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ひよこ豆のピュレの作り方

ひよこ豆のピュレ、いわゆるフムス(フンムス)をつくります。トルコ料理やレバノン料理のオードブル”Mezze”には欠かせない一品です。ひよこ豆の缶詰を買っておけば簡単にできるので、食事の前にちょっと食べるおつまみに。

ひよこ豆のピュレ
 ひよこ豆 1缶
 オリーブオイル 50cc
 にんにく  1片
 レモン   半分
 塩     適量
(クミン   適量)
(パプリカ  適量)

分量は一応、出してますが適当につくってもそれなりの味になる料理です。フンムスとはひよこ豆のことで、今回は省略していますがゴマペースト(タヒーナ)を入れてつくるとフンムス・ビッ=タヒーナという名前になります。

ひよこ豆は缶詰を使っています。生のひよこ豆があれば一晩水で戻してから、たっぷりの水で1時間煮るのがベスト。その時、ミルポワとしてニンジン、セロリ、玉ねぎがあれば一緒に煮ます。

このひよこ豆、ペーストにする際の問題は薄皮です。

缶詰の場合はさほど気になりませんが、真面目につくるなら薄皮をこうして手で除去することになります。量が多いと結構大変なので、そのままミキサーにかけても問題ないのですが、やはり口に残ります。

一気に皮を除去するためには化学の力を借りましょう。小さじ1の重曹を加えて、全体に混ぜます。薄皮の主成分はペクチンとセルロース。ペクチンは分子内に多くのカルボキシル基を持つ有機酸なので、アルカリ性の物質を加えると中和反応、加水分解され、水に溶けるのです。

重曹は温度が高い方が反応が進むので、フライパンで煎りましょう。

軽く炒めればOK。

重曹はまずいので水で表面を洗います。

溶けた皮がこんな風に浮いてくるので、水を替えながら何度か洗います。これで皮が剥けました。多少味が抜けますが、この後に豆の風味のついたゆで汁を加えるのでそれほどの影響はありません。水気はきちっととっておきましょう。

にんにくは通常、生をすりおろして加えます。

にんにくの風味が強いので、下茹でしてから加えたほうが洗練された仕上がりになると思います。柔らかくなるまで3分間ほど茹でました。もちろん、生をすりおろして使ってもOK。

あとは複素材を加えてペーストにしていくだけです。レモンとオリーブオイルのバランスがポイント。クミンを入れるとそれっぽい味になりますが、特有の癖が出るのでお好みで加えてください。個人的には現地の人はやりませんがクミンを入れずに唐辛子を入れるのが好みです。

ミキサーかフードプロセッサーに豆とオリーブオイルをいれて回します。すり鉢と擂り粉木でつくるのも素朴な仕上がりでおすすめです。ゴマペーストを入れるならこのタイミング。スプーン一杯くらいいれれば充分です。

おそらくそのままではまわらないのでゆで汁を30cc〜50cc加えてゆるめます。この時、ゆで汁ではなくヨーグルトを入れる方法もあります。

できあがり。もしもゆで汁を入れすぎてしまったら、火にかけて水分を飛ばすことでリカバーできます。缶詰の茹で豆には塩が入っているので、味付けは控えめに。

丸く盛り付けて、中央にオリーブオイル(溶かしバターという人も)を注ぎ、パプリカを振って出来上がりです。ピタパンのような平たいパンにつけておつまみにしますが、市販のトルティーヤの皮が一番手軽で、好相性。グリルやフライパンで焼いて、添えます。他のバリエーションとしてはひよこ豆とビーツを半々にして作るのも楽しいです。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!