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春の札幌徘徊:豊平川を使ってショートカットする

今回の札幌徘徊は、中央区にある中央図書館を最終目的地として行うことにする。

最近は、札幌中心部まで徒歩だけで行くことが増えつつある。
以前も札幌駅などから徒歩で帰るということはしていたが、それは数か月に1回程度のことで、滅多にしていなかった。
しかし、最近は週1回ペースで中心部まで徒歩で行っている。

首都圏(川崎市)に住んでいた頃は、中心部(東京都心)まで徒歩で行くことは2,3度程度しかなく、基本的には電車を使わざるを得なかった。
その一方で、札幌は地下鉄沿線であれば、(新さっぽろや真駒内からだと厳しそうだが・・・)基本的に徒歩で中心部まで移動することはそれほど苦ではないと思う。

地下鉄東豊線環状通東駅、東区役所前駅付近(道道273号線沿い)からスタート。

札幌市東区北11条東12丁目付近

この道は札幌市内では珍しく、斜め方向に走っている道路で、歩道の幅も札幌にしては狭いことが多い。
雪の積もる時期は歩きにくくなるが、春になれば歩きやすくなる。

北11東11の交差点で南に方向転換し、アリオ札幌のある方向に進む。

アリオ札幌方面に進む

この道も歩道がかなり狭い。

アリオ札幌、JR苗穂駅付近

だいたい10分くらい歩くと、アリオ札幌が見えてくる。
アリオ札幌
は札幌市東区を代表する(といっても東区の南端にあって、ほとんど中央区と言っても良い場所にある)複合商業施設で、JR苗穂駅と直結している。

JR苗穂駅の他に、地下鉄東豊線の東区役所前駅や、環状通東駅からもアリオ札幌は近く、徒歩でも気軽にアクセスすることができる。

東区役所前駅から行く場合(青線)、環状通東駅から行く場合(オレンジ線)
JR苗穂駅(北口)

マンションばかりの道を通っていくと、突然JR苗穂駅の駅舎が姿を現す。

苗穂駅構内
苗穂駅から、空中歩廊を通ってアリオ札幌まで移動できる

苗穂駅は綺麗で洗練された作りになっており、殺風景な札幌市営地下鉄の駅と比べると、こちらの駅は歩いているだけで気分が洗われるようだ。

JR苗穂駅(南口)

駅の中を通って、JRの線路を越えて苗穂駅南口までやってきた。
優先車のりば(マークからして、身障者用スペースと思われる)に駐車している車がいて、少々気分がモヤモヤする。
たまに見かける「赤帽」って何だ?と以前から思っていたが、調べてみると個人事業主が赤帽の名を借りて運送業をやっているらしい。
ウーバーイーツみたいなものだろうか。

北3条通(JR苗穂駅付近)

ここからは、北3条通を渡り、豊平川方面に向かう。

昭和風の店が軒を連ねる

北1条東11丁目付近、この辺は昭和の雰囲気を残す店がいくつかあり、苗穂駅前が再開発される前の雰囲気を今に伝えている存在と言える。

豊平川(水穂大橋)

苗穂駅北口から20分ほど歩くと、ようやく豊平川が見えてくる。
地図で見ると近そうだが、意外と時間がかかるものだ。

豊平川沿いにて①

ここからは、ひたすら豊平川沿いを歩いて、札幌中心部まで向かうことにする。

豊平川は札幌を代表する大河で、札幌中心部(特にすすきのや中島公園)から近い所を流れている。

札幌市内でウォーキングをする場合、豊平川沿いを通ってショートカットすることで、所要時間を大きく節約することができる場合がある。

豊平川沿いを通る場合(青線)と、地下鉄の真上を通る場合(オレンジ線)
豊平川沿いにて②

しかも川沿いであれば、煩わしい自動車を気にすることなくウォーキングをすることができるし、河川敷の自然を楽しむこともできる。
ただ、豊平川では時折クマが目撃されることがあるので、その点には注意が必要である。
※豊平川におけるクマの出没は南区石山や東区東雁来などの郊外が多く、流石に中心部の近くでクマが出る可能性は低いが、気を付けるに越したことはない

一条大橋の真下にて

河川敷を歩いていると、この辺には果たしてホームレスがいるのだろうか?という疑問が湧いてくる。
寒い札幌にホームレスなんかいるわけない」と思われるかもしれないが、実際ホームレス自体は札幌にも存在していて、冬季でも家無しで過ごしている人はいるらしい。

ただ、豊平川河川敷は冬季になると雪に埋もれるので、住むことは物理的に不可能だろう。
夏季であれば、辛うじてテントを立てるなどして住むことはできそうだが、前述の通りクマが出没するリスクがあって危険だ。
さらに、東京と違って札幌は人がそれほど多くはないので、「ホームレス狩り」に遭うリスクが却って高くなる可能性もある。
以上の点を考慮すると、豊平川の河川敷に住んでいる人は、過去には居たかもしれないが、長期的に住む人はほぼいないと考えて良いだろう。

さて、なぜ私がそんなにホームレスのことを考えているのかというと、最近ホームレスをやっていたという人のYouTubeチャンネルをよく見ているからだ。

Narukami793」という方で、かつて「つまようじ事件」で世を騒がせた人でもある。
数か月前まで東京の荒川に住んでいて、現在はホームレスの自立支援施設に身を寄せているらしい。

このNarukami793さんは私と年齢が近いこともあり、かなり親近感を持って視聴させていただいている。

札幌はホームレスの絶対数自体で見れば、東京や大阪などと比べて少ないが、生活保護受給率は政令市の中で2番目に高く、貧困率の高い自治体であることは間違いない。
その一方で、生活保護や障害福祉を始めとした福祉の部分が比較的充実していたり、(生活保護受給率が高いのは、役所の「水際作戦」が無暗に行われている可能性が低いことを示唆している)キリスト教会などでの食事の無料配布などが行われていたりと、貧困層でも住みやすいよう工夫がなされているのも確かである。

貧困層に陥った人が住むのなら、東京と大阪、そして札幌がおすすめの地域と言えるのではないだろうか。
東京は人口が多いから当然貧困層の人も多く、財政が潤沢であるため福祉にかけられるお金も多く、(例えば都内に住む生活保護受給者、障害者は都営交通を無料で利用できる)民間有志による支援活動も活発だ。
大阪は日本一のドヤ街西成を有しているので、貧困層にとって頼もしい地域ではあるが、最近は「身を切る改革」を標榜する大阪維新が躍進しているため、少し不安要素がある。
札幌については、前述の通り貧困層の人でも住みやすいようにできているし、今のところは維新のような勢力もほとんど力を持っていない。
(北海道全体で見れば、維新は人気が全くないわけではないが、それは鈴木宗男効果に因るところが大きく、維新の思想を支持している道民はそれほど多くないはずである。)

しがらみが少なく、「来るもの拒まず去る物追わず」の精神が強い札幌なら、道外からでも気軽に移住できるので、生活に行き詰っている人は検討してみてはどうだろうか?

幌平橋

あっという間に幌平橋に到着した。
幌平橋は、地下鉄南北線の幌平橋駅が近く、川を渡って豊平区方面に向かえば、中の島駅にも徒歩10分ほどでアクセスできる。

南19条大橋の真下にて

さらに南下し、南19条大橋の辺りまで来たら、川沿いから離れ、市電が通っているエリアに進むことにする。

札幌市電(山鼻19条~幌南小学校前)

南19条大橋は市電の「山鼻19条」電停に近い。
ここから市電に乗ることもできるが、もう少しで中央図書館に着くので、このまま歩いて行くことにする。

札幌市電「石山通」電停付近

もう4月中旬なので、歩道には雪が全くなく、歩きやすくなっている。
雪が降っている時期は歩道がかなり狭く、すれ違うのも大変だった。
ただ、このエリアの人は割と他人のことを慮ってくれる人が多いようで、こちらが通り過ぎるまで待ってくれる人が多かった。
普通のことと思われるかもしれないが、札幌市内でも場所によっては、そういったことを全くしてくれない人が多数派のエリアもある。

札幌市電「中央図書館前」電停と中央図書館(奥の建物)

ようやく中央図書館に到着。
幌平橋までは余裕だったが、川沿いを離れてから急に疲れてきた。やはり中央図書館まで徒歩で行くのは大変だった。

伊予製麺石山通店

図書館に寄ったら、札幌市電「石山通」電停の目の前にある「伊予製麺」で昼飯を食べる。
開店まで少し時間があったので、店の近くで借りた本を読んでいた。
たまには、外で本を読むのも悪くないな。

この店に来るのは2度目。
食券形式ではなく、直接口頭で注文しなければならないのが辛い。
(以前別の店舗で、店員に自分の声が届かず、違うメニューを頼む羽目になってしまったことがある)
吃りながらきつねうどんを注文し、天ぷらやかき揚げを追加して、800円ちょっと。かき揚げは北見産玉ねぎを使っているらしく、特に美味しかった。
交通系ICカードが支払いに使えないのは残念だが、リーズナブルで1人でも行きやすい良いお店だと思う。

札幌市電「すすきの」電停

昼飯を食べたら、石山通からすすきのまで、札幌市電に乗車。
市電はかなり混んでいて、しかも車内は暑かったのでなかなか大変だった。

すすきのでは、「ココノススキノ」に入っている「ダイイチ」というスーパーに寄ってみる。
ココノススキノに入ると、いきなり加熱式煙草の「アイコス」の販促スペースが目に入った。
流石は日本一の喫煙率を誇る北海道、禁煙ブームとは無縁の地だ。

地下2階にある「ダイイチ」は帯広市に本社を置く北海道ローカルのスーパーで、私は一度も行ってみたことがなかった。
商品価格を見てみると、店内の目立つところに置かれているパンや甘い食べ物の類は少し値段が高めだったが、それ以外は他のスーパーとあまり変わらない感じだった。
店内には外国人観光客も居り、かなり賑わっていた。
札幌中心部には意外とスーパーが少ないから、ここに店舗があるのは結構有難いと思う。
しかし残念ながら、こちらの店も交通系ICカードには対応しておらず、PayPayも使えないようだった。

北海道はSuicaが使えるスーパーがそれほど多くはない(イオン系スーパー、西友、イトーヨーカドーなど全国チェーンのみ)ので、北海道ローカルのスーパー各社には、ぜひ交通系ICカードの支払いができるよう設備投資を進めて貰いたい。
一応、札幌圏にはKitacaというICカードもあることだし、交通系ICを使う人は決して少数派ではないと思う。

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