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戦略論を学ぶ

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組織・企業における戦略
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2020年4月の記事一覧

『Good to Great』④負けないための組織づくり

前回の記事 『Good to Great』/ Jim Collins 前回まではGreatな会社になるために必要な人材についてがテーマだった。Greatなリーダーとメンバーが揃ったら、いよいよ「何をするか」を考える段階。 事業内容がサービス業であっても、製造業であったとしても、Greatな会社には共通のプロセスがあるという。本章以降ではそれらについて学んでいく。 正しく課題認識をするために「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉がある。 勝敗の理

『Good to Great』③誰バス理論

前回の記事 『Good to Great』/ Jim Collins 今回は「誰バス理論」について。プロジェクト成功には何をするかの前に誰とするか(who before what)を重視すべきとしたこの理論。日本に与えた反響も大きかったらしく、多くのメディアや書籍で引用されている。 Greatな会社に求めらるメンバー像 少し前章のおさらい。Greatな会社に必要なのはカリスマ的なリーダーよりもむしろ、一見して地味ではあるけれど芯の備わった人物ということだった。 ではG

『Good to Great』②究極のリーダー論

前回の記事 『Good to Great』/ Jim Collins 「誰バス理論」をはじめとして、日本の経営者にも大きな反響を呼んだであろう本書『Good to Great』。 今回はリーダー論について。本書では会社の成功のために必要な要素が紹介されているが、最初に取り上げられる要素がリーダーについてであるのも特筆すべき点の一つ。 Greatな会社を目指すために必要なリーダー像 リーダーにも色々なタイプがある。高い自身の能力を示すことによって尊敬を集める「ペースセッ

『Good to Great』①成功する会社にはワケがある

『Good to Great』/ Jim Collins 「世界最高の経営思想家」と名高いJim Collins (ジム・コリンズ)先生の名著。Goodな会社がGreatな会社になるための条件を丁寧に解説してくれる。 ページ数も多く読み応えがあるが、読了後は確かな満足感を得ることができる。本書の特徴は何といっても圧倒的なリサーチと豊富な実例。経験や勘ではなく客観的なデータを用いて、読者を納得感のある答えに導いてくれる。 経営者向けの本なので、書かれている内容の視座は正直

『Tribes: We need you to lead us』①リーダーのススメ

Tribes: We need you to lead us / Seth Godin タイトルにあるTribeを直訳すると「部族」のこと。本書では共通目的を持ったコミュニティの意味として使われている。 リーダー(Leader)なくしてなくしてTribeは成立せず、支持者(Follower)がいなくてもTribeは成立しない。コミュニティを率いるためには、支持者に自身のアイデアを浸透させること、それが広く受け入れられることが重要になる。著者のGodinによるとSNSなどコ