多様性は面白い!!-SideMに学んだこと-

私がはじめてTHE IDOLM@STER SideMの存在を認識した時、実は好感触ではなかった。当時私は中学生であった。アニメのCMをたまたま目にし、天道輝の存在を知った。その時は「アイドルなのに髭???」と、変なアイドルものもあるんだなぁと思い、私はハマらないだろうなと思った。

そして数年後、私のヲタク人生は紆余曲折あり、とある若手男性声優に興味を持ち始めた頃、改めてSideMの存在を知った。始めた当初はやはり個性的なアイドルたちに戸惑いを覚えた。アイドルなのにすね毛が生えていたり、三十路だったり、11歳だったり。そもそもなんでサッカー選手とか弁護士とか辞めちゃうの?!安定した職!医者もパイロットも高収入じゃん!!なーんて思ったりもした。SideMというのはただただ個性が豊かなだけのゲームのように思えた。だが、今となってはSideMのひとりひとりの個性が尊重された世界を愛おしく思っている。

それは単に私の年齢が上がったというだけでなく、SideMという作品が個性的なキャラクター性を押しているだけの作品という訳ではないことがいえると思うのだ。

例えば、Legendersの北村想楽くん。なんでもずばずばと言ってしまう自分の性格を封じ込めるのではなく、それをも認めてくれる存在が見つけることができたのだ。毒舌キャラはこういう感じ、と一括りにするのでなく、それぞれのキャラクターが性格のリアルさ、繊細さが追求されている。

私が思うこのような例は他にもあり、例えばDRAMATIC STARS。DRAMATIC STARSというユニットは他のユニットがアイドル以前から知り合いという関係性が多いのに対して、事務所に入って初めて知り合った3人で構成されている。そんな3人の歯車は初めから噛み合い、劇的に飛躍するというわけではなく、衝突や葛藤をひとつずつ越えながら最高の仲間になっていくのだ。絆というものは一朝一夕で育まれるものではない、だからこそ面白いんだ、そう思った。現実は小説よりもきなりというが、このリアルさが彼らの「ドラマチックさ」に磨きをかけていると思う。

そして何よりも大切なのは誰の個性も壊さないというところだ。全員が同じように歌やダンスを完璧にできるわけではない、アイドルだって得意なもの、苦手なものがひとりひとり違っていて、それが短期間で魔法のように得意になるというわけでなく、一歩一歩成長していく。それぞれ自分の好きな物を貫いて楽しく仕事ができる。

現実社会に求められるのはこういうことなのではないだろうか。全員が全員ロボットのように働き、嫌いなことや苦手なことまで押し付けられる社会より、ひとりひとりの個性を認めて高め合う社会の方が、世界がどうこう言う前に、なによりきっと楽しい!!そう思うのだ。

アイドルはこうあるべき、という私が持っていた固定概念は嘘のように壊され、SideMの世界にハマった。そして、個性があることを楽しい!面白い!と思えるようになった。

それぞれのアイドルがいまここに立っていることにそれぞれの大切な理由(わけ)を持っている。だからこそ彼らの歌はいろんな背景を持つ人々の心に刺さる。アイドルたちが持つ人間性のリアルさに深く共感し、頑張る彼らを応援したいと思わせる。

SideMが私に多様性の楽しさを教えてくれた。

SideMは最高の作品だ。

これを読んだ貴方が少しでも自分らしく生きる明日を見つけられますように。

(訳:SideMをやろう!!!!!!!)


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