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料理の基本

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基本的な料理を丁寧に解説します
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2018年5月の記事一覧

メロンモッツァレラの作り方

フルーツのモッツァレラチーズの組み合わせは以前『いちごとチーズ』でやったのですが、今日、使う果物はメロン。 メロンは前菜に度々、登場する果物。生ハムもあいますし、よく熟したメロンにポートワインをかけても美味です。食前にフルーツを食べると果糖が血糖値を上昇させるため食べ 過ぎを防ぐことができる、という利点も。 メロンは櫛型に切って、種とわたをとりのぞきます。 適当な大きさにカットしましょう。 お皿にEVオリーブオイルを小さじ2分の1ほど塗ります。 切ったメロンを並べて

焼きパプリカの作り方

パプリカはピーマンの一種。というか、オランダ語で『ピーマン』という意味なのですが、日本では肉厚で甘みの強い品種を指します。現在も8割が輸入品で、輸入が解禁されたのは1993年と、まだまだ新顔の野菜です。 全然、関係ない話ですが、昔フジテレビで放送されていた『料理の鉄人』という番組のオープニングで出演者の鹿賀丈史さんがかじっていたのがこのパプリカ。輸入解禁が1993年で、この番組の放送が(調べたところ)1993年10月ですから、あるいは「この番組でパプリカを知った」という人も

魯山人風納豆茶漬けの作り方

納豆の茶漬けは意想外に美味いものである。しかも、ほとんど人の知らないところである。食通間といえども、これを知る人は意外に少ない。と言って、私の発明したものではないが、世上これを知らないのはふしぎである。 納豆は好きな人は好き、嫌いな人は嫌いという食品ですが、消費量は右肩上がり。背景には単身世帯の増加や健康志向の高まりがあると思いますが、なにより独特のおいしさがあります。今日は魯山人風の納豆茶漬けをつくります。 写真の納豆は下仁田納豆製。大豆の違いもあるのですが、経木で発酵

BBQにはラブ~スパイスミックスのレシピ~

食事のあり方が娯楽やコミュニケーションツールへと 変わってきている証拠なのかもしれませんが、BBQが相変わらずの人気です。 ところでBBQの本場アメリカではそれぞれ自慢のスパイスミックスを用意するのがポピュラー。このスパイスミックスのことをラブと言います。(スペルはもちろんloveではなく、Rubです) ドライラブ  塩 15g  黒胡椒 8g  マスタードシード 8g  パプリカ 8g  砂糖 8g  クミン 4g  ナツメグ 2g スパイスを色々、使い

今が旬のスズキ フライパンで塩焼き

スーパーに行ったらスズキが売られていました。これから夏にかけて旬を迎えるお魚です。 調理法は色々とありますが、今日は簡単な塩焼きにします。 スズキの塩焼き スズキ切り身 二切れ 塩      適量 大根おろし  適量 醤油 切り身で売られている魚を買って帰ると、必ずと結露します。そこでまずは表面をペーパーで拭き取ることが大切。 次に身が反り返るのを防ぐために包丁で切り込みをいれます。 塩を振ります。塩の量は適当ですが、これくらいの厚さの切り身なら片面だけで大丈夫。

野菜の薄味マリネ

今日はすごく味の薄い野菜マリネをつくります。この料理、もともとは酸っぱくないピクルスをつくろうと考えたもの。ピクルスよりも味が薄いので野菜をたくさん食べられます。 野菜の薄味マリネ 小カブ 6個 新玉ねぎ 1個(写真は小ぶりなので3個) ラディッシュ 4個 ニンジン  1本 (キュウリ  1本) 〈マリネ液〉 水     1l 米酢    50cc 塩     20g 砂糖    30g 野菜の分量は出していますが、適当です。冷蔵庫に入っている野菜を使えばよく、他におすす

簡単スフレの作り方~アボカドとチョコレートのスフレ~

ディナーの最後にふわふわに焼き上がった熱々のスフレを出せば拍手喝采。しかし、スフレは難しいとされるデザート。しかし、難しい理由は失敗しやすいレシピが多いからです。今日は簡単なスフレのレシピ。 アボカドのスフレ(2人前) アボカド 1個(正味120g) バニラペーストまたはバニラオイル 少々 卵白 2個分 砂糖 大さじ3 ブラックチョコレート 半分 粉糖 適量 スフレで重要な材料はメレンゲ。〈メレンゲの科学〉でも触れましたが、メレンゲの大敵は3つ

貧乏人のスパゲッティ、贅沢バージョン

イタリア料理の代名詞となっているパスタ。 こちらの本に掲載されているレシピだけでも1,347種。なかにはレストランではほとんど見かけないものもあります。今日、つくる貧乏人のスパゲッティ──スパゲッティ・ポヴェレッロもその1つ。 独身男性が気軽につくるような料理で、いわばイタリア版の目玉焼き丼といった趣。作り方は簡単で、まずは目玉焼きをつくり、それを木べらなどで細かく潰したところで、茹でたパスタとゆで汁を和えるだけ。 イタリア料理は人によって作り方やレシピが微妙に違うので

チャーハンの作り方

チャーハンはいつかは取りあげたいと思っていたのですが、こだわりを持つ人が多いので躊躇していた料理でもあります。ご自慢の中華鍋を使い、格好良く鍋を煽ってつくりたい方もいるでしょうが、ここでは家庭用として一般的な26cmのテフロン加工フライパンを使い、シンプルな卵チャーハンを作ります。 チャーハンに簡単にコク味をつけてくれる食材がラードです。ラード100%でつくり、味の素を一杯振りかけると懐かしの中華料理風の味になりますが、今回はもう少し洗練された仕上がりを目指します。 秘密

インゲンのサラダ、マスタード風味

夏が旬のインゲンマメ。風味化合物が脂溶性なので、焼くよりも茹でたほうがベターの野菜です。今日はインゲンのサラダをつけ合わせに、カジキマグロを焼いて食べます。 インゲンのサラダ(つけ合わせとして4皿分 サラダとしては2人前) いんげん 100g ラディッシュ 30g グレープシードオイル 40g 白ワインビネガー 10g マスタード 10g いんげんはよく洗い、包丁で硬い部分を切り落とします。 その後、斜めに三等分しました。ラディッシュは2mm厚にスライス。このイン

南仏のソース、タプナードの作り方

今回、ご紹介するレシピはタプナード。言ってみればオリーブのペーストで、ディップのようにパンに塗ってスナックとして、あるいは焼いた魚にも肉にもあう、という万能ソースです。主な材料はもちろんオリーブ。 タプナード 黒オリーブ 170g ケッパー 70g アンチョビ 50g オリーブオイル 大さじ3 レモン 2分の1個(15cc) 分子料理学に詳しいエルヴェ・ティス教授は「タプ ナードは乳濁液である」と言ってます。荒く刻んだオリ ーブにオイルが浮いているようなタプナードもありま

たまには煮込み料理をコトコトと『豚肉と白インゲン豆のトマト煮』

今日はクスクスの食べ方をご紹介します。クスクスは粒状のパスタで、お湯、または水で戻すだけで食べられる手軽さが魅力。スパイスを利かせた豚肉と白インゲン豆のトマト煮のつけ合わせにします。 豚肉と白インゲン豆のトマト煮  豚肉肩ロース 250g(写真は286g)  タマネギ 半分  にんにく 1片  赤ワイン 100cc  ホールトマト缶 1個  白インゲン豆缶詰 1個  オクラ 1パック(10本) 以下はお好みで  コリアンダーシード 小さじ1(粗

家庭的なふきのとうの天ぷらの作り方

春は山菜がおいしい季節。先日、生産物の直売所に行ったところ、ふきのとうが安く売られていたので購入。 ふきのとう味噌や佃煮など食べ方は色々とありますが、一般的なのは天ぷら。油がアクや苦みをマスキングしてくれるので食べやすいですし、なにより簡単です。 ふきのとうですが土に生えているものなので振り洗いします。 あまり大きいと食べづらいので、根の部分と花の部分に分けて準備完了。 さて、ここで2種類の選択肢があります。1つはクリスピーなお店の天ぷら、もう一つは家庭的なふんわりと

鶏のから揚げの作り方

みんな大好き、鶏のから揚げ。専門店が乱立し、もはや作るよりも買ってきたほうが楽な気もしますが、今日は鶏のから揚げの作り方。 材料 鶏もも肉  1枚(300g程度) 醤油    大さじ1 塩     少々(約0.8g) 日本酒   大さじ2 生姜すりおろし 少々 にんにくすりおろし 半片 小麦粉   大さじ3 片栗粉   適量 鶏もも肉です。個人的には地鶏よりも銘柄鶏や若鶏(ブロイラー)のほうが揚げたときに柔らかく、から揚げに向いていると思います。写真は鳥取県産の「大山鶏」