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にんにく丸ごとスープの作り方

にんにく一個を丸ごと使ったスープです。ニンニクといえば強い匂いが特徴ですが、この調理法ではそれを抑えることができます。原理はこうです。

ニンニクをはじめとするネギ類の独特な風味は植物自身が持っている防御機構の働きによるもの。植物を切ったり、噛んだりして、細胞を傷つけると、細胞のなかの酵素が硫黄化合物をつくります。ニンニクの臭いが特に強いのはこの反応生成物が他のネギ類に比べて100倍もあるから。この反応生成物の量は細胞の損傷程度、反応に関係する酸素量、反応の長さなどによっても変わってきます。(マギーキッチンサイエンスより)

この調理法ではニンニクを極力酸素に触れさせないように丸ごと茹で、酵素を失活させます。そのためマイルドになる、というわけ。

にんにく丸ごとスープ(2人前)
にんにく    1個
水      800cc
固形スープの素 1/4〜半分くらい
タイム    少々

今回、にんにくが小さかったので2個入れていますが、普通は1個で大丈夫です。

チキンブイヨンが用意できれば最高ですが、とりあえずブイヨンの素を使います。今回は味の素のコンソメを使用しました。半分くらいでいいかな。

とはいえニンニクの匂いがきついと食べづらいので、タイムで香りをつけます。タイムはフレッシュが理想なのですが、なかったので冷蔵庫に入っていた乾燥品を使用。オレガノでもいいですし、バジルでも構いません。フレッシュバジルを使う場合は仕上げに入れるのがいいですね。

とは沸くまで強火で、弱火に落としてことこと1時間。煮汁が半分になるまで加熱すれば完成です。仕上げに胡椒を加えます。

食べ方としては基本的にエキスが出たスープが主役です。とはいえ火が通ったニンニクは皮をとりのぞけばホクホクとして悪くない味です。

おすすめの食べ方は取りだして、皮をむき、フォークで潰し……

バターと一緒にパンに載せて食べること。塩バターを使っているので、味付けはしていませんが、ニンニクをフォークで潰したところに塩、胡椒で味付けしてももちろんいいでしょう。ちなみにこの潰したニンニクとバターを混ぜたにんにくバターはステーキにもすごくあいます。ちょっとニンニク食べて元気だそう、という時の料理。

ところでニンニクといえば臭いが気になると思います。意外なことにニンニクの臭いが口臭として出てくるのは食べた後、6〜18時間後。消化系を通る際に発生するとされています。これはどうしようもないのですが、口の中に残った臭い(チオール類)については果物や野菜に含まれる褐変酵素によって無臭化されます。したがってニンニクを食べた後は生のリンゴを食べれば、口臭は抑えられるというわけ。憶えておくとちょっとだけ役に立つかも。でも、消化系の方はどうしようもないんですけどねー。

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樋口直哉 作家・料理家 主な著作として小説『スープの国のお姫様』(小学館)ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)など。新刊『新しい料理の教科書』が1/17日に発売されました!

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