基本のチキンカレーの作り方
夏はカレーだ、というわけで基本のチキンカレーの作り方をご紹介します。カレーは詳しい人(例えば水野さんとか)がいるので、別にここに載せる必要もないか、と思うのですが、基本のチキンカレーのレシピを書いてみました。
基本のチキンカレー
鶏もも肉 300g程度
塩 3g(こさじ1/2)
カレー粉 大さじ2
玉ねぎ 2個
にんにくのすりおろし 小さじ1
しょうがのすりおろし 小さじ1
ヨーグルト 90cc
水 500cc (好みで固形ブイヨン1個)
仕上げの塩 3g(こさじ1/2)
冷蔵庫に玉ねぎとヨーグルトが入っていて、棚にカレー粉があれば、鶏肉を買ってくるだけでできる、というミニマムなレシピです。
カレーにはインド風や日本風がありますが、これはその折衷。ちょっと新宿、中村屋風を目指しました。ポイントは『トマトが入らないこと』。現代のカレーは旨味重視でトマトを入れるパターンが多いのですが、この作り方ではトマトは入れません。理由は以下の二つ。
一 トマトは個体差が大きく、味がぶれる
二 水分の多いトマトは煮詰める工程が重要なので、やはり作り手によって味がぶれる
材料的にはカレーの構成要素は「玉ねぎ+具材(肉や豆)+スパイス」です。これだけ揃っていればカレーっぽい味になるので、ここに色々と加えていく分には簡単。とりあえずトマトは入れずに作ってみて「あー、こういう味になるのか」と理解してから次のカレー(検索すればいくらでも凝ったカレーは出てきますから)に挑戦する形がいいと思います。
サラダ油(分量外)50ccと玉ねぎのスライスを入れて、中火にかけます。玉ねぎの炒め方は「あめ色の玉ねぎのカガク」というnoteを参照してください。はじめは蓋をして蒸すようにしたほうが効率がいいです。
50ccも油が入るのか、と思うかもしれませんがカレーはオイル煮の一種。油も美味しさの決め手の一つです。
中火で水を足しながら炒めていきます。底が焦げてきたら火を弱火にします。
そんなに気合を入れて飴色にしなくても、まーそれなりの色がつけばそれなりの味になります。目安は鶏肉の焦げ目の色。牛肉や豚肉を使う場合は真剣に飴色にしたほうがおいしいのですが、鶏肉の場合はおおらかでも大丈夫。
全体が茶色くなったらにんにくと生姜のすりおろしを加えて、さらに2〜3分炒めます。ここまでの所要時間は15分〜18分ほど。
玉ねぎを炒めているあいだに鶏肉の準備。重量の1%目安の塩を振ってから焼きます。
焦げ目をつけておきます。この工程はインド風のカレーにはないのですが、焼いておくと風味が出ます。
玉ねぎの鍋に鶏肉とカレー粉を加えます。カレー粉は手に入る銘柄であればなんでもOK。ここで一般的なSBの赤缶を使っています。
赤缶はカレー粉の優等生。
GABANのカレー粉はやや苦味が強め。市販品のカレーソースをベースにGABANを加えるといわゆる喫茶店風のカレーになります。
カレー好きにファンの多い、インデアンカレーは焙煎による香りの強さが特徴。
GABANとインデアンカレーの中間的な性質なカレー粉はこのインデラカレーです。
簡単に味をワンランクアップさせるにはカレー粉を混ぜることです。基本的にはSBの赤缶を中心に+インデアンカレーでスパイシー感と香りをプラスしたり、GABANを加えて深みを出すなどの方法があります。課金するだけでおいしくなるので簡単なのですが、カレー粉ばっかり家にあっても、、、という感じになるので、無理しないであるものを使ってください。
よーく混ぜて香りをなじませてからヨーグルトを投入。1分ほど混ぜながら加熱します。
水で伸ばします。中村屋風にするためにはここでブイヨンを加えたいところ。ブイヨンキューブを1個足しましょう。ブイヨンキューブがない、という場合は別に入れなくても鶏肉から味が出るのでなんとかなります。その場合はややさっぱり目になるだけです。
30分間煮込みます。インドカレーと比べると煮込み時間が長いですが、これは日本風の部分。
忘れていましたが、ジャガイモを入れることにしました。これはオプションです。ジャガイモは小さめに切るのがコツ。
ジャガイモを入れると中村屋風のカレー感がちょっと強くなる気がします。
30分煮込んで、ジャガイモに火が入れば仕上げの塩3g(こさじ1/2)を加えて出来上がりです。塩加減は味見をして調整しますが、カレーは塩気を強めにするのがコツ。とろみがもう少し欲しいという場合は加熱しながらジャガイモのすりおろしを少しずつ加えるといい具合の濃度がつきます。
ある程度の量の油を使い、玉ねぎがきちんと炒められ、塩をきちんと利かせればとりあえずカレーはなんとかなります。ここに例えばトマトペーストやらスパイスやらなにかを加えていくのは自由です。
スパイス感を加えたければクミンシードやカルダモンなどのスパイスを加えたり、味に厚みをもたせたければサラダ油ではなくバターを使う。辛くしたければカイエンヌペッパーを加える、マイルドにしたければ生クリームです。チキンカレーに加えるヨーグルトを酸味のないココナッツミルクに変えるとエスニック感とコクが加わりますし、市販のガラムマサラを加えてもいいでしょう。とこんな風に書いていくと基本的にカレーは加えていくことでバリエーションを作っていく文化なんですんね。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!