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Upstartが銀行向けに行ったWebinar動画サマリー

$UPST が銀行向けに行ったwebinar動画がありました。
$UPST は自動車ローンだけでなく、自動車ローンの借り換えにも力を入れているようです。

以下、雑にサマります。

自動車ローンのVPであるVal Gui氏が登壇していました。
Val Gui氏は自動車業界で10年の経験があり、12のカーディーラーを経営し、合計で$450Mの売上を達成したこともある。

銀行は、巨大な市場であるにもかかわらず、収益性の高い自動車ローンのポートフォリオを構築するのに苦労している。

現在のトレンド/マクロ環境は以下の通り。

✨ 過去最高の現金預金残高
✨ 景気刺激策により、ローン需要は全体的に減少
✨ COVIDによって悪化した支店のトラフィックの減少
✨ 低金利・低利回りの環境
✨ 加速する消費者の需要とデジタルインタラクションの受容

現在のトレンド/マクロ環境では、2つの自動車ローン分野にチャンスがある。

✨ Auto refinance
✨ Auto retail

Auto refinance

Auto refinanceは、2019年では新規オートローンの4.5%(120万件)だったのに対し、FY20では新規オートローンの95.5%(2510万件)を構成している。

Auto refinanceは、以下のようなメリットがあるにもかかわらず、成長チャネルとしてあまり検討されていなかった。

✨ 自動車の新規購入を検討している消費者を見つけることは非常に困難
✨ 逆に既存の自動車ローンを持つ消費者は見つけやすく、マーケティングしやすい
✨ さらに既存の自動車ローンの支払い実績があるため、金融機関のリスクが少ない
✨ 消費者の借り換え費用を節約し、信頼関係を構築することで、クロスセルの機会を得ることができる

webinarの中で銀行関係者を対象としたアンケートを取っていました。結果は次の通り

✨ 47%:Auto refinanceを提供しているが、あくまでアドホックである
✨ 29.4%:提供していないが、提供したいと考えている
✨ 23.5%:Auto refinanceを提供しており、ポートフォリオの重要な一部となっている

なぜAuto refinanceへの参入が難しいのかというと、

✨ 先取特権によって取引コストが上昇する
✨ ローンサイズが小さいため、ユニットエコノミクスでは採算が合わない
✨ 消費者にとっては、DMVに行かなければならないなど、プロセス全体が複雑

この問題を解決するには、デジタルイノベーションによる効率性の向上が重要。

$UPST のAIモデルは、どの借り手をターゲットにすべきかを知ることでマーケティングコストを削減し、ローン金利を下げることが可能。

また、リスクのある借り手を特定し、潜在的な損失を管理することで、ローンのサービスを行うことができる。

消費者は毎月の支払額を減らしたいと考えているので、デフォルトを増やすことなく金利を下げることができるかどうかがポイント。それが消費者の最大の関心事。

TransUnionのレポートによると、借り換えを行った消費者のうち86%が10ドル以上の節約に成功している。
これは、消費者がたとえ10ドルでも月々の支出を減らしたいと考えていると言える。
さらに、多くの人が30ドル以下で借り換えを行っており、これらが端的なケースではないことを示している。

これは、 $UPST の調査でも確認されている。

27.5% : 月に20ドル以上を節約できた
12.2% : 月に0~19ドルの節約ができた
60.3% : 既存のローンのAPR(年換算利回り)によってAuto refinanceの機会がない

$UPST は、月々20ドルの節約が一般的に借り手がAuto refinanceを受け入れるのに十分な意味があると感じる閾値であることを発見した。

月々20ドル未満のAuto refinanceによる節約を受け入れる人もいますが、それほど多くはありません。

マーケティング費用は、受けてくれる可能性の高い人たち(月額20ドル以上のグループ)にターゲットを絞るべき。

つまり、$1.4Tの自動車ローン残高の27.5% = $385BのAuto refinance顧客に機会があるということ。
平均融資額を$20,000とすると、1,925万人の消費者がターゲットとなる。

Auto retail

次に、Auto retail(購入型自動車ローン)について。
Auto retail市場は、年間$600Bを超えている。

自動車ローンの35%は直接購入で、収益性は高いが成長は難しい。
これは、顧客が直接銀行/支店に行ってローンを組み、その融資を受けてディーラーに行くというもの。

しかし、ディーラーは消費者に対して、別の取引を提案することで、そのローンをひっくり返すことができる。

自動車ローンの65%は間接購入で、これらは競争が激しく非常に薄いマージンしかない。

間接購入とは、消費者が融資の手配をせずにディーラーに行くこと。ディーラーは仲介者として、提携銀行のローンオプションを提供する。その消費者に融資のためのローンを提供するか、それとも他の銀行のローンを提供するかは、最終的にはディーラーが決める。

Auto retailで勝つために必要なことは次の通り。

✨ すべての申込者に即時に価格を提示すること
✨ ソフトクレジットプルによる価格設定・承認
✨ 複数の車両、複数の構造に対する即時のオファー再評価

Auto refinanceとAuto retail、どちらも $UPST のプラットフォームは全てを提供する。
さらに $UPST のサービスは、ディーラー、銀行、消費者の全ての利益に貢献する。

✨ ディーラーは消費者と独自の条件で交渉することができる
✨ 消費者はオンライン/オフライン問わずに購入することができる
✨ 銀行はプラットフォームで提供されるローンを通じて競合に優位に競争することができる


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