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2024年1月 日経平均中期的展望

金融政策、マクロ経済観点で日経平均株価の中期的な方向性を考察しています。


1月8日更新

※太文字が前回分より更新箇所

【日経平均中長期的展望】

1月高値圏もみ合い、2月は軟調か

【NYと世界市場】

米国株価指数の注目ポイントは年に2~3回の利下げ(ソフトランディング)か5~6回の利下げ(リセッション)のどちらになるかである。
米国の物価関連指標は下落トレンドが一服しリバウンド局面に突入した可能性が残るが、景気や雇用関連指標は堅調を維持しており市場が予想する年6回の利下げシナリオというのは現状楽観視しすぎと言わざるを得ない。しかし、失業率は過去の傾向では底を打つと急騰することがままあり、動向をしっかりおっていく必要がある。

12月FOMCでパウエル議長のハト派発言を受けて株価は上昇継続したが、年明けてからはウィリアムズ連銀総裁が「利下げの具体的な議論は始まっていない」と発言。またリッチモンド連銀総裁も「ソフトランディングできるかどうかはまだわからない」と発言している。

また、年明けからナスダックが3%を超えて下落しているが、マグニフィセント7が軒並み急落しており、S&P500の年間パフォーマンスを考慮すると1月の騰落率がマイナスになるかどうか要注目である。

明確なポジティブ材料としては、2023~2024年は大統領中間選挙に影響受けやすいことであり、国民にとってポジティブな政策を掲げることが多く、歴史的に株価は上昇しやすい傾向にある。
総合すると、金利の観点、景気の関連ともに不透明な見通しとなっており米国株価指数は12月に一旦ピークを打った可能性が高くなっている。

【日本市場】

日本の株価指数のポイントはドル円の方向を主軸と考える。
金融緩和解除→ネガティブ(かなり円高に)
米国の利下げ回数が増える→ネガティブ(回数が増加すればするほど円高に)


国内では日銀の物価目標2%安定までは金融緩和を粘り強く進めるという姿勢は変わっておらず、引き続き円安圧力がかかりやすい。ただし、米国では長期金利引き上げが停止した可能性があると市場は解釈しており、ともなって日米の金利差は拡大停止、もしくは縮小することになるのでドル円はピークを打った可能性が高い。

先述のとおり、米国の利下げ回数が増えれば増えるほど円高になる可能性が高く、相対的に中長期的には日本株は米国株に比べて弱くなる可能性が高い。

総合すると、日本は緩和継続であり円安が進行中で株価にはポジティブな状態が続いているが、ドル円がピークを打った可能性が高いことを考慮すると週足レベルでの上昇トレンドが2024年以降も起こり得るとは少々考えずらく、週足レベルでの上値は限定的になってくるか。

直近の季節性、歴史的傾向:
1月は堅調な月だが2月は調整局面になりやすい。


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