アーティゾン美術館は、常設展示もあなどれじ! 好きな作品、たくさんあったよ。

画像1 この間ご紹介したマリー・ローランサン展と同じ日に、アーティゾン美術館,の常設展にも足を運んだよ。常設展は、テーマを決めてコレクションからのラインナップをしているコーナーもあるけれど、ランダムに色々な画家の作品が飾られていることがほとんどで、それはもう驚きの連続。あ、大好きなビュフェのアナベル(奥さんね)の肖像画。愛をとことん感じる。赤いストールがステキ。
画像2 佐伯祐三「広告貼り」は、パリの香りがプンプンして、良き。彼の輪郭の線は、エッジが効いていて特徴的なので、すぐにわかる。下落合にある佐伯祐三アトリエ記念館にもお邪魔したことあるけれど、30歳という若さで亡くなってしまったのは、本当に残念。
画像3 アンリ・マティスの「画室の裸婦」ね。絵を見始めた頃は、そんなにマティスには心惹かれなかったのだけど、数年前からなんだか大好きになっちゃって。理由はわからない。おそらく、私の好きな赤を多用しているからだと思うけれど、直感で「好き」と思うだけで、じゅうぶんだとも思う。
画像4 これもマティスね。赤いでしょ。初見だったけれど、遠目で見て「マティスじゃないかな~」と思ったら、やっぱり。「石膏のある静物」というタイトルです。晩年目が見えにくくなってからあみだした切り絵のスタイルは、油絵の時と印象がガラリ、と変わる。切り絵には、赤より濃いピンクがよく使われているけれど、それも、目の具合と関係しているのかな。
画像5 一目惚れの松本竣介「運河風景」です。きっと今までも目にしたことがあるんだろうけれど、作品と自分の気持ちがぴったりと合った時に、刺さるんだなと思う。こういう出会いは、常設展ならでは。群馬の大川美術館には松本竣介資料室があるとのことなので、ぜひぜひ行きたい!
画像6 新収蔵と記されていた荒川修作「クールべのカンヴァスNO2」は、文字で構成されている。荒川さんは「死なない」ことをテーマにしていたのに、ある日突然73歳で亡くなってしまい、その唐突さにびっくりしたものだけど、岐阜の「養老天命反転地」や三鷹の「三鷹天命反転住宅」(ここは宿泊もしたことあり)を訪れると、荒川さんの強い思いが伝わってくる。それなのに、いきなり死がやってきてさぞ無念だったろうなと思う。せめて、この絵の前に佇み荒川さんを想おう。というわけで、たっぷりと常設展を楽しみ、心に栄養をつけて帰ったのでした。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?