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Yoshidaの個人的な体験

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#読書感想文

ビジネスプロセスを『天才を殺す凡人』から考える

遅ればせながら、北野唯我 氏の『天才を殺す凡人』を読了した。 『天才を殺す凡人』北野唯我 本書の内容については、既に多くのビジネスYoutuberやビジネスBloggerに紹介されているので、とりわけ詳細に説明するつもりはない。 僕は僕自身の観点から本書を語るために、 ビジネスプロセス × 天才・秀才・凡人のフレームワーク でnote記事を書いてみようと思う。 「天才・秀才・凡人」のフレームワーク本書を詳しく紹介しない、といってもこのフレームワークの説明は避けては通れ

『わたし、定時で帰ります。』残業の真因は個人なのか?

久々にタイトルに釣られて読んだ小説だった。 『わたし、定時で帰ります。』 朱野帰子 著 残業問題に焦点を当てた小説、というのは意外と珍しいのではないかと思う。 本書は著者の会社員としての経験が元になっているらしい。そのためかオフィスの情景描写にはなかなかのリアル感がある。 そんな「あるある」の風景に共感しながら、日本社会の残業問題について考えてみるのも面白い。 余談さて、ここからは余談。 あくまで余談なので、流し読んでいただいて構わない。あと、ネタバレを含みます。

『ザ・チョイス』ゴールドラット博士の人生訓

『ザ・チョイス』 エリヤフ・ゴールドラット 著 本書の著者であるエリヤフ・ゴールドラット博士は、優れたビジネス理論を多く世に残された。 僕自身、博士の著書からは大いに学ばせていただいていた。過去にいくつか記事も作成したのでぜひこれらにも目を通してほしい。 『ザ・ゴール』についての記事 『チェンジ・ザ・ルール』についての記事 本書はこれまでのゴールドラット博士の著書とは若干形式が異なる。『ザ・ゴール』や『チェンジ・ザ・ルール』がビジネス小説形式だったのに対し、本書は博士

古代の英雄、蕭何に学ぶバックオフィスの働き方

司馬遼太郎による小説『項羽と劉邦』は、ビジネスの教材としてもよく使われる。古代中国を舞台とした物語ではあるが、現代日本のビジネスにも通じる部分があるからだ。 マネジメントやリーダーシップをはじめ、人望論や成績考課なども含めた組織運用について、項羽と劉邦という全くタイプが異なる英雄の対比を通して学ぶことができる。 今回は漢の初代皇帝となった劉邦に仕えた蕭何を題材に、バックオフィスの働き方について考えてみたいと思う。 蕭何とは 蕭 何(しょう か、? - 紀元前193年)は

万人に薦めたい名著『How Will You Measure Your Life?』

これまで数多くの本を読んできた僕だが、最高の一冊を選べと言われたら間違いなくこの本を紹介する。 『How Will You Measure Your Life?』 Clayton M. Christensen 実は僕がnoteで最初の記事に取り上げたのが本書だった。当時から4ヶ月が経過し、投稿のコンセプトも変わり、文章の書き方も少し変わった。そこでもう一度本書についての記事を書いてみたいと考えるようになった。 著者のクリステンセン教授についてクリステンセン教授はハーバー

『How Will You Measure Your Life』⑤人生の階段を踏み外さないために

前回の記事 『How Will You Measure Your Life?』Clayton M. Christensen 経営学者クリステンセンによる、幸福な人生を送るための思考法が学べる本書。三部構成となっているが、第三部は前の二部と比較して少し異なった内容になっている。第一部と第二部が人生の幸せを見つけるための方法を示しているのに対し、第三部では大きな過ちを犯さないための心掛けがテーマになっているからだ。 大きな成功を収めたにもかかわらず、大きな過ちを犯して人生を

『How Will You Measure Your Life』④経営学者が考える最良の子育てとは

前回の記事  『How Will You Measure Your Life?』Clayton M. Christensen 経営学者である著者が人生の教訓をまとめたユニークな本書。著者の子育てに対する主張は、教育や育児の専門家とは異なる視点からの気づきを与えてくれる。 アウトソーシングのリスク 金銭コストや工数削減などを目的に行われるアウトソーシング。うまく使えば業務効率化につながるが、リスクがあることも理解しておかなければならない。 デメリットの一つとして「目的意

『How Will You Measure Your Life』③目先の利に惑わされるな

前回の記事 『How Will You Measure Your Life?』Clayton M. Christensen 僕にとっての人生の指南書『How Will You Measure Your Life』。今回はリソースの分配(Resource Allocation)について。 リソースとは?多くの人が「資源(Resource)」という言葉を聞いて思い浮かべるのはヒト・モノ・カネだろう。これに情報・時間・知的財産を加えた6つの要素を経営資源と称することもある。リ

『How Will You Measure Your Life』② 仕事で充足感を得るために

前回の記事 『How Will You Measure Your Life?』Clayton M. Christensen マーケティング会の大御所であるChristensen教授の人生論『How Will You Measure Your Life』について。今回は、転職活動する自分の背中を押してくれたjob satisfactionの考え方について。 仕事の充足度に関わる二つの要因良い仕事とは、満足できる職場環境とは?社会人も学生も一度は悩んだことがあるとも思う。こ

『How Will You Measure Your Life』① 幸せに生きるために

『How Will You Measure Your Life?』Clayton M. Christensen 転職を考えていたころに読みました。日本語版のタイトルは『イノベーション・オブ・ライフ: ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ』。原題のままのほうがよかったと思う。絶対。 『イノベーションのジレンマ』をはじめとした、マーケティングの名著を多く残されたChristensen教授の本。本書は幸せになるためにはどうすればよいかについての人生論になっている。ビジネ

『The First 90 Days』②転職や昇進したときの心構え

『The First 90 Days』/ Michael D. Watkins 前回の記事:『The First 90 Days』①転職や昇進した直後にやるべきこと 転職や昇進などを経て、役割が代わったリーダーたちへの指南書である『The First 90 Days』。それ以外でも、プロジェクト立ち上げや戦略が変わったことにより役割変更を求められたときにも参考になる本だ。 今回は最初の準備段階。心構え編。上記の本の内容を参考に、自分自身の意見をまとめていく。 優秀ゆえ

『難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!』オンライン英会話体験記

『難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!』 スティーブ・ソレイシィ、大橋弘祐共著大橋弘祐 共著 僕の英語学習の原点。これを読んでオンライン英会話を始めたら本当に1年で英語が話せるようになりました。ソレイシィ半端ない。 この本に書いてあることはシンプルにして明快。 「英語を話せるようになるためには、実践するしかない」 「その方法として最もコスパが良い方法はオンライン英会話である」 「発音とか文法とか細けぇことは後からでいいんだ、まずは話せ」