基本のソフリットの作り方
ソフリットは玉ねぎ、にんじん、セロリが基本の香味ベースで、フランス料理だとミルポワ、スペイン料理ならソフレジという具合に世界中で共通言語として使われている基本パーツです。イタリア料理の本を読んでいると「ソフリット 大さじ2(作り方 p204)」みたいな感じでよく登場します。ちなみにルイジアナ料理の場合はニンジンの代わりにピーマンが入ります。
ソフリットは野菜の糖分、酸、塩分、旨味アミノ酸、芳香成分などを料理に加えることで味に厚みを与える存在です。イタリア料理のシェフのなかには「素材の持ち味が消えるのでソフリットは使わない」という方もいますし、このnoteではあんまり使ってこなかったのですが、作って冷凍しておくと便利ではあるので、久々に仕込みました。時間がかかるので休日向けのレシピです。
玉ねぎ 大1個
ニンジン 1本
セロリ 半本
オリーブオイル 100cc またはサラダ油100cc
塩 少々
リッチにつくるなら玉ねぎとニンジンとセロリを同量でつくります。ただ、日本だとセロリが高いので、どうしてもこういった配合になりがち、、、。おいしいセロリがいっぱい入るとやっぱり香りが違うんですけどね。
イタリア料理のソフリットにはこれに加えてニンニクが入ります。しかし、ニンニクはあとから調整したいのでこの段階では省いておくのがオススメです。
すべての材料をみじん切りにしてオリーブオイルをたっぷりと注ぎます。結構、量が多いのに驚きますが、これがソフリットの基本です。オイルを介在させることで香りを油脂分に溶かし込むわけです。フランス料理の某店ではガチョウの脂でやはりミルポワをコンフィにして、都度必要があればそこから削って使用していたそうですが、こういうやり方も効率的だと思います。
ポイントは最初に少量の塩を振っておくこと。塩を振ることでペクチンの内壁がやわらかくなるので、早く火が通ります。
あとは中弱火にかけて蓋をして、加熱するだけです。
時々、かき混ぜてください。泡立ってきたら火を弱火に落として、また蓋をします。加熱時間は1時間半。ソフリットは状態ではなく時間で判断したほうがいいと思います。。
状態で判断する場合は底をよく観察してください。ちょっと焦げ付いているのがわかりますか?インド料理のカレーとは違い、野菜を焦がすわけではないので、そこまでいかないくらいの温度と水分量で留めるのがコツです。水分が少なくなってくると焦げてくるので、それが目安になります。
出来上がり。僕は60gずつ小分けにして冷凍しています。今後、このnoteで脈略なく「ソフリット 60g」と出てきたら、これが使われていると思ってください。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!