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♯11 北海道大学教育学部編入のすゝめ(前編) 

みなさん、こんにちは!☀️『編入の叡智』運営の「碧(あおい)」です。今回は北海道大学教育学部の試験対策に関するお話をしようと思います。現在私が在籍している北海道大学の教育学部ですが、毎年一定数、編入生を受け入れているため、編入界隈では比較的知られている大学かもしれません。今回は昨年度の編入試験の成績開示を基に分析をし、また私がどんな教材を使って勉強したか、さらにどんな志望理由書を書いたなど目白押しの内容となっています。今年北大教育を受験予定の方、どうやって受験対策をすれば良いのか分からない方はぜひ一読していただきたいと思います!今回は、前編後編の二部制とさせていただき、今回の記事では私が実際に使用した教材をご紹介します。後編では私自身の成績開示の結果を用いて試験の分析を行いたいと思っております。北大教育を編入で目指そうと思っている方必見です!

下の図が私の北大教育学部編入試験の成績開示です。個人情報の観点から再編集していますが、このように開示されます。自分の得点開示と回答を比較・分析した上で自分なりの考察を来週掲載する後編の方で記述したので、それも合わせてご覧いただければなと思います。

北海道大学教育学部編入試験の成績開示書を再編集したもの

使用した参考書・論文(教育学編)

私が使用した参考書は多岐に渡ります。ここまでしなくてもいいんじゃないか?とも思いますが、どれもしっかり編入試験やその後の北大での生活で活かされているので絶対に今年北大編入したい!と思っているのであれば全てやることをお勧めします。はじめの3冊はマストでやるべきだと思います。北大教育に入るのにこれらを通らなかったら大変です。

ともに生きるための 教育学のレッスン40--明日を切り拓く強要

これは北海道大学教育学部を受験するなら絶対に目を通すべき参考書です。これを通さないで受験するのは中々ハードモードでしょう。この本は北海道大学教育学部の先生方が共著で出版された本です。内容としては、北大教育学部の先生方が執筆当時、興味を持っていた分野の研究や実際の講義で教えている内容などが大まかではありますが入っています。私はこの本から数人の先生が行っている分野に興味を持って、どんどん奥深くまで追求していきました。また、それぞれの先生の執筆部分の最初にはキーワードが載っており、そのキーワードのなかで自分が興味を持った単語を調べるのもいいでしょう。ちなみに私が1番興味を持ったキーワードは「教育の正統性」でした。このキーワードは未だに自分の中で解決しきれていないため、これからどんどん理解を深めようと思っています。
また、当たり前ですがこの本では教育基礎論の先生や教育社会科学の先生以外にも、心理学系や体育学系の先生も共同で執筆しているので、繰り返しますが北海道大学教育学部を受験するならば、この本は必ず目を通してください

教育行政学 第3版、第4版

これも『教育学のレッスン40』の次くらいに重要な参考書だと私は位置付けています。この本は北大教育学部内における2年生の授業で使用されている本です。ここでなぜ私がこの本を2番目に重要な本だとした理由についてはあまり触れませんが、調べればなぜかがわかるはずです。また、教育行政学や学校経営論を含む「教育基礎論系」を専攻したいと考えている方は必読です。

教育動向2022

これは北大に限らず教育学部を受験するならば、最低限知っておくべき教育のトレンドを記した本になります。例えば、「個別最適な学び」などの現在の教育業界における流行やトレンドなどが挙げられています。

教育社会学への招待

この本は大阪大学の教員方が執筆されている本ですが、教育学を学ぶ上で、特に北大でいう教育基礎論や教育社会科学系を専攻したいと考えている学生は読んでおいて損はないでしょう。

よくわかる教育学原論

この本は教育学の基礎が幅広く描かれてある本です。既に教育学部に在籍し、編入する方には必要ないかもしれませんが、他学部より編入を考えている方の中でまだあまり教育学についてよくわかっていない人はこの本を入門書として始めに読んで理解することが良いと思います。私もはじめはこの本で教育学とは何か、どのようなものがあるのかを学びました。他学部から教育学部への編入を考えている教育学初学者にはもってこいの書籍だと思います。

崩壊するアメリカの公教育

これは私の研究領域に入る内容であるため、全員が読む必要はありません。話をざっくりまとめると、アメリカにおける公教育の変遷や新自由主義教育改革がどのように教育を変えていったのかが記されています。

文部科学省

こちらも同じように私の研究領域に入る内容であるため、全員が読む必要はありません。この本では文部科学省の役職であったり政策など日本の教育行政を理解する上で有用な内容になっています。

教育小六法

この本は必須ではありませんが、やっていて損はないでしょう。教育系の法律が記されている本です。正直初学者が読むにはそれなりの時間と工夫が必要だと思いますが、持っておいて参照したくなったらすぐに参照できるので良いと思います。ただし、法律が改正される可能性などを加味した上で、購入することを強くお勧めします。

一斉休校:その時、教育委員会・学校はどう動いたか

この本は私の研究領域に入るため決して受験者全員が読む必要はありません。ほんの内容としては、2020年に異例中の異例で行われた全国一斉休校の前後の逼迫した教育委員会や学校の調整などが事細かに記されています。

The Global Education Reform Movement: Is It Working?(論文)

この論文は英文かつ私の専門領域に入るため、読まなくてもいいと思います。ただし、教育行政や教育の動向などを研究したいと考えている方は一読しておいて損はないでしょう。また、英文の中でも読みやすい論文だと個人的には感じたので、例えば、一次試験の英語に慣れるために読むという選択肢を取ってもいいのかもしれません。

新自由主義と教育改革(論文)

この論文も私の専門領域に入るため、絶対に読まなければならないということであありません。しかし、やはり教育行政系を学びたいと考えている方は読んでおいた方が良いでしょう。特に今年受験を目指している方で教育行政を専攻したいと思っている方は読んでみても良いかもしれません。

スタンダード化時代における教育リーダーシップ(論文)

この論文は必読というわけではありませんが、面白い内容になっているので、読んでみてもいいかもしれません。しかし、あまり北大教育において面接や筆記試験で有用になる論文ではないと思うので、興味のあり方のみ読むといいでしょう。

使用した参考書・論文(英語編)

赤本(北海道大学文系前期日程 '23)

北海道大学教育学部の編入試験では内容は別として、一般入試の問題形式を採用している年が多いです。そのため、北大入試に慣れるために赤本を使用して対策を行いました。赤本の問題で私は平均8割ほど取れていましたが、多分7割くらい取れていれば十分だと思います。

過去問(H29~)

過去問は必ずやるべきでしょう。私は平成29年度から令和4年度までの計6年分の過去問を入手して対策を行いました。H29やH30の試験問題は論文と英語が分かれているため少し現在の試験内容とは異なりますが、やっておくことに損はないでしょう。過去問(問いのみ;問題文は著作権の都合で書かれていない)は北大のホームページに記載されているので、そこで入手して役立ててください!和VMS氏は過去問で平均7割程度とっていました。編入学試験の筆記はよく6割がボーダーラインだと言われているので、過去問で7割を取れるようにがんばりましょう!

話題別英単語リンガメタリカ

この参考書は通常早慶レベルの単語帳です。しかし、英語が専門的な文章になっている以上、この本は有用です。教育学部の試験といえど、教育学用語がガチガチに出題されるわけではないので(TOEFLと似たイメージ)、広く深く単語を少なくともみたことがある程度にやっておくべきだと思います。

テーマ別英単語ACADEMIC [中級] 01 人文・社会科学編

この本は編入学試験を受験する方においては多く使用されているようです。教育学部のみでしたら、教育学のところのみを繰り返し学習して良いと思います。リンガメタリカのように全てを網羅する必要はないと個人的には考えています。


最後に

いかがだったでしょうか?少しでも皆さんのお役に立てているのであれば幸いです!私が実際に使用した参考書を使用すれば、少なくとも一次試験は通るのではないかなと推察しています。ただ、ここまで読んだ方は薄々気づいているかもしれませんが、自分が専攻したいと思う領域を突き詰めていきことが1番の近道なのかもしれません。受験日の11月まで定期的に北大教育の編入について発信しようと思いますので、ぜひチェックしてください。次回は「北海道大学教育学部編入のすゝめ(後編)」についてお話しします。この記事の冒頭に掲載した成績開示を用いて試験の分析・考察を行いたいと思いますので、北大教育を志望する方必見です!

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