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料理の基本

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基本的な料理を丁寧に解説します
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2019年10月の記事一覧

新潟名物タレカツ丼を作る

新潟料理をなにか作ってください、というリクエストにお答えして、今日は新潟名物タレカツ丼をつくります。まったく新潟感がない、と思われるかもしれませんが、食べてみると意外と新潟名物になった理由がわかるはず。 新潟名物タレカツ丼 (2人前) ヒレ肉  250g〜300g 塩   胡椒 小麦粉 卵     1個 パン粉    タレ 醤油   大さじ2 みりん  大さじ3 酒    大さじ2 砂糖   大さじ1 パン粉は目の細かいものを選択するのがコツ。ドライパン粉を買ってきて、ザ

玉ねぎのみじん切り考

今日は玉ねぎのみじん切りについて考えます。玉ねぎのみじん切りは切り方の基本の一つで調理師学校でも課題としてよく出されているか、と。(代々木にある某調理師学校でも課題で、試験中一人は指を切る学生がいたものです)慣れればなんてこない作業ですが、そうでないと面倒かもしれません。 世界の料理を見渡してみると玉ねぎのみじん切りが要求される場面はさほど多くなく、リゾットなどメインとなる食材(この場合は米)が玉ねぎよりも大きくなると困る、という場合に限られます。あとはコロッケ(この場合は

手打ちパスタの基本は中力粉100gに卵1個

昔はパスタといえば乾麺が普通でしたが、今では生麺も一般化しました。とはいえ、市販の生パスタは日本人好みの「もちもち系」ばかりで、パスタに求める「歯切れの良さ」のある製品がなかなかありません。 生パスタの基本は粉+水分です。そこに卵が入るか、どうかで食感も変わります。まずは粉の基礎知識から。日本では〈強力粉〉〈中力粉〉〈薄力粉〉という具合にタンパク質の割合に応じて分類されていますが、イタリアでは〈00粉〉〈0粉〉〈1粉〉〈2粉〉と精製度の割合で分類されています。これらは軟質小

にんにくのみじん切り(普段遣いと丁寧)

あらゆる料理をおいしくしてくれるニンニク。硫黄化合物が豊富なので、特に肉料理の風味を引き立ててくれます。似た食材に玉ねぎがありますが、鱗片(りんぺん)が何層にも重なっている玉ねぎの鱗茎(りんけい)とは異なり、一本の若芽を貯蔵葉が取り囲む形をしています。 玉ねぎは90%以上が水分ですが、ニンニクはそれよりもぐっと少ない60%未満。さらに果糖や単糖の鎖がたくさん含まれているので、料理としているとちょっと焦げやすいので、注意が必要です。ちなみに国産のニンニクと言えば青森が有名です

スパイスからつくる本格チキンカレーの作り方

夏は終わってしまいましたが、本格カレーのレシピです。 基本のチキンカレーとの大きな違いはトマトが入ること。時間も手間もちょっとだけかかるので、時間があるときにつくってください。 鶏もも肉 1枚(250g程度) 鶏手羽 6本(250g程度) ヨーグルト 150cc 塩     小さじ1 玉ねぎ   400g(2個分) にんにく  1片(すりおろし) しょうが  1片(すりおろし) クミンシード(ホール) 小さじ1/2 (2g) サラダ油   80cc バター    30g

鯵の味噌汁は20分煮るとおいしい

今日のcakes「おいしい」をつくる料理の新常識」のテーマは〈南蛮漬け〉でした。 この記事の最後に普通の切り身を使った場合について触れています。普通の切り身も食べやすくていいものです。切り身をとると中骨や頭が余ります。これを捨てるのはもったいないので、今日はそれを味噌汁に仕立てます。 魚の中骨や頭のことを「あら」と言いますが、身はあまりついていないので出汁として使うのが一般的。 基本は冷たい水からスタートすることです。温度が低いほうがうまみが出やすい、とされています。今