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#3 リスクと向き合うこと。

September 19 (Sun)

おばんです。いろんな案件と試験勉強と卒業研究の狭間で潰されているともさんです。

明日、新型コロナウイルスのワクチン摂取の1回目を受けてきます。久しぶりに丸善(仙台駅前の大きな書店です)にでも寄って、小説でも物色しようかと楽しみに思っています。(読む時間はありませんけど)

今日はちょっと話題としては重いかとも思いましたが、それでも避けては通れないそんなワクチンについて、私の考えを書いておきたいと思います。

正直、新しい種類のワクチンを恐れる気持ちがゼロであるかと言えばゼロではありません。

しかし、それは最初に治験に参加した人々の方がよほど恐ろしかったでしょうし、そもそもそのリスクがどれ程のものであるかを考えて正しく恐れなければならないと思います。

正しいリスクとの向き合い方を考える

この新しいワクチンについては、これまでの知見から10万回につき5回程度のアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)、そして更に低い確率で心臓の炎症を引き起こすことが知られています。

しかし、蜂に刺された際や市販の飲み薬でも起こりうることで知られるアナフィラキシーは治療法が確立しており、ワクチン摂取の会場にはその治療薬があらかじめ準備されています。

心臓の炎症に関しても、安静にすれば自然に回復する程度のものであることが分かっています。

そして忘れてはならないのが、このワクチンにより回避することができるリスク、新型コロナウイルスに感染した際のリスクです。

こちらも私のような若者は、多くは軽症で重症化することは稀ですが、ワクチンの副反応の稀と比べるとその値の桁が違います。1万人に1人なのか、1000人に1人なのかという程度の違いがあります。

ワクチンで起こりうる心臓の炎症に関しても、コロナウイルスに感染した場合の方がよほど起こる確率は高いとされています。

別のリスクについても考えてみましょう
我が国においては、車を運転するドライバーは1年で0.92%、一生涯で37%の確率で人身事故を起こすとされています。
また200人に1人が生涯のうちに死亡事故を起こすか、事故により死亡するとも言われております。
これは陰謀論でもなんでもなく、統計が示している客観的な事実です。

もちろん安全運転をしていてもどうしても避けられない事故もあるとはいえ、交通事故のような、もっと身近で恐ろしいリスクを恐れずに、ワクチンのようなごく稀なリスクを恐れてしまうのは人間の不思議な性質ですね。

悪魔の証明と反ワクチン

これまでの医学、薬学の知見と理論に基けば、ほぼ起こり得ないとはいえ、まだ見ぬ副作用が長期的に現れる可能性はゼロではありません。(この旨は厚生労働省のHPでも記載されています)

そして、その弱点を突いているのが、所謂反ワクチンの方々の主張です。
まだ見ぬ未来に起こることの可能性をゼロと言いきることは誰にもできないのです。これと同じような考え方は、悪魔の証明と呼ばれます。

悪魔は存在するか?という問いに対し、「悪魔は存在しない」という証拠を出すことは極めて困難です。(存在する証拠ならば、写真なり足跡なりを見せれば良いでしょう)
幽霊、宇宙人などの存在も同様ですね。

摂取した後、未来永劫、何も問題が起こらない証拠を出せというのは、それと同じことです。そして彼らは、それが出来ないならば摂取を進めるのはやめろと言っているのです。

しかし、感染の第5波の前に高齢者へのワクチン摂取が進んだことにより実際に重症化率が下がり、万単位の命が救われてきたという大きな実績があります。そのような実績を前にしても、上に記したような理論を振りかざしてそれを止めようと言うのはいささか稚拙では無いかと思うのです。

※ワクチンの摂取を推奨するものではありません。他人の主張に影響を受けずに一人一人がリスクと利益を自ら考え、決定を下すべきであると考えています。

一番は医療従事者のため

ここまで難しいような難しく無いような話を長々と語ってきましたが、私がワクチン摂取を受ける決め手となったのは、周りが摂取しているからでも、行政や大学が摂取を推奨しているからでもありません。

1年半も前からずっと最前線で人の生命を背負って闘っている医療従事者の方々を少しでも助けるためです。その医療従事者の方々がなんとか皆にワクチンを受けてくれと言っているのです。

私が喫茶店で優雅にお茶をしている間も、電車に揺られて小旅行をしている間も、もしかすれば眠っている間も。ずっと人の命を守るため、彼ら自身の命を削って(という表現が適切だと思います)闘い続けてきた。そんな人々を少しでも休ませてあげたいと思うのです。好きなことをしてほしいと思うのです。

名曲「ハナミズキ」の歌詞に、

僕の我慢がいつか身を結び
果てない波がちゃんと止まりますように
君と好きな人が100年続きますように

一青窈「ハナミズキ」より

という一節があります。このコロナ禍も、いつかきっと止まる日が来るのでしょう。
今は、それを願いながら一人一人ができることをするしかありません。

では。まだまだ気温の変わりやすい日が続きますがご自愛ください。

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