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プロセスマネジメントを学ぶ

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定型業務の業務改善、工程可視化などです。
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#ゴールドラット

『チェンジ・ザ・ルール!』既存ルールによる制約を打ち破れ!

『チェンジ・ザ・ルール!』エリヤフ・ゴールドラット 著 長らく続いた『チェンジ・ザ・ルール』の記事もこれで最後となる。今回はようやく、本書のタイトルである「ルールを変えること」の重要性についてまとめる。 既存ルールこそが限界を決める本書で語られる内容を要約すると、以下のようになるだろう。 新しいテクノロジーを導入したとしても、既存ルールが制約になっている限り、テクノロジーの恩恵をフルに享受することはできない。既存ルールを設定した当初は妥当なルールであったとしても、現在に

『チェンジ・ザ・ルール!』全体最適への指標を作れ!

『チェンジ・ザ・ルール!』エリヤフ・ゴールドラット 著 全体最適とは何か?経営と現場を結び付けて改善を考えるためにはどうすればよいのか?もしそういった悩みがあるのであれば、ぜひ本書を手に取ってほしい。小説でわかりやすく全体最適について学ぶことができるだろう。 全体最適を目指すうえで考えなければいけないことは多くあるが、今回はその一つである指標(KPI)について考える。 そのKPIは全体最適につながるか?「すべての企業の目的は儲けることである」というのが前作『ザ・ゴール』

『チェンジ・ザ・ルール!』~ITベンダ編~ テクノロジーではなく、バリューを売れ!

『チェンジ・ザ・ルール!』エリヤフ・ゴールドラット 著 全体最適を目指したテクノロジーの導入を描いた小説、『チェンジ・ザ・ルール!』(原作名:Necessary But Not Sufficient)。様々な立場からシステム導入の難しさが描かれている。 今回は、主人公サイドであるITベンダの視点でシステム導入を行う場合に心がけたいことをまとめようと思う。本書以外で学んだ内容と共通する部分も多く、納得しながら読み進めることができた。 膨張する要求を整理せよ!本書は全6章か

『チェンジ・ザ・ルール!』~ユーザー編~ そのシステム導入、本当に儲かりますか?

『チェンジ・ザ・ルール!』エリヤフ・ゴールドラット 著 関係者全員が幸せになれるシステム導入とはどのようなものか?本書、『チェンジ・ザ・ルール!』(原作名:Necessary But Not Sufficient)はそれを考えさせてくれる小説だ。 今回は、本書から学んだITシステム導入時にユーザー側で心がけておきたいことについてまとめる。 システム導入の決裁を得るために近年は様々なITシステムが溢れている。それらを利用することによって苦痛な業務から解放される、データの一

『チェンジ・ザ・ルール!』ザ・ゴールのその先へ

『ザ・ゴール』という有名な小説をご存じだろうか? イスラエルの物理学者、ゴールドラット氏による理論を物語でわかりやすくまとめたビジネス書で、「TOC(制約条件の理論)」を一躍有名にさせた。 『ザ・ゴール』は、マンガ版も出版されているのでぜひ読んでみてほしい。 『ザ・ゴール コミック版』エリヤフ・ゴールドラット 著 なお、今回取り上げたいのは『ザ・ゴール』ではない。その続編シリーズのうちの一冊である『チェンジ・ザ・ルール!』(原作名:Necessary But Not

『ザ・ゴール』③ボトルネックを探せ!

『ザ・ゴール コミック版』エリヤフ・ゴールドラット 著 前回の記事:『ザ・ゴール』②ビジネスをカネの流れで考える思考 業務改善のバイブル(と僕が勝手に思っている)である本書。これまでの記事では「企業の目的は利益を得ること」「自社のビジネスをカネの流れとして把握すること」の重要性について解説した。今回はそれらを踏まえたうえで具体的な改善方法について考えていく。 交通渋滞を改善するには?本書から少しそれた視点にはなるが、交通渋滞を改善する方法を考えてみたい。これが業務改善の

『ザ・ゴール』②ビジネスをカネの流れで考える思考

『ザ・ゴール コミック版』エリヤフ・ゴールドラット 著 前回の記事:『ザ・ゴール』①生産性の正体 業務改善についてシンプルかつ実用的な手法を教えてくれる本書。経営者目線ではなく、現場からの解決策が示されていることが本書の良いところ。 前回の記事では「企業の目的は利益を得ること」であり、「生産性を高めるとはより多くの利益を上げること」であると確認した。今回は業務改善に必要な思考法について。 ビジネスをシンプルにとらえなおす業務改善を行う時、どこから手をつけるべきかという

『ザ・ゴール』①生産性の正体

『ザ・ゴール コミック版』エリヤフ・ゴールドラット 著 「日本企業の生産性が低い」「生産性をあげろ!」という議論はニュース等でよくに耳にするが、「生産性とは何か」「生産性を上げるためには何が必要なのか」について議論がされることは少ないように思う。 本書では「企業の目的は利益を得ることである」とし、「生産性を高める」とはより多くの利益を上げることであるという。 これを聞いて「いやいや、何をいまさらそんな当たり前のことを」と思った方もいるだろう。だが、よくよく考えてみてほし

もし高校の女子テニス部がゴールドラットの『思考プロセス』を使ったら ※ゴールドラットは『The Goal』の著者 https://www.youtube.com/watch?v=jTp1XfYXFqo