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2024年3月度 日経平均中期的展望

金融政策、マクロ経済観点で日経平均株価の中期的な方向性を考察しています。

3月23日更新
※あくまでの更新時時点でのシナリオであり、環境が変わればシナリオを更新していく必要があることをご留意ください。
※太文字が前回分より更新箇所

【3月~4月日経平均中長期的展望】

上昇トレンド継続
押し目は買われやすい

【NY市場の直近の季節性、歴史的傾向】
3月~4月は比較的堅調に推移しやすい傾向

【NYと世界市場】

米国株価指数の注目ポイントは年に2~3回の利下げ(ソフトランディング)か5~6回の利下げ(リセッション)のどちらになるかである、2024年に3回の利下げ予定にほぼ決まった。マクロ経済は堅調、インフレ率も落ち着いておりソフトランディングシナリオがFRBと市場参加者のコンセンサスとなっている。
各種指標等が4~5月発表分で急変したりしない限りは最初の利下げが6~7月にも行われる可能性が高い。

明確なポジティブ材料としては、2023~2024年は大統領中間選挙に影響を受けやすいことであり、財政等にポジティブな政策を掲げることが多く、歴史的に株価は上昇しやすい傾向にある。
まとめると、2月~3月にかけて上昇トレンドが継続している。年間をとおすと10%程度の調整期間は1-2回はくるわけだが、そういった深めの調整も買い場となると考えておきたい。

【日本市場】

引き続き日本の株価指数のポイントはドル円の方向を主軸と考える。
①金融緩和解除→利上げ→かなり円高株安に
②米国の利下げ回数が増える→ネガティブ(回数が増加すればするほど円高株安に)
米国が、
a,年5~6回の利下げ→円高圧力がかかりやすく、日本株にはネガティブ
b,年2~3回の利下げ→現在の水準よりは円高になるだろうが、歴史的にみてドル円レートは円安と解釈される位置に収まる可能性が高く、引き続き日本株はにはポジティブか

3月に入り①とb組み合わせのシナリオに傾きつつあるがマイナス金利を解除(実質すでに金利はプラスの状態)するが積極的に利上げをしていく環境ではないことがコンセンサスになっており株価には引き続き上昇圧力がかかりやすい状態が続いている。2月8日の内田副総裁の「ゼロ金利政策解除しても利上げするわけではない」という発言を受けて株価が急騰したことを考慮すると、明確に「利上げ」を示唆するまでは緩和的な環境が継続すると考えておくのが賢明か。こちらの記事を参照

先述のとおり、米国の利下げ回数が増えれば増えるほど円高になる可能性が高く、中長期的には日本株は米国株に比べて弱くなる可能性が高い。実際には米国の利下げが始まってみないとレートの変動等はわからないわけだが、利下げ開始のタイミングはある程度事前に推察できるので、引き続きFRB関連の情報には注目する。

まとめると、日本は緩和継続であり円安が進行中で株価にはポジティブな状態が続いている。日銀が明確に「利上げ」を示唆するまでは円安圧力がかかりやすく日本株は上昇優位な環境が続くと考えられる。


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