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発音学習はリスニング力を伸ばす優れた手段である

発音学習は、やってもやらなくてもいい省略可能な項目ではありません。今回の記事では、発音学習が英語学習の過程に大いに役立つことを、発音学習とリスニング力向上の関係をひとつの例として用いることで説明します。

発音学習がリスニング力向上に有効な理由

  • 発音できない音は聞き取れない

  • 発音できる音は聞き取れる可能性がある

は、どちらも「真」です。発音を学ぶことで、今まで100%聞き取れなかった音(前者)を、聞き取れるかもしれない側の領域(後者)に持ってくることが可能です。

具体例で説明します。たとえば、プライベート(private)の音は /práivət/ ですが、プライベートのベートのところを、たぶん、/ei/ だと思っている人はけっこういるのではないでしょうか。辞書で確認してもわかるように、ここはシュワ /ə/ であり、/ei/ と発音されることはゼロではないでしょうがほぼありません。

/práivət/ ではなく /práiveit/ だと思ってしまうと、どうしても、こちらの期待(想定)する音と実際に運用される音に違いが出てしまうので、冒頭の「発音できない音は聞き取れない」現象が発生してしまいます。

この例は「音の理解」の一例ですが、「意味の理解」でも同じようなことが発生します。自分が想定している、特定の気持ちを表現するための音の並べ方が聞こえる音の並べ方と違ったら、すっと理解することはできません。「自分が音で表現できない気持ちは聞き取れない」と言えます。

英語を普段話さない人にも発音学習はおすすめできる

今回説明したように発音学習はインプットにも効果があります。学習者の属性は千差万別であり、毎日英語の会話に関わっているわけではない、英語を趣味的にやっている、読むことしかしてないという人もいるでしょうが、「普段英語を話さないから発音学習はいらない」という結論にはなりません。

さいごに

発音は誰もが学ぶべき必須の要素です。やってもやらなくでもいいものではないので、もし発音が学習の過程で後回しになっているのであれば、ぜひ見直してみてください。

「リスニング力を上げたい」という人がいたら、僕だったらまっさきに「発音のトレーニングを開始しましょう」とアドバイスします。

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