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Skillz(SKLZ) 2021年大化け候補か!?粗利率95%の期待のモバイルゲームプラットフォーマー!

2021年1発目のnoteはSkillz(SKLZ)の紹介です。

企業概要

Skillz Inc.は、モバイルゲームやモバイルeスポーツトーナメントを、米国および海外の大会を開催するeスポーツプラットフォームを開発・運営しています。
ゲーム内でプレイヤーがお金を競うことが可能で、開発者の構築支援や賞品を配布する「Skillz通貨」を提供しています。Skillz Inc.は2012年に設立され、カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置いています。

今までのモバイルアプリ開発者のマネタイズは、有料アプリか広告に頼るしか無かったのですが、Skillzのプラットフォームを利用することで、競争を介してゲームを収益化するプラットフォームを提供することが大きな特徴。
Skillzのビジネスモデル上、不正行為は厳格に排除しているようで、不正行為の検出や大会のマッチメイキングの最適化などの技術に関する58件の特許を申請中とのこと。

Andrew Paradise (CEO) とCasey Chafkin (CRO)が会社を設立していて、この二人も熱心なゲーマーで、今までのゲームの収益構造に不満があり会社を設立したとのこと。

競合

そもそもSkillzのビジネスモデルはニッチなため、競合と呼べるほどの競合はいないようです。似たようなサービスを提供している競合他社にUnikrnという会社がありますが、Skillzと比べても小規模で競合とも呼べなそうです。

Andrew Paradise (CEO)も競合については次のように語っています。

AmazonやSonyは、約30社のベンチャー支援を受けたスタートアップとともに、私たちと競合しようとしたが失敗した

SkillzがSPACを通じて株式を公開しています。SkillzのIPOを主導しているチームは「Flying Eagle Acquisition Corp」で、昨年のDraftkingのIPOを主導したのと同じチームです。

SPACを通じて上場した理由についてAndrew Paradise (CEO)は次のように語っています。

コスト差を最小限に抑えて市場投入までの時間を短縮でき、また、Wellington, Fidelityなどの強力な投資家グループを確保した上で、最も成功したSPACを完了したばかりのパートナーを選択することもできました。

業績

売上高 と 収益性 (1)

利益 (1)

EPS(GAAPベース) (1)

キャッシュフロー (1)

営業費用 (1)

売上に対する営業費用の割合 (1)

・売上高は前年同期比92%増の6,000万ドル
・粗利率は驚異の95%!
・営業利益は4,300万ドルの損失(営業・マーケティング費用の増加が原因)

その他のビジネスメトリクス

・1日にユーザーがSkillzを利用する時間は62分(ユーザーがTiktok、Facebook、Youtubeに費やす時間を上回る!)
・Skillz主催のコンテストにユーザーが支払ったエントリー料の合計額は$1.6B
・トーナメントの年間開催数は2億回
・MAU (月間アクティブユーザー)は$2.6M
・ARPU(ユーザー1人当たりの平均収益)は$6.30

ユーザーの57%が女性で、年齢分布は次の通り。

18-25歳:10%
26-35歳:22%
36-45歳:23%
46-55歳:23%
56-65歳:15%
66+歳:15%

この年齢分布を見ると、ゲームとして楽しむというより、オンラインカジノの年齢分布に近いですね。

Skillzの現在の収益の90%が米国であり、グローバルの市場規模は4倍と見込んでいるとのこと。Skillzは最近、2021年にインド市場に参入することを発表しています。

投資家向けプレゼン資料はこちら

投資期待

Skillzは新たな収益手法の提供により多くのゲーマーと多くの開発者を引き付けるネットワーク効果が期待でき、これがSkillzに、"wide and long lasting moat"をもたらすことができそう。

また、市場の規模も大きく、競合も少ない、さらにビジネスモデルも不況に強いものであることも魅力的です。
プラットフォームビジネスのため、軌道に乗せることが出来れば規模の経済(価格決定力)を回すこともできそうです。

課題

かなり魅力的な企業ですが、企業を分析する中でいくつか課題も見つかりました。

Skillzの収益は上位3つのゲームが79%を占めている

Skillzの上位3つのゲーム(ソリティアキューブ、21ブリッツ、ブラックアウトビンゴ)が収益の79%を占めています。現在、Skillzが提供しているゲームの数は分かりませんが、収益構造としては歪です。

MAU (月間アクティブユーザー)が停滞している

プレゼン資料を見ると、MAUがFY20 Q1からQ2で2.6Mのままで停滞しています。

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Q3のデータが無いので、なんとも言えないですが少し気になります。

提供しているゲームに魅力がない。。

何というか提供しているゲームに魅力を感じません。

現在のSkillzのプラットフォームはゲームを楽しむというよりも、お金を稼ぐためのオンラインカジノといった方が良い気がします。

大手ゲーム会社との提携

すでに大手のゲーム会社はeスポーツの価値に気付いて、独自の大会を開催しているところが多いため、大手ゲーム会社がSkillzと提携することはないんじゃなかろうか。

また、Skillzは主催する大会のスポンサーにも期待しているようですが、スポンサーの確保はゲームを観戦するユーザーの数が重要になるため、Skillzのようなモバイルゲームには期待するほどスポンサーは付かない気がする。

Appleが規制するリスク

SkillzがiOSで規制されることもあるのではと思っています。モバイルアプリには常に付きまとうリスクですね。

まとめ

Skillzに投資する上での課題をいくつか挙げましたが、とはいえ急速に成長している市場のマーケットリーダーであり、かつその市場は巨大で拡大が見込まれます。

ゲームの品質やプラットフォームは時間をかけて改善することができると考えれば、大きな課題にならないかもしれません。(数年前のRoku, Inc.もボロクソ言われてましたが、今は広告業界の急成長企業ともてはやされてますしね。)

Twitter上では、SkillzとPelotonを組み合わせて、Pelotonのバイクを使った賞金を賭けたツール・ド・フランスの開催も出来るとツイートしている方もいました。

Andrew Paradise (CEO)は会社のビジョンとして、「the competition layer of the internet」を構築すると述べています。創業者がCEOでいる限り、もしかしたらもしかするかもなぁと思ったり。

いずれにしても95%の粗利益率はすごく目立つし、1日にユーザーがSkillzを利用する時間も目を見張るものがあります。

リスク承知で少額から参戦してみるのもありかなぁと思っています。

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