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料理の基本

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基本的な料理を丁寧に解説します
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#飲み物

純粋なホットチョコレートの作り方(ピエール・エルメ風)

肌寒くなってくると温かい飲み物が欲しくなるのか、ホットチョコレートのnoteがよく読まれます。 このレシピはピエール・エルメが十五年以上前くらいに発表したレシピがベースになっていて「牛乳」+「水」を使ったもの。フードライターのジェフリースタインガーデンは著書のなかで「エルメはクリームの代わりに『水で薄めた牛乳』を使う」と驚いていますが、現在のエルメのルセットからはついに乳製品が消えて、水だけになりました。(十年くらい前から) 水だけで練ったホットチョコレートはまさに飲むチ

冷やし煎茶の入れ方と考察

昨日、アップした『狭山の的場園で茶の製造工程を見学してきました』という記事の続きです。 普段の暮らしにおいしいお茶があるとうれしいものですが、お茶を淹れるには急須と細かな温度管理が必要で、やや面倒な部分もあります。そこで今回、オススメするのは冷やし煎茶です。 今回は『的場園』の二番茶を使いました。 お茶はカレー用スプーン1杯、6gが目安。多少の誤差は問題ありません。 水1lに対して茶葉の量は15gが目安。 冷蔵庫で6〜8時間、あるいは一晩、抽出します。見落としがちな

すいかジュースにコアントロー

すいかウォッカに続いて、またしてもすいかネタ。 すいかはおろし金でおろして、ジュースにします。 ザルに押しつけてもいいでしょう。バーテンダーさんなどはガーゼで絞りますが、ま、適当な方法でジュースにします。ミキサーを使うと空気が入って色が白っぽくなるので、こういう方法をとっています。 小玉すいか1/4から200ccのジュースがとれました。 相性のいいリキュール、コアントローを加えます。 コアントローはオレンジのリキュール。少し加えることで不思議とスイカの甘みが引き立ち

缶ビールの注ぎ方の科学

縁側で飲むビールがおいしい季節になりましたね。今日は缶ビールのおいしい飲み方についてのお話。ビールの原料は主に麦芽とホップ。そこに副材料が加わる場合もあります。 ビールには様々な種類がありますが他の種類のアルコールと大きく違う点は『泡』です。この泡の正体は炭酸ガスで、シャンパンやコーラなどの泡と同じ。しかし、シャンパンの泡はすぐに消えてしまいますが、ビールの泡はきめ細かく、長保ちします。この違いは麦芽に由来するタンパク質とビールの苦み成分の1つでホップに由来するイソフムロン

ホットワインの作り方 2種

今年の冬は寒いので、ホットワインのご紹介。ホットワインというのは和製英語で、英語ではモルドワイン(Mulled Wine)、フランス語ではVin Chaudと言います。スーパーで売っている赤ワインでおいしくできます。 正統派のホットワイン(1人前)  赤ワイン 200cc  みかん   1個  グラニュー糖 大さじ1  シナモンスティック 1本  クローブ(丁字)  2〜3本  カルダモン     1粒(写真はパウダーなので適量)  レモンの皮     適量 一般的な作り

ホットチョコレートの作り方(ピエール・エルメのルセットから学ぶ)

冬においしいホットチョコレート(ショコラ・ショー)。出来合いのココアミックスをお湯や牛乳で溶くだけでもそれなりにおいしいものですが、作りたては格別の味です。 ホットチョコレートには星の数ほど作り方がありますが、このレシピはパティシエのピエール・エルメがかなり昔に発表したものがアイディアのベースになっています。彼のレシピのポイントは水。ホットチョコレートにはクリームを加えることもありますが、彼はクリームが入ると重くなり、カカオの風味が薄れてしまうといい、薄めたミルクを使います