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世界アルツハイマーデーに考える

アルツハイマー病は認知症で一番多い原因

明日9/21は世界アルツハイマーデー。
アルツハイマーの名称は皆さんも目や耳にする機会は多いと思います。
世界で一番多い原因病で、日本でも認知症の50%~70%弱がこのアルツハイマー病によるものとされています。

主体は「国際アルツハイマー病協会(AID)」。'94年に開催されたスコットランドでの第10回の同協会国際会議の初日に「世界アルツハイマーデー」と宣言。アルツハイマー病に関する認識を高め、患者さんとその家族に希望と援助をもたらすことを目的としています。
また9月は世界アルツハイマー月間として国内でも自治体をはじめとした関連団体が様々な取組みを展開しています。
多くの催しが計画されているので、ご興味ある方は検索してみてください。

若い人も知っておこう

巷に出回っている認知症の情報では「高齢者がなるもの」という認識でしょう。一部にその通りではあるんですが。

ところで、街で認知症らしい人に出会ったらどうしますか?
2025年には65歳以上のうち約700万人が認知症患者と言われる日本です。
実に5人に1人の割合です(軽度の予備軍を含めるとさらに上昇します)。
当然街に出ている人もいるでしょう。

例えば赤信号なのに横断歩道を平然と渡り出したり、クラクションを鳴らされて途中でフリーズしてしまったり。明らかにおかしいぞ。。
どうやって声をかけようか、助け出すことは出来てもその後どうするか?
さて、どうしたらいいと思いますか?
まずはご自分で調べてみて欲しいです。またの機会にご説明します。

以今後高齢者が増加し人口の1/3を占める時代が長く続きます。
”長く”の中には現在若い人も収まるくらいの長さです。
決して他人ごとではないですよ。
世界デーの機会に認知症のことを少しでも知ってもらえれば。
見守ることが出来る人を増やしましょう。

認知症のアイキャッチはオレンジ色

認知症サポーターのオレンジリング、認知症相談医はオレンジドクター、
厚労省の関連施策はオレンジプラン、と”オレンジ”一色です。

オレンジがシンボルカラーになった由来は江戸時代の陶工柿右衛門さんの赤絵磁器が世界で評価されたことにあやかって、世界中で認知症サポーターを認識してくれればとの思いからだそうです。

柿右衛門の赤絵、言われてみればオレンジにも見えるような。。。見える!
今年もアルツハイマーデーのイベントではライトアップなどあちこちでオレンジ色を見る機会がありそうですね。

厚労省のHPによると、本日20日から22日まで霞が関の一部省庁による
「オレンジリングドレスアップ」18時~19時半頃まで開催されているそうです。ライトアップじゃなくてドレスアップ???どんなんやろ?
トレホっちは在大阪なので、
写真撮られた方はトレホのHPまで投稿してください

アルツハイマー病は克服できるのか?

1906年にアルツハイマー博士によって初めて報告されてから今年で116年。 
世界中で多くの専門家・機関が日夜研究を続けていますが、根治に関する大きな成果は発表されていません。原因と目されているアミロイドβ(ベータ)もタウたん白も、実は有力仮説の域です。

昨年「アデュカヌマブ」という治療薬が米国で承認されました。
認知症薬として約20年ぶり。脳内の原因物質アミロイドβを取除くということで大いに注目と期待が集まりましたが、その後米国では効果が不十分だとして高齢者向け保険適用にならず、日本でも承認の見通しはありません。

そもそも効果の点では申請前から不十分だという議論はあったそうですが、新薬を求める患者さんや家族の切実な思いも承認の背景にあったとのこと。
裏話を知ると複雑な気持ちになります。。
現在この薬品を開発した企業は次の新薬「レカネマブ」にシフトして開発を進めているそうです。期待して待ちましょう。

頭蓋骨にがっちり守られた脳。研究のために生きている人の頭を開けて観察することも厳しい。しかも人の脳は他の生物より発達しています。
研究手法や画像技術が飛躍的に進歩した現在でも、脳神経の研究は相当難しいんだろうなということは素人でも容易に想像できます。

認知症原因の半分以上を占めるアルツハイマー病が克服されれば、世界中で多くの人が健康に長生きできる可能性が高くなります。

私たちはその研究を見守るしかない立場ですが、せめて自らリスクを高めるようなことだけは慎まないといけませんね。
またの機会にこの”リスク”をご紹介したいと思います。

今日もここまでお読みいただきありがとうございました。
(つづく)
思い出脳活のトレホ









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