ホットワインの作り方 2種
今年の冬は寒いので、ホットワインのご紹介。ホットワインというのは和製英語で、英語ではモルドワイン(Mulled Wine)、フランス語ではVin Chaudと言います。スーパーで売っている赤ワインでおいしくできます。
正統派のホットワイン(1人前)
赤ワイン 200cc
みかん 1個
グラニュー糖 大さじ1
シナモンスティック 1本
クローブ(丁字) 2〜3本
カルダモン 1粒(写真はパウダーなので適量)
レモンの皮 適量
一般的な作り方に近いですが、マンダリンオレンジの代わりにみかんを使っています。本場の作り方とは違いますが、オレンジは当たり外れがあるので日本ではみかんを使ったほうが味が安定すると思います。
他にスパイスを追加するとしたら八角、バニラ、ナツメグが欲しいところ。さらに凝った作り方をしたいなら赤ワイン1本750ccに対して、半分のスイートベルモット(赤)半本、少量のアンゴスチュラ・ビターズ(Angostura Bitters)で香り付けしますが、さすがに一般家庭では入手が難しいかもしれません。
ホットワインは古代ローマ時代からある飲み物です。昔のワインは酸っぱかったので、甘み(当時はハチミツ)でバランスをとるのが一般的でしたし、ホットワインのスパイスの使い方には古代ローマ料理の名残が感じられますね。
みかんは中央の部分をスライス。二枚とったら、あとは絞りましょう。
あとは鍋に入れて火にかけます。強火で加熱して、沸いたらすぐに火を止めるとアルコールが残り、弱火でじっくりと5分ほど温めるとマイルドに仕上がります。蓋をして加熱し、なるべくアルコールが飛ばないようにするテクニックもあるので、そのあたりは好みに応じて。個人的にはある程度、アルコールを飛ばした方がまろやかになって、おいしいと思います。
出来上がり。材料がちょっと多いので大変という方はスパイスを省き、砂糖とみかんだけでもおいしくできます。でも、スパイス感があったほうが(少なくてもシナモンくらいは入れると)ホットワインっぽさが出ます。というわけで次に紹介するのはもっと手軽にスパイス感が欲しい、という場合のレシピです。
コーラ風味のホットワイン
赤ワイン 200cc
コーラ 100cc
グラニュー糖 小さじ2
秘密の材料はコーラ。コーラに含まれている香り成分はバニラ、カラメル、オレンジ、レモン、ナツメグ、シナモンなど。コーラを混ぜることでスパイシーな香りをつけることができます。
可能ならここにみかんは足したいところですが、まあそれなりの味にはなります。
コーラ風味のホットワインです。赤ワインをコーラで割ったカリモーチョというカクテルも有名ですが、温かくしても結構いけます。
注意点が一つ。香気成分はアルコールに抽出されるので本当は材料をすべて入れて、一晩ほど置いた方がおいしくできそうなのですが、それは酒税法に引っかかります。日本では酒に水以外ものを混ぜることも酒類を製造したとみなされるためです。「消費の直前において」混合させるのはOKなので(つまりカクテルは許される)、この作り方を守りましょう。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!