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人間語を習得し、地球を一周する

最近の若い子たちは優秀です。
我々の時より遥に英語が上手いと思います。
それは、例えばカフェの店員さんであるなど、世界を飛び回る職種ではなくとも、普通に外国人とコミュニケーションしている様子を見かけるようになりました。

純粋にすごいなと思います。詳しくはわかりませんが、どこかのタイミングで教育的な何かや、生活的な何かが変わったんだと思います。そして、それは今後の日本にとって必要な変化なのでしょう。

それを鑑みると、僕は多分、英語に少なからず抵抗がある最後の世代のおじさんです。
では、僕の英語力はどうなんでしょうか。
資格としては英検5級を小学6年で合格して以降、何もありません。
「え!英語話せるんですか?」
と言われることもあり、客観的には話せない人なのかも知れません。

しかし「Do you speak english?」と聞かれれば笑顔で「ok」と答えます。完璧ではないにせよ、言いたいことがなんとなくわかるからです。

ところで、完璧に日本語を話せるもの同士で会話をしたところで、相手に自分の真意が伝わるかどうかなど、そもそも分かりません。

いくら相手に「分かった?」と繰り返し問いただしても同じことです。相手の本当の気持ちは、こちらにも分からないからです。
相手に自分の言葉が少しでも伝わると良いなと期待することしかできないわけです。それはもはや願いのようなものです。

「言った言わない」は言葉のよるコミュニケーションに頼る以上、避けて通れない問題ですし、さらに解釈の違いも出てきます。

このように、僕は基本的にどの言語を話したところで、自分の気持ちを相手に正確に伝えることは難しい、という立場でいます。

また、自分の本当の気持ちなど、自分自身も正確に分かっているか大きく疑問です。
ヤージュニャヴァルキヤさんが言ったように、私は私を認識できないわけです。

そのような考えが根底にあるものの、では言葉を勉強しないか?と言われれば間違いなく勉強します。
僕は各国の「こんにちは」「ありがとう」「どういたしまして」だけは最低限言えるようにします。
それは場合によっては、各国に着いてからでも現地の人に習うことができるフレーズです。

これを覚えれば、あとは些細な問題です。
真意は分からないにせよ、何が言いたいかは、ノンバーバルでなんとなく伝わるものです。
ノンバーバルが気持ちよく良くできるように、相手の母国語でこれら3つの言葉を言えるようにしておくと、とても便利だと感じています。

僕はこのように、相手と言語による会話ができずとも、コミュニケーションをなんとなく取れるようになることを「人間語の習得」と呼んでいます。

もちろん、この程度の言葉や、コミュニケーション能力を磨いても、ビジネスや恋愛はきっとできません。ただの、いい加減なやつですから。
そういうことがしたい場合は、きちんと勉強するなり、翻訳サービスを使いましょう。
しかし世界を旅するということにおいては、全く問題ないわけです。

娘に「お会計ってどういうの?」と、この旅で聞かれました。
笑顔で、指で空中に何かを書くようにすると良いよと教えました。
実際にさせてみると、レストランのベリッシモは笑顔で伝票を持ってきてくれました。「チェック」や「マイタン」など覚えなくても世界は周れます。
まさにこういうことを伝えたくて、僕は娘と旅をしているわけです。

まずは恐れず顧みず、日本語でも良いから話しかけてみる。完璧に話せなくても恥ずかしいことなど何もありません。

人間語を習得するには「怖がりで、恥ずかしがりやで、完璧主義なATフィールド(心の壁)を壊すことで世界が明るく広がること」を体感することなんだと思います。

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