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妖精さんのしわざ

2007年05月19日(土)のWeb日記からの転載です。

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 仕事机の片隅にメモ用紙が落ちていました。
 どうやら少し前に某文化人の講演録をつくったときに、不審点を調べるために表記のわからない言葉などをメモったもののようです。

 どうしても聞き取れない言葉の場合、 周辺の文から関連のありそうな語をピックアップして、何とかそれっぽい言葉をウェブ上から見つけ、一番音が近く(聞き取れないながらも聞き取って)、また文中にぴしゃっと合う言葉を探します。勝率は6割ってところでしょうか。

 そこに「飢餓」というキーワードがあったのですが、よくよく見ると「飢餓」ではなくて「餓」になっていました。

 走り書きではありましたが、半分眠っていて書いたような字ではありません。
 手書きならではの、ガチの間違いです。
 たとえ目が覚めていたとしても、頭は眠っていたも同然。いやはや、お恥ずかし限りです。

 学生の皆様、午後イチの授業でとったノートをたまに読み直してみてくださいませ。
 「妖精さんが書いたと思しき字」に変わる一歩手前で、この手の間違いが見つかるかもしれません。
 授業中、「自分は一体何考えているんだ」と思うようなことを考え始めたら、それは妖精さんがやってくる前触れです。

 妖精さんは、居眠りとも言えないような、中途半端に目が覚めているときにやってきて、勝手にノートをとってくれます。
 一生懸命さは買いますが、大抵はそのアバンギャルドな感性を発揮し過ぎ、「読めたもんじゃねーよ」という仕上がりになっていて、テスト前に泣くことになります。
 妖精さんたちは、「授業中はどんな手を使ってでも起きていなさい」という戒めのために出現するのでしょう、きっと。

 お間抜け在宅ワーカーもまた、そのあたり肝に銘じたいと思います。

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 追記【20240813】

 妖精さんのしわざにできない、確固とした意志を持って書いたはずのメモでも、「何これ?」というのはしばしばあります。

 個人的に一例を挙げますと…

〇トランプをなめない方がいい
(多分、前々回のアメリカ大統領選の前の走り書き)

〇今さら用語の統一だと!
(本気で意味不明)

〇すき家とマックの悪口言っときゃ間が持つと思っているのか。
(誤解なきよう弁解しますと、私はどちらも好きです)


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