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白味噌のお雑煮

お正月用の雑煮。お雑煮は各土地、各家庭ごとにそれぞれの味があるので紹介するほどのものではないですが、白味噌の雑煮のレシピです。この時期は野菜でも肉でもなんでも高いですが、白味噌仕立てなら少ない材料で手軽かなぁ、と。

白味噌のお雑煮(4人前)
 水   400cc
 昆布   5g
 白味噌  150g
 餅    4個
 溶き辛子 適量
 鰹節   適量

スーパーストイックな雑煮椀です。

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白味噌の雑煮は精進仕立てにすることが多く、出汁は昆布だけでとります。昆布出汁と白味噌の相性は抜群です。昆布は薄目でもいい、という気持ちで出汁を引くのもコツ。実際、白味噌は水で溶いただけでもおいしいのです。

京都のある有名店は水で溶いただけの白味噌と焼いた餅、溶き辛子だけの雑煮が名物です。しかし、それは料亭の静謐な設えあっての味。自分でつくる場合には昆布出汁を引いたほうが無難です。分量の水と昆布を入れ、中火にかけます。

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底から泡が立って、昆布が大きくなったらとりだします。淡い昆布出汁ができました。

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これは京都、石野味噌の西京味噌です。白味噌は普通の味噌とは別の食材と考えたほうがよく、なにせ400ccの液体に対して150gも味噌が入るのですから。

白味噌を買ってみたけどいまいち・・・・・・と思われる方は量が足りないことがほとんど。味噌は製造元によって微妙に違うので分量はそれぞれですが、基本的には140〜160gぐらい入るはずです。お正月ならではの贅沢、と割り切って大胆に使います。

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泡立て器でよく溶かします。白味噌を溶いていると、僕の先生から聞いた昔話を思い出します。毎年、年末に京都で開かれている京料理の展示会に行くと、会場の外で熱い白味噌仕立ての味噌汁が振る舞われていたそうです。
「寒い会場から出た後だったから、いつもこのほかおいしくてさ」
たしかに白味噌仕立ての汁物は底冷えする京都ならではの料理かもしれません。

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さて、一煮立ちさせるとかすかなとろみがつきます。このとろみ加減が目安です。味噌は一般に煮え花と言いますが、白味噌の場合はきちんと加熱したほうが香りが立っておいしくなります。

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粉辛子か練りがらしに水を足し、ゆるめに溶いておきます。これが吸い口になります。丸餅を焼きましょう。京都のお雑煮では餅は煮ることが多いですが、香ばしい焼き色がついたほうが美味しいように思います。どちらでも好みです。

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器に盛り、溶きがらしを少し足らします。今回は他の具材をまったく入れていませんが、別に昆布出汁で茹でた大根と人参を紅白で添えてもいいですし、京都では里芋を入れるのが定番。その場合は吸い口は溶き辛子ではなく、柚子を使ったほうがいいかもしれません。

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京都では白味噌と丸餅の雑煮には鰹節をかけることが一般的です。精進ではなくなりますが鰹節を添えたほうが味はおいしくなるので、白味噌初心者にはおすすめ。おいしい西京味噌を使えば間違いなくおいしく仕上がる雑煮です。

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樋口直哉 作家・料理家 主な著作として小説『スープの国のお姫様』(小学館)ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)料理本『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)など。

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コメント (2)
料理に不慣れですが、いつも拝読してます。卵料理の記事も大好きです。

この記事で、大好きな石野の白味噌でお雑煮作られていて、とても参考になります。たまたま里芋の白味噌煮を作ったのに、「こちらもおすすめ」にピックアップされたこちらの記事の、出来上がりの風貌が似てしまっていて。それが、ひとり面白くてリンクを貼ろうとしたのですが、そういうことをしても大丈夫でしょうか?
ぜひリンクを張ってください。noteの「こちらもおすすめ」機能はそういうことが面白いと思います。
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