JPモルガンが100ページを超える「クラウドコンピューティングとクラウド関連への支出に関する調査」を発表。今後の成長銘柄を発掘する上でも貴重な資料かも。
JPモルガンがCIOを対象に実施した調査を100ページほどのスライドにまとめて公開しました。テーマはクラウドコンピューティングとクラウド関連への支出に関する調査。
この調査結果は、SaaSを含めたクラウドコンピューティング市場は、今後さらに成長が期待できるし、その中で重要な銘柄を探る意味でも非常に勉強になりましたので、気になったポイントを中心に紹介します。
企業ごとの市場浸透率と投資意欲
・Coupa、Elastic、Cloudflare、Clouderaの順番で、市場浸透余地が大きい企業
・Adobe利用者の68%、VMware利用者の43.8%が同社への支出を維持
・Microsoft利用者の43%が投資を増やす予定
・市場浸透余地が大きく、今後の投資意欲も大きい企業だと、ServiceNowがバランス良さそう(市場浸透余地:56.9%、投資意欲:16.9%)
2020年の投資計画
各企業が2020年に投資予定のソフトウェア企業ランキングです。
・Microsoft製品への投資が最も増える予想
・Microsoftについで、Amazon AWS、ServiceNowへの投資が増加と予想
・逆に、Dropbox、Oracle、Boxへの投資は減少と予想
2020年の追加投資計画
インストールベースの規模をベースに追加投資する割合を表したグラフ
・先程のグラフとは違い、上位企業にElastic、Pure Storage、CrowdStrike、ServiceNowといった企業がランクインされている
ベンダー別の市場浸透率と投資計画
ベンダー別の市場浸透率と設置ベースの支出計画の純増数を可視化したグラフで、グラフの左上にある企業ほどシェア獲得余地が大きい企業といえる。
・Elastic、 Pure Storage 、Crowdstrike 、Coupaあたりが注目銘柄
ITメガベンダー
組織のIT環境にとって、今後最も重要かつ不可欠なITメガベンダーは?という質問に対する回答。
・Microsoftは、昨年の 50.8%、2 年前の 40.3%に比べて 54.6%とさらに拡大している
・AmazonとDell / EMC / VMwareはシェアを落としている
・CiscoとOracleのシェア損失は微少
2020年に期待のクラウドベンダー
2020年に向けて期待しているクラウドベンダーランキング。
・上位3社は、ServiceNow、Slack、 CrowdStrike
最も重要なクラウド・プラットフォーム
最も重要なクラウド・プラットフォームを示したグラフ。
・大方の予想通り上位3社は、Azure、AWS、GCP
IaaSのシェア
今後3年間で利用予定のIaaSを上げてもらった。
・上位3社はAzure、AWS、GCP
・ただし、AWSは前年比で35%減少
デジタルトランスフォーメーションで最も価値ある企業
デジタルトランスフォーメーションで最も価値ある企業
・上位3社は、Microsoft、Amazon AWS、Salesforce
まとめ
以上、気になったポイントを中心に紹介しました。こうやって眺めると、Microsoftの復活と新興SaaS企業の台頭が目立ちますかね。
個人的には、市場浸透率がまだ低く、かつシェア獲得余地が大きいElastic、 Pure Storage 、Crowdstrike 、Coupa、ServiceNowあたりには注目しています。
詳細を確認したい方は、以下PDFをチェックしてみてください。
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