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肉餃子の作り方

専門外なので中華系のレシピはnoteやcakesに載せていないのですが、日本生まれの料理ならはいいかな、となったのが今回のテーマである焼き餃子。

餃子は専門店が生餃子や冷凍餃子という形で販売しているのでそれを買った方が簡単ですし、合理的なので、cakesでは焼き餃子の『焼き方』を詳しく解説しています。

とはいえ僕も子供の頃、餃子作りを手伝った思い出がありますが、餃子はみんなでつくると楽しいもの。週末に人を集めて、餃子パーティーなどいかがでしょうか。

肉餃子
豚肩ロース 250g〜280g
醤油    大さじ1
塩     2g(小さじ1/2弱)
長ネギ   1本
ニラ    1束
ショウガ  10g(すりおろし)
餃子の皮  24枚
サラダ油  大さじ1〜2

せっかく手作りするならそれなりに本格的な餃子をつくらないと労力の割にあいません。キャベツや白菜を入れた餃子が比較的ポピュラーですが、中国料理店で食べられるような肉餃子の配合をご紹介します。

まずはじめにニラと長ネギをみじん切りにし、ショウガをすりおろしておきます。

さて、肉餃子の主役は肉。存在感を出すためにかたまり肉を切り出して使います。まずは薄切りにしていきます。

次に線切りにして……

線切りにした肉を小さな角に切ります。包丁が切れればさほど面倒ではありませんが、そんなのやりたくないという方はもちろんひき肉を使えばこの作業は省略できます。しかし、ひき肉を使うと肉の食感が弱くなるのは確か。

肉を叩いてさらに細かくします。包丁を重いと楽なのですが、家庭の包丁だとやや難儀するかもしれません。その場合は叩くというよりも筋を切る感覚で包丁を前後に動かすといいでしょう。

調味料を肉に入れていきます。まずは塩、醤油。塩分を加えて肉の結着力を出します。塩を加えることでタンパク質の組成が変わり、保水性が向上し、ジューシーになる、とされています。とはいえ、肉をよく練った種とそうではない種を焼き比べた結果、ジューシーさにはそれほど差はでないよう。餃子の場合は皮で包むので、ハンバーグほど肉の結着力が重要になるわけではないようです。ジューシーさを求めるならゼラチンで固めたスープを入れるか、脂の多いバラ肉を混ぜる方が簡単です。

ただ、こねることで肉が潰れ、キメが細かくなり、おいしくなることは確か。

そこで結着力を求めず、手で練ることにします。手で練ると体温で脂が溶けてしまうだけで肉の結着力はたいして出ませんが、効率的に混ぜることができます。

長ネギのみじん切りとニラの小口切り、ショウガのすりおろしを混ぜ込めば準備完了。冷蔵庫で餡を冷やしておきます。僕はなにも入れませんが、最後にゴマ油やネギ油を大さじ1〜2加えると風味が出ます。あとは好みでニンニクとか。

バットや皿に小麦粉を振っておくと餃子がくっつきません。

できたての餃子の皮は水をつけなくてもちゃんとくっつきますが、市販の餃子の皮はくっつきません。そこで水分を含ませて、小麦粉を生の生地の状態に戻す必要が出てきます。よく見かけるのは皮に餡をのせてから、水を指で餃子の縁に塗る手法。この手法はまったく不合理で、一個一個やるのは不効率なだけではなく、水分を含ませてすぐに包むとくっつかないのも難点。

餃子の皮を写真のように並べて、刷毛で水をつけてから餡を包むのがベター。餃子の餡をのせてから水をつけるのではなく、先に水をつけておく、というわけ。餡をのせたり包んだりしているあいだに餃子の皮ができたての状態にもどりますし、人差し指が濡れて作業を妨げることもありません。

餡は入れすぎないように。かといって少ないのは寂しいもの。量を加減します。この時、空気は入れないように……とよく解説されますが、実際には空気を入れて包むほうが数倍難しいので、そこらへんは特に気にしなくても大丈夫だと思います。

ひだをつけるようにして包んでいきます。ようはきっちりと包めればいいのです。親指と人差し指でつまむようにして、しっかりと包みます。

自分は包むのが得意ではないのであまりきれいではないですが、こんな感じです。少し弧を描くような形にするのがコツ。

サラダ油大さじ2を入れたテフロン加工のフライパンに餃子を並べ、中火にかけます。すぐに熱湯を80cc加え、蓋をします。

これが皮をもちもちにするコツ。間違っても水を入れることは避けましょう。餃子の皮は小麦粉でできています。ウドンを水から茹でる人はいないように、小麦粉の生地はお湯から茹でることでデンプンの流出が抑えられ、もっちりとした食感に仕上がります。ちなみに中国料理店風の本格的にするなら先に蒸してから焼くという手法もあります。好みで選択しましょう。

蓋の内側に蒸気が充満したら、弱火に落として5分30秒加熱します。

蓋をとって火を中火に戻し、そのまま焦げ目をつけていきます。ここで油をたっぷりと注ぐとそこがさらにカリカリになりますが、やや油っぽくなるので好みで。

テフロン加工のフライパンを使うのもおいしい餃子を焼くコツ。鉄製のフライパンだと旨味がついた焦げ目がフライパン側にもつきますが(だから鉄のフライパンで肉を焼く場合は必ずデグラッセ=水を注いでフライパンについた旨味をこそげとること、をするわけです)、テフロン加工だと餃子にくっついて、無駄になりません。

焦げ色がついたことを確認したら、大きな皿をフライパンにのせて、そのまま裏返します。

焼き上がり。酢醤油+ラー油、あるいは酢醤油+かんずりをつけて食べます。相性がいいのは辛口のスパークリングワイン。炭酸が口のなかの脂を流してくれるので、ビールもいいですね。でも、スパークリングワインの方が餃子に足りない酸味を補ってくれるので、たくさん食べられると思います。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!