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フローラステークス 2020【予想】

オークスへの出走権を賭けた牝馬限定戦としては初となる2000m重賞。桜花賞への出走が叶わず路線変更した馬より、最初からオークスを視野に入れていた馬の方が期待値が高く、好走馬のほとんどが前走で1800m以上の距離を使われていた。(下表)

フローラステークス 過去

前走1800m以上【4.5.4.50】複勝率 20.6%
前走1600m以下【1.0.1.22】複勝率   8.3%

開幕週とはいえ3歳牝馬にとって東京2000mを逃げ切ることは簡単ではなく、上がり最速馬が【4.0.0.7】  勝率 36.4%、単勝回収率 475%、複勝回収率 125%と好成績を挙げていることから、メンバー上位の上がりを使えそうな馬を狙いたい。

①エレヴァテッツァ

ディープインパクト×トニービンは東京向きを感じさせる馬で、管理する松永幹調教師も手前の関係からこの東京開催を待っていたとのコメント。
未勝利戦までの経験しかないが、その未勝利戦では上がり33秒9をマークしており、負かした相手も地方競馬を含めて4頭が勝ち上がり。フライライクバードはアザレア賞を勝ってオープン入りを果たしている。

初の関東遠征やキャリアの差などの課題はあるが、休養期間中は外厩先のノーザンファームしがらきで鍛えられているはずで、サンデーレーシングの良血馬だけに外から差し込んでくるシーンは考えておきたい。

②セイウンヴィーナス

前走3着に好走したクイーンカップは個人的にレースレベルを疑っており、桜花賞出走が叶わず方針転換の典型例で距離延長がプラスに働くとは思えない。

③ウインマリリン

これまで3戦すべて中山で走り、前走と前々走はいずれも稍重馬場。上がり3Fは35秒4、35秒4、36秒5。
陣営はキレると考えているようだが、初となる東京コースで34秒台の上がりが出せるかどうか。

④シャンドフルール

②セイウンヴィーナスと同じく、個人的に評価していないクイーンカップの5着馬で前走のチューリップ賞は13着。速い上がりも期待できないし、デビューから約20kg減った馬体に初の関東遠征では厳しいだろう。

⑤ルトロヴァイユ

東京芝2000mを得意とするエピファネイア産駒だが、これまで5戦での自己最速上がりは34秒2。
重賞では荷が重いのではないか。

⑥ウィスパリンホープ

前走の未勝利戦では負かした相手の4頭が勝ち上がっており、いつかはオープンクラスでも好走するかも知れないが、今回は初の関東遠征であり、2Fの距離延長と課題多い。

⑦ホウオウピースフル

初の1600mとなった前走のクイーンカップは気性的に距離短縮が合うかと思われたが、12kg増と若干の太目感もあって、大逃げでの1000m通過57秒7は中団の位置でも追走に精一杯。半兄ブラストワンピースからも距離が2000mに戻ることは歓迎だろう。
同コースの百日草特別では超スローペースの少頭数ではあったが、33秒6の上がりで男馬に勝っており、レーン騎手の手綱であれば力を引き出してくれるのでは。

⑧リヴァージュ

昨日の芝レース5戦で2勝を挙げ、同距離の4レースでは単勝81倍の9番人気で3着に逃げ粘りを演じたノヴェリスト産駒。1勝馬の身ではあるが、単勝万馬券が連発した昨日の流れから面白みはある。

⑨スカイグルーヴ

5馬身差逃げ切り勝ちの新馬戦はBコース替わりで当日の逃げ馬が【2.0.2.2】。2つの着外は4着と、アルゼンチン共和国杯での障害戦馬オジュウチョウサン、馬場の恩恵は多分にあった。負かした馬たちの以降の戦績はいまだ勝ち上がりがなく【0.5.4.19】。

キャリア1戦で挑んだ前走の京成杯は新馬戦からうって変わって稍重馬場での持続力戦。ここでも先行して2着に残った対応力は評価したいところではあるが、メンバーレベルに怪しい面もある。
本レースは開幕週でも差し馬が有利なレースであり、オークスへの出走権を懸けた一戦でマークも厳しいものになるだろう。外から被された経験もないだけに、単勝1番人気に支持されるほどの信頼性を感じない。

⑩ヒューマンコメディ

前走の未勝利戦で負かした馬では地方競馬で1勝挙げた馬が1頭いるのみ。厳しいだろう。

⑪レッドルレーヴ

これまでにも捻挫があったり、前走後は打撲もあったようで体質の弱さが頭を悩ませており、中4週での出走が心配されたが、中間は馬なりながら3週連続で併せ馬を行っており、状態がいいのだろう。

⑫ヴォリアーモ

前走のゆりかもめ賞は4角で大きく外に振られるロスがありながら牡馬相手にメンバー2位の上がりで2着なら優秀といっていい内容。前々走の未勝利戦は今回と同じ東京2000mで終始外々を回るロスがあったが、メンバー最速33秒9の上がりで勝利。
1勝馬ながら末脚に実績があるだけに好走も期待できるだろう。

⑮ショウナンハレルヤ

前走は酷い不利で参考外。これまで挙げた2勝はいずれも2番手からの競馬で、セントポーリア賞と同じ外枠からゆったり走れることが出来れば。

⑯フアナ

新馬戦では次走で若葉ステークスを勝つアドマイヤビルゴに4分の3馬身敗れたが、上がり3Fでは0秒4上回るメンバー最速で、位置取りの差もあった。
前走の未勝利はまたもメンバー最速の上がり34秒0で順当に卒業。負かした2着馬も次走で勝ち上がり、
叔父のアドミラブルは青葉賞を勝って、ダービーでも3着、トニービンのクロスを持っているだけに大箱2000mはベストの条件といっていいだろう。

最終追い切りでは叔母エスポワールとの併せ馬を行っており、期待の大きさが窺える馬で、16番枠からの発送、初の関東遠征と課題は少なくないが、外から差し込んでくるシーンは十分に考えられる。

【結論】
単勝 ⑪レッドルレーヴ

これまでにも捻挫や、前走後は軽い打撲があったりと、体質の弱さに頭を悩ませていたが、この中間は馬なりながら3週連続で併せ馬を行っており、状態がいいのだろう。差し切りに期待したい。



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