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かわいい見た目でしっかり手強いローグライトアクション『Rabbit Hole』

※英語のみだがプレイ可能。
『Rabbit Hole』はかわいい見た目でかなり手強いローグライトなアクションシューティング。解像度と色数をおさえたLowRez 寄りなデザインが可愛く固定画面もレトロな仕上がりだが、アクションはがっつり骨太。個性的な作風が光る良作だ。

電車に乗っていたところ突然ウサギ穴に落っこちた少女・ディスクは奪われたハートをとり戻すべく、バットを手により深くもぐっていく。英語のみのゲームだがアイコンが多めで、シナリオも不思議にふわっとしているので十分遊べる。ゲームは小さな部屋が連なっていて、銃をマウスで操作しつつ左手で移動や近接攻撃をこなす(ゲームパッドにも対応)。その部屋の敵を全て倒せば次に進める王道シンプルなルールだ。部屋の内容はランダムで変化し、イベントやショップも用意されている。

敵が大きく描かれていてわかりやすい反面、本作の難易度は結構高い。移動および回避と照準・攻撃を同時に行うのは慣れが必要で、安全地帯となる空間も少なめ。ただし敵の攻撃はあくまで基本に忠実で、くり返し挑戦して突破率を上げていく古き良きアクションとして出色の出来になっている。4面構成の通し一発クリアを狙う遊びは往年のアーケードのそれ。

ごんぶとアクションな本作だが、ランダムで手に入る武器はかなり個性的で種類も豊富。かわいいぬいぐるみや投げテレビなど、なんでもありな癖強めの武器をとりあえず使ってみるだけでも非常に楽しい。幸運にも強い武器が手に入ればそれだけで難関突破の確率が上がるのはローグライトならではの楽しみだ。

敵味方ともかわいく、地下鉄世界の抽象的なふしぎさもあるインディーらしい個性派作品。コンパクトながら手ごたえ十分でつい再挑戦してしまう良作アクションだ。


たねつみの歌
幼い頃に母を亡くしたみすずのもとに、同い年の少女の姿で母が訪れる。それは不死の神々に死を受け入れてもらう「たねつみの儀式」のためだった。オリジナルのノベルゲームでノベルの魅力を再提案するANIPLEX.EXEの第3弾企画。ATRI・徒花異譚、ヒラヒラヒヒルと実績を積み重ね、今回はシナリオに「国シリーズ」のKazukiさんを起用。特有の世界設定やアニメのようなビジュアルが一線を画す。

アルタイル号の殺人
木星の第4衛星・カリストで発生した爆発事故を調査するため送り込まれた有人宇宙船、アルタイル号。謎の事件はこの船でも発生し、調査船は疑心暗鬼の檻と化す。プレイヤーはアルタイル号のマスターAIとして、バディのフレムに指示を出して真相を究明する。企画・シナリオは『探偵 神宮寺三郎』などを手掛けた金子みつえさんで、コマンド選択式のゲームとのこと。

ブシロードゲームズ 新作ノベルゲーム4作品
ブシロードが今年の情報イベントでオリジナルのノベルゲーム新作4本を発表。ブシロードゲームズはモバイルゲームレーベル「ブシモ」を統合して発足したもので、多言語・マルチプラットフォームでPCやコンシューマにも展開していくという。

Virtual Girl@
『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』のヘッドロックによる新たなガールズプロジェクト。
Lilac
人間と魔法使いが契約「ファミリア」によって結ばれる、初の"共学"魔法学校が舞台。退学間近の落ちこぼれと魔法使い嫌いの2人が期間限定の"嘘のファミリア契約"を結ぶ。
DUSK INDEX: GION
Tokyo Dark』のcherrymochiとブシロードによる共同原作タイトル。
リルヤとナツカの純白な嘘
『GINKA』につづきFrontwingが制作する全年齢向けノベルゲーム。

コープスパーティーII Darkness Distortion
アニメ的な表現のキャラクターと猟奇的な恐怖表現を特色とするホラーアドベンチャー「コープスパーティ」シリーズの最新作発表。ホラー漫画にアメコミも加えたような印象的なキービジュアルで、3D表現や立体音響、等身の上がったイラストが新たなイメージを打ち出している。

メルト・アウェイ
西村ダイヤさんが主宰するサークルOvercast の新作ノベルがキービジュアルとともに情報公開。サークル第一作は『クラウディ・デイズ』。

日陰の日葵 - sun in the shade
ピアノ調律師の息子が主人公のイラストレーションで構成されたノベルゲーム。BOOTH、ノベコレ版あり。

鬼ン業 山阿誘魔性 九段坂怪奇叢書弐
サークルねこバナナによる怪奇系ビジュアルノベル第二弾。パッケージ版には前作『わたのそこ』が同梱される。

なぃとみ〜ちゅ! -おばけのめあと癒しのヒトイキ-
ASMR付きの新作ノベルゲーム。「ラビットフット」はサイバーステップのノベルゲームブランドで、YoutuberやVtuberが登場するノベルゲームやグッズを展開中。『おいでませ、こくりさん』『あくありうむ。』などVtuber 人気はノベルゲームにも波及している。

无限之家(R∞M)(中国語・英語)
8番出口ライクな怪異探しノベル。ブームの影響がこんなところにも。

オンリーイベント


AIはノベルゲームの夢を見るか?
対話やイラスト生成にAIを用いた作品が作られている。
(対話)

(イラスト生成)


『Paper Lily - Chapter 1』『Yolk Heroes』が日本語に対応。

『晴天咖啡館』が韓国語につづいて英語に対応。

『饿殍:明末千里行』の発売日が4月11日、『九日』の発売日が5月29日に決定。

『チーズムーン』Steamストアページを公開。『ホテル・ソウルズ』につづく新作で、CAMPFIREでクラウドファンディングも実施中。

『犹格索托斯的庭院』(骨钉工作室)摩点でのクラウドファンディングを開始。

『ParallelPercent』6月のクラウドファンディング(Kickstarter?)を予告。


Spice Evaders
演出に力の入ったレトロな縦シューティング。シューティングとしての完成度を云々するより、無限コンティニューでドット絵の演出を楽しんでもいいと思う。カットシーンのHQとの無線通信やモノクロのマニュアルなどお約束がたっぷり。
アナログ90年代風のイラストがキービジュアルを飾る一方、スパイスをモチーフにした敵戦艦などの遊び心も忘れない。


Chill Pulse
Lo-Fiな音楽が流れるリラックス・集中のための放置系ツール。ポモドーロタイマー(短時間の作業と休憩のためのタイマー)やToDoリストでタスク管理でき、目標を達成すると新しい音楽や環境音、アクセサリなどがアンロックされる。アバターと背景は好きに変更可能で、サイバーパンクや古代都市などのテーマがある。ときおり追加される彼女の日記と背景でさりげなく展開される物語もあるようだ。

よりファンタジックな『Spirit City: Lofi Sessions』も。


ティラノゲームフェス2023 入賞作品発表

TGF2023が受賞作の表彰をもって閉幕。作る方で参加しましたが、ずいぶん楽しかった。ファンアートがとても嬉しかったです。


ハロー、コンピュータ。お話しようよ。
AIにしろ人工無脳にしろ、人は画面の奥のキャラクターと対話しようとしてきた。それはインタラクティブなゲームならではの遊び。
Emmy
女の子と会話ができるPC-8001のゲーム。開発は工画堂スタジオ、販売はアスキー。実のところあらかじめそれっぽい答えを用意しておく人工無脳であるが、黎明期ならではの斬新な試みだったといえる。
ルームメイト ~井上涼子~
セガサターンの内蔵時計と連動してイベントが発生する恋愛シミュレーション。偶然の出来事から女の子と同居するというシナリオで、シリーズは3作目まで作られている。

伺か
かつて一世を風靡したデスクトップマスコット。ゴーストと呼ばれるキャラ二人が画面の端で雑談するだけなのだが、テキストや画像の差し替えが容易でその拡張性の高さから「任意ラヂヲ」など独特の文化が形成された。

ポケットピカチュウ
言葉を介さずお世話によってコミュニケーションをとるお世話ゲームかつ歩数計。しばらくそっとしておくとソフトクリームや積み木などを始め、動かそうものなら悲しいことになる。歩数計としては矛盾しているが、機嫌最悪のピカチュウの可愛さこそこのゲームの思い出。
どこでもいっしょ
トロとクロがもはやPlayStation のマスコットのようにもなった大ヒット「お話しゲーム」。メモリーカードとしても機能する液晶画面の携帯ゲーム機PocketStationのなかにポケピが暮らしている。のちに週刊配信のニュース番組などでも会えるようになった。

シーマン
一度見たら忘れられない、どこかにいそうな顔の人面魚を育てるゲーム。マイクを使って話しかけると音声を認識して反応する。技術的な野心作だが、やはりふてぶてしくも人情味あるシーマンのキャラクター、そしてその命名が秀逸。プレイヤーを「お前」と呼びつつ悩みを聞いてくれたりする。

serial experiments lain
プレイヤーと直接会話するのではないが、レインは物語の外からあなたを導くガイド役。放っておくと動きを見せるコンパニオンアプリのような側面もあり、枠外のメタ的な語り手という構成は他のゲーム作品でもときおり見られる。
ラブプラス
内蔵時計で現実の時間に合わせてゲームが進行するスタイルをニンテンドーDSの手軽さでついにヒットさせ、社会現象にまで至ったゲーム。縦持ちで画面をぶち抜くキャラクターの存在感が大きい。
Eliza
AIイライザの指示通りに受け答えする代理人となってカウンセリングサービスを展開する、AIをテーマにした社会派ビジュアルノベル。人間とAIの未来とはいかなるものか?