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生産性はどう変わった?企業事例から学ぶテレワーク成功のポイント

コロナ禍がきっかけとなり、多くの企業でテレワークが導入されました。初の緊急事態宣言から1年以上が経過した現在では、テレワークを実施した様々な企業の結果データを見ることが可能です。

テレワークに関するアンケート調査では、生産性が向上した企業も見られる一方で、生産性が低下したという回答も見られます。どのような点がテレワークの生産性に違いをもたらしているのでしょうか。

この記事では、テレワークに関するデータや、生産性の向上に成功した企業の事例を紹介します。

テレワークを実施した結果データは?

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総務省が発表したデータによると、2020年はテレワークの導入が急速に進んだ年でした。

”企業におけるテレワークの導入が急速に進み、在宅勤務を中心に導入する企業の割合は前年比で倍以上の47.5%に達した。”
(引用:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/210618_1.pdf

同データでは、全産業で導入する割合が大きく伸びたことが示されています。特に、情報通信業や不動産業、金融・保険業などでテレワークの導入が盛んです。

ただし、テレワークを導入したすべての企業で生産性が向上したわけではありません。NTTコムリサーチのアンケート調査によると、個人で遂行する業務では生産性が向上した一方、複数人の業務では生産性が低下した傾向が見られます。

”在宅勤務は、個人のワークライフバランスや業務の生産性の向上には一定の効果があるが、チーム単位で考えると生産性の低下を招くリスクがあることがわかった。”
(引用:https://research.nttcoms.com/database/data/002162/

同調査によると、複数人の業務で生産性が低下した主な要因は、コミュニケーションの効率が下がったことです。対面であればすぐにできるやりとりが、メールやチャットなどの文字情報では時間がかかることが生産性の低下を招いています。

テレワークの成功事例

すでにテレワークの導入に成功している企業事例を知ると、自社の参考にすることが可能です。テレワークの導入に成功している企業では、複数人で行う業務でも生産性が下がりにくいような仕組みが考えられています。

企業におけるテレワークの主な成功事例は次の通りです。

①味の素株式会社

味の素

(参照:https://www.ajinomoto.co.jp/

味の素株式会社では、「どこでもオフィス」と呼ばれるテレワーク制度が用意されています。生産オペレーターを含む全社員の84%がテレワークを活用している点が特徴です。

同社では、全社員にカメラ付きPCとテザリング機能付きのスマートフォンを貸与しています。そのため、自宅にLAN環境が無くてもテレワークが可能です。また、全国のサテライトオフィスでもテレワークができます。

テレワーク制度の導入に合わせて、本社の閉館時刻を前倒ししたこともポイントです。本社が早く業務を終了することで、テレワーク中でも19時以降のやりとりが少なくなりました。

また、テレワークの拡大に合わせた所定労働時間の短縮やフレックスタイム制度の適用により、全社員の総実労働時間が減少しています。

(参考:https://telework.mhlw.go.jp/wp/wp-content/uploads/2019/11/2120a4ce26820169720983ef5069460d.pdf

②東急株式会社

東急

(参照:https://www.tokyu.co.jp/index.html

東急株式会社では、自社専用サテライトオフィスやサテライトシェアオフィスで勤務できるテレワーク制度が導入されました。

テレワークによるコミュニケーション不足を解決する仕組みとして、上司と部下の間で業務以外の相談も気軽にできるツールが導入されています。また、人事評価の項目として、テレワークを活用した生産性の向上が加点されることも特徴です。

同社で実施されたアンケートでは、テレワークによって生産性が「高まった・やや高まった」と回答した割合は66%、「落ちた・やや落ちた」は5.9%でした。また、テレワーク制度は生産性の向上だけでなく、身体的負担の軽減にも繋がっています。

(参考:https://telework.mhlw.go.jp/wp/wp-content/uploads/2019/12/tokyu_r1.pdf

③リコーITソリューションズ株式会社

リコー

(参照:https://www.jrits.co.jp/

リコーITソリューションズでは、働く場所や時間を柔軟に選択できる制度の1つとしてテレワークを導入しています。

テレワークでもオフィス勤務と同等の勤務ができるようにするため、カメラ付きのPCの貸与や、すべての業務情報にアクセス可能なクラウドの設置などが行われました。チャットやメール、Web会議などはクラウドに統合され、コミュニケーションの効率化が図られています。

長時間労働を防ぐため、テレワーク時の時間外労働や休日労働は原則として禁止です。これらの取り組みにより、社員全体の時間外労働時間が16.5%削減され、生産性の向上に成功しました。

(参考:https://telework.mhlw.go.jp/wp/wp-content/uploads/2019/12/ricohitsolutions_r1.pdf


事例から学べるテレワークのポイント

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テレワークの導入に成功している企業事例から学べるポイントとして、次の3つが挙げられます。

・通信環境(ICTツール)を整備すること
カメラ付きのPCなど、テレワーク向けの端末や通信環境を企業側が整備していることが、生産性を高めている企業の共通点です。テレワーク環境の整備により、社員ごとの在宅勤務環境の差がなくなり、生産性が高まります。
・社内の制度を整えること
勤務時間や評価制度など、テレワーク向けの制度を整えることも重要なポイントです。テレワークで働きやすい制度を整えることが、社員のモチベーションを高め、生産性の向上に繋がります。
・不要なコミュニケーションを減らすこと
クラウドで情報共有できる仕組みを導入するなど、不要なコミュニケーションを減らすことも、テレワークを成功させるポイントです。また、オンライン会議の時間や回数をできる限り少なくするなどの工夫を行い、コミュニケーションの手間を省くことが生産性を高めます。

まとめ

コロナ禍でテレワークを導入する企業が増え、生産性に関するデータが明らかになってきました。テレワークの導入により生産性を高めるためには、環境や制度を整え、コミュニケーションを効率化することがポイントです。

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