあるのだがここで注目したいのは「DM機能をメッセージアプリ代わりだけに使い、本来のSNSとしての機能が行使されていない」ケースである。まだ分からないでもない、何しろ最初の行間から読み取れなくもないからだ。にしても釈然としない。それもそうである、「興味があります!」と言って実際は連絡用にしか使ってこないのだ、肩透かしを食らった気分である。
 そもそもDMでやり取りする間柄であればLINEはもう既に持っている(若しくは簡単に個人LINEを入手できる環境にある)ことのほうが多い。すなわち、大して仲良くもない奴から「もしもの連絡先用」としてセーブさせられている。これだ、まさしくこれであり、これこそが二つ目の答えである。
 時間がかかったが交換するときのあの微妙なはっきりしない面倒くささすら覚える気乗りしない感情を抱かせているのは「この人は自分をその様に扱う人でないだろうか」と云っても過言ではないだろう。また、「インスタのメッセージアプリ代わりに使う」の中で一つ目の分析にもつながってくるのだが、「メッセージアプリとして連絡してくるわけでもなく、挙句こちらのアクティビティに干渉してこないまま依然フォローしている」というものにも苛立ちを覚えることも同じ理由で該当するだろう。

付き合い方を考えよう


 結論に入る前に一つの兆候について述べようと思う。
 あまり意識されていないがSNSでは「仲良く品行方正であること」が普段以上に求められていると私個人は考えている。炎上するのはそれの裏返しといっても差し支えないだろう。世界中に発信することになるのだからネットリテラシーを大事にするのは頷けるが、SNSの普及の一つの解釈として「人類は現実の人間関係をネット世界まで敷衍した」という解釈が挙げることができよう。いうなれば、もう一つ学校や会社のように「仲良くしましょう」という環境を増やしたのだ。ある程度の人生経験を積めば誰もが「全員と仲良くなるのは無理だ」という事を知る。にもかかわらず、絵空事の「仲良く手をつなごう道徳」を続けることを強いられている側面がある(多少頷けなくとも分かってもらえる節があると期待する)。これはストレス以外の何物でもない。挙句、ネット上でも充実自慢のマウント合戦が始まる。ただでさえ人間関係に苦労しているのに、気が滅入る可能性が上がって溜まったものじゃない。反吐が出るし、現実の人間関係にまで悪影響を及ぼしかねない。いや、多かれ少なかれ及ぼしているだろう(DM返さないくせにストーリーは更新しているの類)。
 ではどうするか。意外にシンプルな解決策が見つかったのでそれを共有して終わろう。相手から交換を持ち掛けられた時に「仲良くなったら交換しましょう、代わりにLINEならいいですよ」と言うのだ(この二言目を言わなければ相手の厚意を無下にし失礼を働くことになるので注意してほしい)。こうすれば、あの複雑な嬉しいような断りたいような相反する感情を抱くのを(少しは)回避することができる上に、「連絡先交換しましょう」の行間も損なわない。すでに仲良い関係ならいざ知らずそうでもないのに交換するのはリスクだ。それ以降実際に仲良くなったのであれば改めて交換するのも良い。

 長かったが最後まで私の考察を読んでいただいた事に感謝の意を申し上げたい。これを読んで何かしらの手助けになれば幸いであり、また、感想や他にもいい方法が思いついたりすればコメントしてもらえれば励みになる。


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