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枝豆の茹で方の復習

枝豆の茹で方を復習します。先日、近所のJAに行ったら早くも枝豆が並んでいました。年々、新物が出回る時期が早くなっている気がしますが、枝豆の旬は夏の終わりから秋にかけて。需要が高まる夏場に出回るのは早生の品種で、本当のおいしさは秋頃に収穫される枝豆で味わうことができます。

ところで、居酒屋さんのお通しでおいしい枝豆の出てきたらいいお店の証拠です。きちんと茹でた枝豆のおいしさ は中国産の冷凍品を解凍しただけのものとはまったくの別物。

ちなみに枝豆という名前の由来は、枝がついている状態で収穫するから。最近は枝がついた状態では販売されてないので名前の由来がわからなくなってしまいましたが、枝がついた状態で収穫、流通させることで鮮度の低下を防ぐことができます。

今回使ったえだまめの品種は産毛が多いですが、茹でると美味しいおつまみ系のもの。最近は産毛が少ない品種が増えていますが、味という点からは……という印象です。

鞘を枝から外します。この作業が結構、手間なんですよね……。でも、のんびりやりましょう。次にさらに手間がかかる作業が待っています。

ポイントは枝豆の先端と末端をはさみで切っておくこと。

この作業により、茹で湯の塩分がなかに浸透し、美味しくなります。是非ともやっ ていただきたい下処理ですが手間がかかるのが難点。

ボウルにうつして塩をひとつかみ加えます。この塩は味付けのためではなく、研磨剤として使います。

揉み込むことで、表面の産毛をとります。この行程は省略しても味には直接影響しないのですが、枝豆は食べるときに鞘が唇に触れるので口当たりに大きく影響します。面倒でも産毛は取りのぞいた方が無難。十分にもんだら水で洗い流しましょう。

ポイントは3%の塩分濃度の湯で茹でること。パスタのゆで汁が1%です から、かなり濃いです。はじめのうちは味の加減がつかめないので、水と塩の量を量 ったほうがいいでしょう。湯には昆布をひとかけら入れておきます。昆布の旨味が枝豆の味を引き立ててくれます。裏技的には枝豆の鮮度が悪い場合はここで緑茶を入れて、香り付けすることもあります。

沸いたところに枝豆を入れ、沸騰したら弱火に落とします。ゆで時間は鮮度にもよりますが3分から4分、長くても5分は超えないようにします。あまり長く茹でる と今度は旨味が流出してしまいます。

最後のポイントは『陸上げ』です。水にとってはいけません。ざるにあけてうちわな どで手早くあおぎ、あら熱をとります。いい色に茹で上がりましたね。

きちんとゆであげた枝豆は冷凍することもできます。冷凍したものを食べる場合は、自然解凍は避けて凍ったまま、湯に入れて一気に解凍したほうが味が落ちません。

うん、いい味です! きちんとした丁寧な下処理が、おいしい枝豆の秘密。面倒く
さがらずに一度試してみる価値はあります。

ちなみにこの枝豆。自分で鞘から出して食べた方が、豆の状態で食べるよりもおいしく感じられるという実験結果があります。ご褒美効果で自分が手間をかけた分だけおいしいと脳が錯覚する、というわけ。というわけで、面倒でも色々と下処理をしたほうが手間をかけた分だけおいしく感じられるかもしれません。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!