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駅のベンチで電車に気づかないではや2時間

むかしむかし、あるところに高校生の女の子がおりました。その子は、最近ハマったバイクの雑誌を大事そうに抱えながら、ホームの待合室に座りました。耳では、ロックがガンガンの中彼女は、バイツをキャンパスノートの大判に貼り付けては、色を塗り色を塗っては、眺め作業に没頭していました。気づけば待合室の外は暗くなり、彼女をひどく不安にさせました。時計を見ると、もう2時間以上が経っています。彼女は、急いでキャンパスノートを抱え、帰りの電車に乗ります。乗り過ごしたことはないのに、乗ることすら忘れてしまうバイクの魅力に彼女は呆然としました。その日から、彼女は駅のホームについた時は、耳のイヤホンは片耳だけと決めたのです。

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