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Fの話

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二次~五次創作の廃棄場。こんなものに意味とか価値とかはない
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2020年7月の記事一覧

初恋

友達の誕生日を祝して。

――。

――いつの間にか見上げていたぎらつく日差しに根負けして視線を元に戻すと、そこに広がっているエメラルドの海原、真珠のような砂浜。

 立ち並ぶ露店を物色する人々に賑わう雑踏をかきわけ歩みを進める。普段使いの冬物のジャケットは、いつの間にかアロハシャツ。

 やがて現れた急な階段を踏みしめるように歩く。この先に何かがある、予感に従って一段、また一段と踏み越える。

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