30 Day Song Challenge Day 11

Day 11 A song you never get tired of(飽きない曲)

〇On my own/レ・ミゼラブル

「悲しくなる曲」のほうが適切なんじゃないかというくらいの選曲ですが、しんみりさめざめソングなのになぜか「もういいや」とならない、不思議な魅力のある曲だと思います。雨の中歌ってるのに、この曲の表面はじめじめしていなくてさらっとしているんですよね。
ミュージカル大好きなのですが、ミュージカルのいいところって「今めっちゃつらい」とか「今最高にハッピー」で一曲できるほどのおおげささなんですよね。感情表現がいちいちおおげさ。クソデカ感情の登場人物しか出てこない。それでいて前の場面の感情を決して引きずらず、悲しいところはとことん悲しく、明るいところは底抜けに明るい。メリハリというか、切り替えというか、今この瞬間だけを生きている感じがミュージカルの魅力だなと思います。

レ・ミゼラブルはその題名の通り悲しくて酷いシーンのたくさんあるお話です。ガブローシュが死んじゃうところでいつも泣く。なんでエポニーヌがあんな目に遭わなくてはいけないんだ。でもなんだろう、おおげさだから面白い、みたいな感じで、悲しみも行き過ぎると喜劇になるような気がします。そんなに重たい気持ちにならずに観られる。見終わったあとなぜかすっきりして、何度も観たくなる。それはあるいは大衆演劇の効果なのかもしれません。
昆夏美ちゃんのバージョンが特に好きです。「幸せの世界に縁などない」という日本語、突き刺さる。さめざめと歌うより、力強く歌っているバージョンのほうが好きかもしれないですね。翻訳もののミュージカルならだいたいは原曲の詞のほうが好きなことが多いのですが、この曲は珍しく日本語詞のほうがお気に入り。