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転職後半年の吹っ切れ

Yoshiです。

転職や面接対策についての書籍やWeb記事はたくさんありますが、

転職後の体験談って少ないように思います。

転職後は心境の変化が多くあり、心身ともに余裕がなくなってしまうので発信する気力が起きないんでしょうか 笑?

例にもれず僕もそうでした。

転職によって、前職で馴染んだ環境、親しんだ仲間、覚えた業務からすべて離れ、未知の環境に飛び込んでいくことになりました。

良いことも悪いこともありましたが、総じて新たな職場に慣れるのには時間がかかりました。

随分と前の話ではありますが、僕自身の印象に残った体験を記録しておきます。テーマは転職後の吹っ切れ、現職で生きていく覚悟が決まった出来事です。

「本当に自分事として考えていたか?」

これは転職後半年後の出来事。僕は上司に問われていた。

「なぜ見積を前日に出さなかったのか?」

僕が前日に見積を提出しなかったことで、顧客の業務が遅延することになってしまった。

実はこれは海外顧客とのやり取りだった。顧客はアメリカにいたので10時間以上の時差がある.。前日に見積を提出しなかったことで、時差も含めて2日以上の工程遅延となった。

さて、僕の前日の動きを振り返ってみる。各段悪いパフォーマンスをしていたわけではない。業務プロセスを逸脱もなければ、対応も丁寧だった。

それに遅れがあったといっても、納期を逸脱したわけでもない。

ただし、「お役所仕事」感があったことは否めない。

つまり、主体的ではなかったのだ。

見積の提出が翌日になることで、顧客にどのような影響を与えるかは全く考えていなかったし、それを当日中に提出するという強い意思はなかった。

反省点はこれに尽きる。

いつまでも「外部の人間」ではいけない

転職したばかりの頃の私には無意識のうちに当事者意識が欠けていたのだろう。

やる気がなかったとかそういうのではなく「ここは自分のいる場所ではない」という思いが心の隅にあったのだと思う。

熱心に仕事をこなしているつもりでも、現職から一歩引いた立場にいようとしていた。「自分はまだ他に帰る場所がある」。そんな甘い考えだったのかもしれない。

しかし、そのような考えは行動にあらわれる。それがたまたま今回の見積提出遅延だったのだろう。

転職によって外部からきた人間は、「内部の人間」とは一線引いた視点で業務に取り組むことができる。これはとても大事なことだ。けれど、これは業務を自分事として捉えることを放棄する理由にはならない。

もし僕が完全に業務を自分事として捉えることができていたのなら、別の方法を考えただろう。

例えば、時差出勤しているメンバーに引継ぎをする、見積作成のための前工程を調整する、手段としては僕自身が残業するという手もある。

手段の良し悪しはともあれ、僕はこういった手段を考えることすら放棄してしまっていた。

半年で覚悟を決めろ!

結果的に、この出来事は僕にとって一つの転換期となった。

人生にはいくつも転換期がある。だが、後から振り返って転換期だったことに気づくことがほとんどだろう。

今回の場合は明確に違った。

自らこれを転換期にしてやろうという強い覚悟があった。

そうでないと、いつまでたっても「外部の人間」のままだと思ったからだ。

「自分は少なくともしばらくはこの環境で生きていく」

「もう前の環境には戻らないし戻れない」

「だから、どうやったら今の環境を自分事として捉えられるかを考えよう」

そう自分に言い聞かせた。

正直に言えば、僕は前職の環境が大好きだったのだ。だから現職に染まっていってしまうのが少し怖かった。

前職の期間が長ければ長いほど、愛着があればあるほど、意図的に心境の変化を起こす必要があるのかもしれない。

勝手に黙々と目の前のタスクをこなしていくだけで、心境が変わるほど転職は甘くない。

中途入社の場合、新卒入社とは違って自分自身で区切りを用意する必要がある。それを身をもって学ぶことができた。

後日談

その後はすっかり現職の環境に慣れ、業務も自分事になってきた(と思っている。)

もちろん前職への愛も残っている。ただ、少しそのバランスは変わっただろう。

これからも少しずつバランス調整をしていくことにはなると思う。再び、意図的な区切りが必要になることもあるだろう。それでも転職後半年の経験があるので、もう大丈夫だろうという自信もある。

多かれ少なかれ、転職直後にこうした経験のある人は多いのではないだろうか。もっと身近に経験を伝えてくれる人がいたらよかったのに、と思うことは多い。


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